起きて半畳 寝て一畳

株式投資の記録を中心に、日々感じた事や考えたこと、読んだ本のことなどなど

武田薬品 京成電鉄 他 1月度収支報告

2006年01月31日 22時58分04秒 | 収支報告
【1月31日の市場概況】日経平均終値:16,649円(+98円
 日経平均株価は6日続伸で、連日の昨年来高値更新。好調な企業業績や経済指標の好転、円相場の下落基調が日経平均を押し上げた。寄り付き前に発表になった昨年12月の完全失業率や有効求人倍率の改善も景気回復観測を裏付け、相場を支えた。
 ただ前日に続き1万6700円台での売り圧力が強かった。

【株式投資の記録:1月31日】
 ①武田薬品工業(12/14買建@6,510*1,000株)
  @6,580-で1,000株とも返済しました。4万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ②京成電鉄(01/18購入@731*3,000株)
  @811-で3,000株とも売却しました。23万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ③シンプレクス・テクノロジー(01/25買建@132,000*12株)
  @117,000-で12株とも返済しました。▲18万円チョットの損失です。
  とりあえず二階建てを解消しました。
  残りはきのう@122,000-で買った現物10株です。

【2005年度01月度収支報告】
 1月度の実現損益は、353万円程の黒字でした。

 ・株式           336万円ほどの利益
 ・日経225オプション    17万円チョットの利益
 ----------------------------------------------
 ・合計           353万円ほどの利益 
 ==============================================

【2005年度累計 収支報告(2005年4月1日~2006年1月31日)】
 2005年度も残すところあと2ヶ月となりましたが、昨年4月からこの1月までの10ヶ月累計の実現損益は745万円ほどの黒字でした。 
 
①実現損益
 ・株式          1,095万円ほどの儲け(黒字)
 ・日経225オプション ▲350万円チョットの損失(赤字)
 --------------------------------------------
 ・合計          745万円ほどの儲け(黒字)          
 ============================================

②未実現損益(*1月31日現在)
 ・株式          ▲19万円チョットの損失(赤字)
 ・日経225オプション      0円<建玉なし>
 --------------------------------------------
 ・合計          ▲19万円チョットの損失(赤字)          
 ============================================

【1月31日現在の保有銘柄】(評価損益に諸費用は含まず)

[ 銘 柄 ]     [取得価格] [株数]  [評価損益]
日本マクドナルドHLDG  @1,901-  3,000株   ▲3,000円

オープンインターフェース   @62,000-  20株   ▲114,000円
              @60,000-  20株    ▲74,000円

シンプレクス・テクノロジー  @122,000-  10株   ▲50,000円

キーエンス       @31,800-  100株   +45,000円

ファナック        @10,290- 1,000株  +40,000円

川崎重工業       @446-  10,000株   ▲40,000円

オープンインターフェースとシンプレクス・テクリロジーは余計な買い物だったと思っています。毎年、買ってからバカをやったと反省する取引を懲りずに何度もやっていますが、この2社の買いは今年のバカ第一号じゃないかなと思っています。(バカは私であって、2社の方ではありません。念のため!)
 
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陳舜臣「日本人と中国人」第八章われら隣人 ③

2006年01月31日 21時08分11秒 | 本・陳舜臣
29日の続きです。
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陳舜臣「日本人と中国人」(集英社文庫)
第八章われら隣人
【名と実】
["清"の歴史が編纂されるのはこれから](208ページ)

 なにが間違っていてもかまわないが、歴史だけは誤謬は許されない。なぜなら、それは人間がすべてを托すものだからである。
 歴史は人間にとって、神聖な土俵である。それが歪んでいては、はじめから勝負ができないではないか。
 現実的といわれる中国人が、ときに不可解と思える行動に出るのは、たいてい「歴史」を意識したのだと思えば間違いない。

 『史記』を筆頭とする正史は二十五史であるが、このうち『新元史』などは二十世紀になってから完成したものだ。じつに王朝滅亡後五百年を超える。
 今年(昭和四十六年)は辛亥(しんがい)の年だから、清朝が滅びてちょうど六十年になるが、正史の清史はまだ編纂されていない。文化大革命で批判を受けた『三家村札記』のなかに、そろそろ清朝の正史を編もうという提案があった。明史のごときも、百年以上かかってできたのだから、清史が書かれるのがとくに遅いけではない。

 だから、現在の自分およびそのまわりを歴史に書くのは、いまそのあたりで万歳、万歳と叫んでいる連中ではない。政権がなんども交替して、自分にたいして情け容赦もない後代の学者が担当するのだ。
 政治的人間は、そのような歴史を意識する。
 キリスト教徒が、『神かけて・・・』というところを、中国人は『歴史にかけて・・・』というだろう。

 歴史尊重主義が極端になると、まちがいなく形式主義になる。
 しかし、この形式主義があったからこそ、中国は一つにまとまってきたのだ。どんなに混血しても、外来の侵略者がかきまぜても、中国人意識――中国の文明を奉じるという形式さえ整っておれば、それを中国人と認めてきた。

 かって中国が帝国主義列強の餌食になっていたころ、
 ――中国は国家ではなく、ただの地域の称呼(しょうこ)にすぎない。
 という発想法から、しきりに中国分割論が唱えられた。

 中国の歴史でも、三国分立の時代もあれば南北朝もあった。だが、そのような分裂の時代の人たちも、それをけっして常態とは思わなかった。
 ――ほんとうは一つの国だ。
『二つの中国』を、中国人が嫌悪するのは本能的なもので、それは列強の切り取りご免時代の、にがい記憶につながる。

 満州族が政権を取って、人民に辮髪を強制したとき、それを拒んで何万という人が殺されていった。髪型は形式であるが、そのために人は死ぬことができる。
 中国人は現実的かもしれないが、けっして実利的な人間ではない。かんじんのところでは、むしろ実より名を取る。――後代の歴史家の筆を意識するときがそうなのだ。
---------------------------------------------------------------------
 続く

面白い意見だと思いますが、応用はかなり難しそうですね。
 "中国人は現実的かもしれないが、けっして実利的な人間ではない。かんじんのところでは、むしろ実より名を取る。――後代の歴史家の筆を意識するときがそうなのだ"とありますが、実より名をとる『かんじんのところ』というのが、結局は結果論でしか分わからないもののような気がします。
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三菱商事 川崎重工業 日本マクドナルド 他

2006年01月30日 21時41分46秒 | エトセトラ
【1月30日の市場概況】日経平均終値:16,551円(+90円
 日経平均株価は5日続伸。連日で昨年来高値を更新した。前週末27日の米株高や外国為替市場における円安・ドル高を好感した買いのほか、発表が本格化している主力企業の四半期業績やデフレ脱却への期待感なども追い風になった。
 日経平均は後場寄り後に一段高となり、上げ幅が300円に迫る場面もあったが、積極的な買いは続かなかった。

【株式投資の記録:1月30日】
 ①三菱商事(01/11購入@2,620*2,000株)
  @2,700-で2,000株とも売却しました。15万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ②川崎重工業(01/12買建@434*10,000株)
  @442-で10,000株とも返済しました。7万円ほどの儲けです。(神様に感謝!)
  @446-で買建した10,000株が未だ残っています。
 ③アイティフォー(01/23購入@1,175*1,000株)
  @1,247-で1,000株とも売却しました。6万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ④日本マクドナルドHLDG
  @1,901-で3,000株購入しました。
 ⑤シンプレクステクノロジー
  @122,000-で10株購入しました。
  これで合計22株になりましたが、信用取引12株と現物10株の2階建てです。
  早めに損切りした方がいいような気がしてきました。
 
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陳舜臣「日本人と中国人」第八章われら隣人 ②

2006年01月29日 22時43分51秒 | 本・陳舜臣
26日の続きです。
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陳舜臣「日本人と中国人」(集英社文庫)
第八章われら隣人
【名と実】
[中国人が最も信頼するものは"歴史"](206ページ)

 中国人が最も固定しているものとみて、それになら、自分をすっかり預けてもよいと考えているものは何であろうか? キリスト教徒ならそれは「神」のはずである。神にも代わるべきもの、中国人の魂のよりどころというべきもの。――

 それは『歴史』ではあるまいか。
 書かれた歴史、これから書かれるであろう歴史を、人間生活そのものとして尊重する。大袈裟にいえば、歴史に記録されなかった人間は、生きていなかったのとおなじである。歴史に書かれなかった行動は、そんな行動がなかったのとおなじだ。――中国人の心理のなかには、そのような歴史主義がひそんでいる。

 司馬遷は『伯夷伝(はくいでん)』の論賛(ろんさん)として、彼のような隠士はほかにもいたのだが、多くは名が消えて今では賞賛されないことを述べ、
 ――悲しい哉(かな)
 と、ほんとうに悲しげに結んでいる。
 ――青史(歴史)に名をとどめる。
 これが男子の本懐なのだ。
 まだ志を得ない書生は、
 ――千年の史策、無名を恥ず。
 と、自分を励ましたものである。

 歴史を絶対視する一つのエピソードを紹介しよう。
 春秋時代、斉の国の実力者崔杼(さいじょ)が、主君の荘公(そうこう)を殺した。これは紀元前548年のことである。
 このとき、斉の史官は、
 ――崔杼、其の君を弑(しい)す。
 と記録した。
 崔杼は怒って、その史官を殺してしまった。すると、史官の弟が兄のあとをついで、おなじことを書いたので、崔杼はまたそれを殺した。
 史官にはまだもう一人弟がいた。当時は官職が世襲であって、一族が同じ仕事に就いていたようだ。その弟も政府の記録におなじことを書き入れた。
 さすがの崔杼もあきらめてしまった。
 一方、地方にいた史官が、中央の史官がことごとく殺されたという噂をきいて、記録用の竹簡を抱いて都へ急行した。事実を書きとめるためなのだ。
 しかし、最後の史官がすでに記録したときいて、安心して田舎にひきあげた。――
 これは『春秋左伝』にのっている。
 筆を曲げるよりは、死をえらぶという、勇気のある歴史家の物語として、よく引用された史実である。
 殺された史官、死を覚悟しても記録しようとした史官、あるいはわざわざ田舎から駆けつけた史官たちは、たしかに職務に忠実な人たちであった。
 しかし、このエピソードからは、われわれはそうした修身的教訓だけを教えられるのではない。
 歴史が中国人にとって、どういう意義をもっているか、このエピソードはそれを如実に告げている。

---------------------------------------------------------------------
 続く
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銀行業連動型投信 TOPIX連動型投信 他 つげ櫛

2006年01月27日 23時27分53秒 | 仮面の告白
【1月27日の市場概況】日経平均終値:16,460円(+569円
 日経平均株価は大幅に続伸。2000年9月8日(1万6501円55銭)以来の水準となった。前日の米株高やソニー、アドテストなど主力企業の好決算を好感した買いが先行。デフレ脱却への期待感も高まり、内外需問わず幅広い銘柄に買いが膨らんだ。
 東証株価指数(TOPIX)も大幅に続伸。前日比47.03ポイント高の1690.32まで上昇。2000年5月8日以来の水準を付けた。
  朝方に総務省が発表した昨年12月の全国消費者物価指数(CPI)が2カ月連続でプラスになったことも支援材料。

【株式投資の記録:1月27日】
 ①銀行業連動型投信[証券コード1615](12/16買建@477*6,000株、01/10購入@458*6,000株)
  @479-で全部売却及び返済しました。12万円ほどの儲けです。(神様に感謝!)
 ②TOPIX連動型投信[証券コード1306](01/11購入@1,655*1,000株)
  @1,697-で1,000株とも売却しました。3万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ③デジタルガレージ(01/26購入@485,000*7株)
  @502,000-で7株とも売却しました。11万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ④日経225オプション 2月限月コール16,500円(01/10購入@245*3枚)
  @245-で3枚とも転売しました。▲1万円ほどの損失です。
 ⑤日経225オプション 3月限月コール17,500円(01/16購入@110*6枚、01/17購入@80*2枚)
  @140-で8枚とも転売しました。28万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 


【つげ櫛】
 きのうは妻にもらったボールペンのことを書きましたので、きょうは私が妻に贈った品について書きます。

 妻に誕生日のプレゼントに「つげ櫛」を欲しいと言われて、真っ先に連想したのがオー・ヘンリーの「賢者の贈り物」でした。高校生のときに英語の勉強を兼ねて読んだのが最初で、その後、新潮文庫の「O・へンリー短編集」でも読んだ覚えがあります。

 ご存知の方も多いと思いますが、「貧しい若夫婦がクリスマスのプレゼントに、妻は自慢の髪の毛を売って夫の金時計につける鎖を買い、夫は自慢の先祖伝来の金時計を売って妻の髪を飾る櫛を買ってくる」というお話です。
 (読んでみたいという方は、こちらのサイトでどうぞ。http://www.bauddha.net/kenja/sanseido.html

 妻はつげ櫛を買うお店も指定してきたので、休みの日に二人で上野まで櫛を買うために出かけました。そこは「十三や」という、それまで私が名前も聞いたことのないお店でした。

 ←これが「十三や」の店構えです。(東京都台東区上野2-12-21) ネットで調べたら昔と同じところにありました。

 ここでうんちくを披露します。
 京都にも同じ「十三や」という名のつげ櫛のお店がありますが、この「十三や」という屋号は、蕎麦屋でいえば「長寿庵」のようなもので、「櫛や」を意味しています。
 櫛(くし)の九(く)と四(し)を加えると十三になるところから「十三や」という屋号が生まれたといわれています。

 初めて上野の「十三や」へ妻と行ったときには、下の写真の内、右の形の櫛と真ん中の形の櫛を買い求めました。二つあわせて1万円以上したと思いました。妻はここの櫛が好きで自分で買ったりもしていました。私もその後何度かいろんな形の櫛をここで買って妻へのプレゼントにしました。 
 
  

 つげ櫛は、椿油をしみ込ませて使うほどに光沢が深くなり、丈夫で静電気をおこさず、髪の毛の通りも良く地肌への当たりも柔らかで、一生の宝物になるといわれています。
 
 妻が亡くなったとき、十三やのつげ櫛が大小長短あわせて10本ほどありましたが、どれもよく手入れされていて、きれいな飴色をしていました。全部お棺にいれてしまったので1本も残っていませんが、形見に1本ぐらいは手もとに残しておけばよかったなと、今頃になって思っています。
 
コメント (2)
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グッドウィルG デジタルガレージ クロスのボールペン

2006年01月26日 22時47分12秒 | 仮面の告白
【1月26日の市場概況】日経平均終値:15,891円(+240円
 日経平均株価は大幅高で3日続伸し、高値引けした。
 鉄鋼など主力株の幅広い銘柄に外国人や国内機関投資家の買いが入ったようだ。朝方の外国証券経由の売買注文動向(市場筋推計)が今年最大の買い越しとなり、買い安心感につながった。

【株式投資の記録:1月26日】
 ①グッドウィル・グループ(01/20購入@281,000*10株、01/23購入@256,000*10
株)
  @282,000-で20株とも売却しました。26万円ほどの儲けです。(神様に感謝!)
  3匹目のドジョウGETしました。 
 ②デジタルガレージ  @485,000-で7株購入しました。
  先月、2週間ほどで60万円儲けた株です。2匹目のドジョウを狙うにしては、チョット間が開きすぎたように思いますが・・・。果たして吉とでるか凶とでるか、楽しみです。
 


【クロスの18金張りボールペン】
 愛用のボールペンをまた失くしてしまいました。初めて手にしたクロスのボールペンは、会社に入って2年目か3年目の年に麻雀大会の景品としてもらったクロムメッキのものでした。

 その数年後には、自分で買ったのでは絶対無いのですが、どうやって手に入れたのかは覚えていないクロスの10金張ボールペンを愛用するようになっていて、妻と結婚したときにもそれを使っていました。

 そのボールペンを結婚1年目に失くしてしまいました。愛用していたとはいえ、特に深い思い入れがあったわけでもありませんので、代わりが欲しいということも無かったのですが、妻が誕生日のプレゼントにくれたのが、クロスの18金ボールペンでした。先ほどネットで調べたら、大体1万円前後で手に入るようです。

 そのボールペンも数年後には失くしてしまいましたが、妻はまた同じ18金のクロスのボールペンをプレゼントしてくれました。妻が亡くなって、何年か後にそのボールペンも失くしてしまい、そのときになって初めて自腹をきってクロスの18金ボールペンを買いました。きょう失くしたのはそのときの品です。
 また買おうかどうしようか、迷っているところです。
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陳舜臣「日本人と中国人」第八章われら隣人 ①

2006年01月26日 20時11分34秒 | 本・陳舜臣
 お正月に買った陳舜臣さんの「日本人と中国人」(集英社文庫)はやはり昔読んだことがありました。尾崎秀樹さんの「解説」によると、「昭和46年8月に祥伝社から、ノン・ブックの一冊として書下ろし刊行された」とありましたが、「祥伝社ノン・ブック」という言葉でどんな装丁の本だったか思い出しました。

 この本の最終章の第八章は「われら隣人―長短相補う国家、そこに摂理が・・・」と題して次のような構成になっています。

(1)名と実(204ページ)
  ①顔をふくとき、タオルを動かすかあるいは・・・
  ②中国人が最も信頼するものは"歴史"
  ③"清"の歴史が編纂されるのはこれから
(2)竜と鳳(211ページ)
  ①中国人はキャンペーン型民族か?
  ②竜的人間に鳳的性格を呼びさました毛沢東
  ③なぜ日本では根底的な変革がないのか
  ④人間の力をもってすればすべてが可能
  ⑤長短相補う国家、日本と中国

 30年以上昔に書かれたものですが、今読んでもなかなか興味深い読み物になっています。例によって、文章の練習を兼ねて書き写してみたいと思います。
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陳舜臣「日本人と中国人」第八章われら隣人(集英社文庫)
【名と実】
[顔をふくとき、タオルを動かすか、あるいは・・・](204ページ)

 実を取って名を捨てるか、名を取って実を捨てるか。―双葉山が強いか大鵬が強いか、に似た子供っぽい設問であるが、わかりやすく、どちらかに割り切ってもらおう。
 
 日本人は前者で、中国人は後者である。
 そういえば、物言いがつくかもしれない。
 だが、能率主義の軍事的集団員である日本人は、名と実をならべられると、ためらわずに『実』をえらぶ。それがわるいというのではない。勝つか、負けるか、ギリギリの線を行く集団であれば、そうしなければ生きのびることはできないのだ。

 終戦直後の世相をみれば、思い半ばにすぎるだろう。
 天皇陛下万歳が、一夜にして民主主義であり、鬼畜米英は、一転してハローになった。
 明治維新のときもそうである。廃仏棄釈で奈良のお寺の僧侶に、明日から春日神社の神主になれと新政府から命令が出ると、「はい」と、そのとおりにして、仏像を風呂の焚きつけにしてしまったという。

 歴代幕閣の首班を出す井伊藩では、幕府の旗色わるしとみると、ほとんど反対者もなく勤皇方になってしまった。
 信長から秀吉、そして家康へ。―当時の政権交代にあっても、織田恩顧、豊家恩顧の諸将も、右へならえで、あっさりとなびいてしまった。

 さらにいえば、現代の日本の政界も大体おなじではあるまいか。
 もし『名』が尊重されるようなことがあるとすれば、それは『実』を取るためのワン・クッションであるか、あるいはそのための手段ということが多い。

 仏教もそうである。中国の天台教学は、理法に即した真理、すなわち『理円』を重んじるが、それが日本にはいると、事象に即した真理『事円』のほうが重視される。道元も白隠もそうであった。

 理が名で、事が実であると、かんたんに置き換えられないが、事情は似ている。
 理法にはきまった経路があるが、事象は刻々と変化するものだ。『名』があるていど固定しているのに、『実』のほうはうごく。

 洗顔のとき、日本人はタオルを顔にあてて、タオルをうごかす。中国人はタオルを固定させて、顔の方をうごかす。――これは、例外の少なくない習性であるが、やはり性格の差というものがあらわれているようだ。

 日本人はタオルのような『物』をうごかしたり、使ったりするのが上手である。中国人はそのような道具さえ固定させてしまう。
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相手が陳舜臣さんでなければ、「それじゃあ、中国人は歯を磨くとき、歯ブラシを固定させて、歯の方をうごかすのか?」と、突っ込みを入れたくなるようなお話ですネ。
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世界の最悪の独裁者ワースト10

2006年01月25日 20時39分37秒 | エトセトラ
 24日のライブドアニュースで「最悪の独裁者 世界のワースト10」という記事を読みました。面白かったのでご紹介します。

 記事を書いたのは、米紙ワシントンポストが発行する週末版付録雑誌「パレード」で今月22日に報じられています。
 パレード誌によると、ワースト独裁者は世界の人権保護団体からの報告なども参考に毎年恒例的に選出していて、今回も「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」や「国境なき記者団」「アムネスティー・インターナショナル」の各種報告を使用して選定しているそうです。

【世界の最悪の独裁者ワースト10】 ( )内は昨年の順位

1位(1位) 7万人余といわれる大量虐殺が行われているスーダンのオマル・アルバシール大統領
   長年の内戦で国内避難民が多数発生、最悪の人道上の危機といわれた。

2位(2位) 北朝鮮の金正日総書記(2003、2004年と2年連続1位) 
   パレード誌は、国内的には、世界で最も厳しく管理された国家と述べ、政治的抑圧のほか、国民が飢餓状態にあることを指摘している。国連の世界食糧計画によると、北朝鮮の平均的な7歳の少年は、韓国の同じ年の少年と比べ、身長で約20センチ低く、体重でも約9キロ軽いという。

3位(3位) ミャンマーのタン・シュエ議長
   野党指導者アウン・サン・スー・チーさんを長年にわたって自宅軟禁下に置いている。子どもを兵士として徴用しているとして国際的な批判を浴びているほか、国家プロジェクトの建設のために、多数の人々を強制的に駆り出しているといわれる。

4位(9位) ジンバブエのムガベ大統領

5位 ウズベキスタンのカリモフ大統領

6位(4位) 中国の胡錦濤国家主席
   経済的自由化にもかかわらず、依然として1億5000万人が最低賃金すらもらえず、一日1ドル以下の生活を強いられており、25万人から30万人の政治的反対者らが裁判を受けないまま労働改造所に監禁されており、政府は手紙と電話、電子メールなどを閲覧したり、検閲していると報じた。

7位(5位) サウジアラビアのアブドラ国王

8位(8位) トルクメニスタンのニヤゾフ大統領

9位 イランの最高指導者ハメネイ師

10位(10位) 赤道ギニアのヌゲマ大統領

ワースト3までは昨年と同じ顔ぶれです。昨年、第4位だった中国の胡錦濤国家主席はジンバブエのムガベ大統領とウズベキスタンのカリモフ大統領に抜かれて6位に順位を下げてしまっています。(笑)

 これをみて思うのは、日本は中国や北朝鮮と陸続きでなくて良かった と云うことです。それともう一つ、今の中国には、共産主義革命を夢見る学生・活動家というのは、いないのだろうか、ということです。
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豊田自動織機 シンプレクス・テクノロジー

2006年01月25日 17時15分09秒 | エトセトラ
【1月25日の市場概況】日経平均終値:15,651円(+2円
 日経平均株価は小幅続伸も安値引け。
 前場は内需・外需問わず、幅広い業種の主力大型株に国内機関投資家などの買いが入った。モルガン・スタンレー証券が値がさの多い半導体製造装置株の投資判断を引き上げたことも支援材料となり、日経平均の上げ幅は200円を超える場面があった。
 しかし後場に入ると、きょう25日から取引時間が13時30分から15時までに短縮されたライブドアの売買動向に市場の関心が集中。証券会社の自己売買部門などの間では主力株の取引を手控える動きが広がり、日経平均は徐々に上値の重い展開となった。
 ライブドアが13時53分に前日比21円安の155円で寄り付いた後は、日経平均とライブドアの値動きが連動するようになり、相場環境は一変。ライブドアが一段安になると、株価指数先物に目先筋の手じまい売りがかさみ、日経平均は急速に上げ幅を縮小した。
 ライブドアの値動きに市場は大きく揺さぶられた。

【株式投資の記録:1月25日】
 ①豊田自動織機(01/19買建@4,030*1,000株)
  @4,120-で1,000株とも返済しました。8万円チョットの儲けです。(神様に感謝!)
 ②シンプレクス・テクノロジー
  @132,000-で12株買建しました。
  寄り付きで買ったのですが、果たして正解だったかどうか・・・。
 
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陳舜臣「唐詩新選」牡丹⑩:李益の牡丹

2006年01月25日 16時57分37秒 | 本・陳舜臣
 きのうの続きです。陳舜臣「唐詩新選」牡丹(中公文庫)
-----------------------------------------------------------------------
(71ページ)
  牡丹妖豔亂人心  牡丹の妖艶人心を乱し
  一國如狂不惜金  一国狂うが如く金を惜しまず
  曷若東園桃與李  曷(なん)ぞ若(し)かん東園の桃と李の
  果成無語自成陰  果成り語無くして自ら陰(かげ)を成すに

 これは王叡(おうえい)と王轂(おうこく)の両集にみえるさまよえる詩だが、誰もが牡丹に狂ったのではない。科挙の受験生は、見事な紫の牡丹咲く家に帰りもせずに、よその人に花見をさせている。彼には別の「花」があるのだ。つぎは李益の「牡丹」である。

  紫蕊叢開未到家  紫蕊(しずい)叢(むらが)り開くも未だ家に到(いた)らず
  却游客賞繁華  却(かえ)って游客をして繁華を賞せしむ
  始知年少求名處  始めて知る年少求名の処
  滿眼空中別有花  滿眼 空中 別に花有るを

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 「牡丹」完
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