南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

協同組合研究会

2012-01-24 12:54:19 | ユニオン
今年は「国際協同組合年」です。
3区衆院議員の小山展弘議員は、国会議員有志で立ち上げた「協同組合研究会」の発起人であり、事務局も担っているそうです。
その小山氏から「協同組合研究会」の講演録をいただきました。
ありがとうございます。

その中からいくつかの内容を紹介していきます。
東京大学の神野直彦教授は、労働組合と協同組合には社会的な役割・存在意義・使命において共通点も多くあり、新自由主義に対抗すべく共闘すべきと主張しています。

「国際協同組合年実行委員会」の土屋幹事長は、国際協同組合年の目的についてこう述べています。
『1つは協同組合が経済社会的な大きな役割を果たしているわけですが、それがあまり認知されていないということから、その認知度の向上を図ろうということです。
2つめが、協同組合の成長なり発展、新しく作るということを含めて、成長発展をしていくということ。
3つめが、その協同組合に対する政策、あるいは法制度等の整備という点です』

北海道大学の山口二郎教授は、広く民主政治を支える市民社会を強化するという観点からお話しされています。
『私たちはもう何度も幻滅をしながら民主政治に関わっていって、いろんな問題を1個1個解決していく、その繰り返しが民主政治なんだということを知った。
物凄い優秀なリーダーを一人選んで、その人が物事を全部解決してくれるなどということは民主主義じゃない。…
なにか今の時代、みんなで連帯して、お金出しあって問題解決するよりは、とりあえずキャッシュバックしてもらって公共セクター小さくした方がなんか得するみたいな、非常に浅はかな反応が政治に出てくる。…
普通の人にとっては絶対得な話ではない』

東洋大学の今村肇教授は、起業家的観点から日本人の働き方・生き方について、福沢諭吉の言葉をキーワードとしておりました。
『要するに大切なのは日本人の公共という感覚ですよね。…
キーワードとしてぜひ考えていただきたいのは福沢諭吉がもう百何十年前に言った言葉なんですけれども、“一身独立して一国独立する”なんです。…
新しい公共の担い手をどうやってつくるのか、先ほど紹介した福沢諭吉の考えに近いような、官と言われる人たちが担うのではなく、社会全体でやっていこうと、そういう考え方が非常に重要です。
自立と共生の概念、それから社会の絆を再生する、人と人との信頼関係を取り戻す。
考え方としては非常にまったくもっともで、その通りだと思います』

国際協同組合年の意義は実に大きいと思いますが、もっとも大切なことは誰かが汗をかいて先頭の一歩を進めるかだと思います。
連合静岡がバイブルとしている「連合評価委員会」の座長である中坊氏らが、連合内部にもかなり官僚的体質を持っていることを危惧して、「評価報告書を神棚に上げられては困る」を口癖のように繰り返していたことを最近知りました。
崖っぷちに立っている日本を救えるのは、もはや「仲間意識」「きずな」に支えられた共同体でしかありません。
意識ある方々の熱意に敬意を表します。

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