きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

そして、バトンは渡された

2018-05-04 | 


今日はみどりの日。寒いです。雨のち曇り。時々晴れ間も覗くのですが、風もあり、家の中にいると寒くて、片付けようと思っていたストーブやコタツを使いました。午前中は家で仕事して、午後から妹が来ました。今朝、「溝口梅華堂」で、大好きな味噌あんのかしわ餅を買ってきました。幸せな美味しさです。

図書館で借りて、瀬尾まいこの「そして、バトンは渡された」を読みました。父親や母親が何回か変わる女の子が主人公ですが、「困った。全然不幸ではないのだ。」で始まる物語は、明るく展開していきます。母親が2人、父親が3人。いろいろな事情があって、親が変わるのですが、みんな優子ちゃんが大好きで、たくさんの愛情を注いでくれます。時間が前後しながら、それぞれの親との物語が続き、長い第1章は、森宮さんという3人目のお父さんのもとで、優子が高校を卒業するところで終わります。ありえない設定のようですが、文章がやさしく、物語もやさしいので、みんな幸せになってほしいなあと読み進みます。そして第2章は、優子の結婚が決まったところから始まります。結婚報告という形でこれまでの親が登場するのですが、いろいろ明かされる事実に、そうだったのかと読み進みます。結局は2番目の母親、梨花さんがややこしいことをしなければ、優子ちゃんも普通に過ごせたんじゃないかと思わないでもないですが、ラストシーンはなかなか素敵でした。思わず泣けました。タイトルは、そしてプロローグは、そういう意味だったのかと。美味しそうな食事もたくさん出てくるし、変わりもので飄々としているけれど、やさしい人たちがたくさん出てくる、幸せな本でした。

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