きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

ソロモンの偽証 第III部 法廷

2012-11-06 | 

今日は雨。時々激しく降る雨の中、今日は一日、他校で研修でした。図書館で借りて、宮部みゆきの「ソロモンの偽証」第3部を読みました。ついに3部作の完結編です。今回も分厚く、3冊でかなりの長編でしたね。でも、本当に面白かったです。前の2冊も面白かったけれど、最後は、さらに期待を裏切らない面白さでした。早く先が読みたいけれど、読み終わるのが惜しいという夜が続きました。

いよいよ始まった学校内裁判。真似事といえども、かなり本格的な証人尋問や反対尋問が続きます。いろいろな証人の登場により、明らかにされる事実。あやふやな告発文を根拠に訴える検事側と、不良の大出の無実を証明する弁護側。一見、結果は明白とも思える裁判で、本当に明らかにしたかったのは何なのか。告発文を書いた少女の叫び、被告人の本当の罪、柏木の死の真相、そして他校から参加した弁護人、神原の秘密。

次々と明らかになる事実と、そこに込められた悲痛な思い。ラストに向けての盛り上がりは、本当に興奮しました。そして、陪審員たちが心を込めてくだした判決とは。これしかないという結論に泣けました。本当に面白い娯楽大作でした。出会えて良かった本です。もう読み終わっちゃったんだなあ、と思うと、さびしいです。もう一度、結末を知った上で、最初から読み返したいです。そして、何年後かに、また読み返したいです。「模倣犯」の時もそう思いましたが、今回も本当に面白かったです。

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