舟を編む
2012-11-01 | 本
今日から11月です。天気は荒れていて、そして寒い。紅葉はきれいです。職場の人に借りて、三浦しをんの「舟を編む」を読みました。ずっとベストセラーで気になっていたのですが、図書館ではいつも貸し出し中で、予約するほどでもないしなあ、と思っていたところ、職場の人が持っていると聞いて、お借りして読みました。
辞書編集部で働く人々のお話です。言葉にこだわりを持つ変わり者の「馬締(まじめ)」を中心に、15年もかけて編纂される辞書「大渡海」の物語。まじめくんの恋の話もステキですが、同期の西岡の恋の話が、なかなかステキです。そして、13年後に異動してきた若手の岸辺みどりの恋。こだわりの辞書作りの話だけでなく、いろいろな人の恋物語がたくさん散りばめられています。そして、一緒に辞書を作り上げた松本先生との別れ。
どのエピソードも、どろどろしそうなところは、ふわっと飛ばしてハッピーエンドなので、嫌な気分になることはない、暖かいお話です。とても読みやすいし、悪い人が出てこない、ほのぼのとした話ですが、正直、ここまで人気が出たのはなぜだろうと、不思議な気がします。でも、面白かったし、話題の本を読めたので、満足です。