「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

イタリアの暗黒史<2023年1月27日 8:14

2023-05-04 00:34:27 | 世界の社会問題と事件事故

結局、どうして現在でもこうなっているかと言うと・
イタリアの国家としての成り立ちに遠因があるのだろうと思います。元々の原型が都市国家連合に近い形です。中央集権国家が権力の集中を、しにくい構造があるのだろうと思います。だから、昔はイタリアが政治的に混乱しているのは、普通で、むしろ混乱していない方が異常な状態であったような記憶があります。昔から、そうだから昔から残る地下犯罪組織が行政に浸透し、どうにもならない状態が長く継続してきたようです。

まだ、大きな犯罪組織がそのまま存続し、中々社会から排除できないようです。

2023/01/26
マフィアのボス逮捕劇を最新情報でたどるイタリアの闇と戦いの歴史
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/vismoglie/2023/01/post-48.php

記事は、やや長いですけれどこれまでの流れを大雑把に過不足なく書いています。

でも、これはイタリアだけの話では、ありません。
メキシコでは、麻薬ギャンググループが支配する土地は治外法権化し、つい先ごろ麻薬ギャングの大ボスの息子を逮捕するのに、かなりの人数の軍隊を動員し、双方に数十人の死者を出して、やっと身柄を確保していました。

中南米では、他にも麻薬ギャングが大きな勢力を持つ国は結構あります。ブラジルもそうですね。さすがに、ブラジルは国家権力に対抗できるギャングはいないようですが、犯罪グループは沢山あるようです。

そして、記事の中にイタリアの大組織の一つの名前が出てきます。「コーザ・ノストラ」
アメリカでも活動しています。
アメリカの方は、マフィアと呼ばれるケースが多いでしょう。
映画「ゴッドファーザー」
そのストーリーには、実在したモデル的な人物が複数います。

ラッキー・ルチアーノ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8E

イタリア系マフィア組織の幹部にのし上がります。
当時は、1945年の前の時代です。
ギャング間の抗争が激烈な時代でした。マフィアと言ってもイタリア系だけでは、ありません。ほゞ、全ての人種ごとにマフィアがありました。

まず、イタリア系を統一し人種の違う他の組織とも、結論統一した組合的組織を作り上げました。それが、「シンジケート」です。アメリカ組織犯罪者連合と言うべき組織です。
ここに加入しているメンバーは、当然に「シンジケート」の後ろ盾があるから強力です。

こうして、「シンジケート」以外の対抗組織を潰していきどうやら全米統一を成し遂げたようです。

しかし、結局は「公共の敵ナンバーワン」にされてしまい逮捕されました。アメリカでこうなると、もう逃げられません。
で、色いろいきさつがあって、第二次世界大戦終了後、生まれ故郷のシチリア島に強制送還されます。

と言っても、アメリカの「コーザ・ノストラ」とイタリアのそれは、ほぼ別物ですからイタリアへの影響力はありません。しかし、商売の才能は抜群ですから色々な地下商売をして金儲けをしていたようです。かなり手広く地下商売を世界的にして、やっぱりヨーロッパでも大物になりました。アメリカで得られたノウハウを活用して世界的な犯罪ネットワークを作ってしまったんですね。
1962年死亡。
どうして、映画「ゴッドファーザー」の制作を許可したのか?自伝を作りたかったのでしょうね。少々の金のために仲間の掟を破るとは、思えません。掟の通りになりました。

マイヤー・ランスキー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC

ロシア系ユダヤ人です。当然、ユダヤ系マフィアです。
しかし、子供のころからラッキー・ルチアーノと学校が同じで知り合いです。やがて、イタリア系のラッキー・ルチアーノに手を貸すようになり、協力関係を築き、「シンジケート」設立の立役者になりました。
結構、ビジネスマンのように様々な事業に手を出し成功しています。ビジネスの方に天才的な才能があったのでしょうね。あとになって判明したところでは、アメリカの「コーザ・ノストラ」の代理人の立場であったようです。
マネーロンダリングの方法を確立したのもこの人で、「コーザ・ノストラ」や他の組織が犯罪で儲けた資金を合法化し表のビジネスに投資していきました。

FBIも何とか逮捕しようとしましたが、証拠を握ることが出来ず、1983年死去しています。相当、大金を稼いだはずですが、本に名義の資産は消えていました。

ランスキーの巨額の資産は、どこに消えたんでしょう?

「第二次世界大戦直後、ユダヤ人国家であるイスラエル建国のため、ユダヤ人地下組織に多数の武器を提供したとされる。イスラエルはいかなるユダヤ人にも市民権を与える帰還法の申請を、多額の献金を受けていたにも関わらず、ランスキーに認めなかった(アメリカ政府の圧力による)。」

私財を全部、ここで使ったのでしょうね?
あるいは、組織から借金をしてでも金や武器を送り続けたのだろうと思います。

もちろん、今だってアメリカの組織犯罪は存続しています。ただ、金の稼ぎ方が上手くなって大組織は、ほぼ抗争を起こさなくなりました。犯罪のピラミッド構造が出来上がって大ボスや大組織は、下からの上納金で十分な収入があるからだと思います。

結構、昔はNYなどで派手に抗争して新聞などでニュースになっていましたが、いつの間にか全然、音沙汰がなくなりました。ニクソン大統領の時代までは、政治とコネクションがありましたが、その後はそういった話も聞かなくなりました。

イタリアは、まだ派手にやっていますが・
アメリカの方は、しっかり稼いで配当金で食べられるから、もうドンパチは要らないのでしょうね・・

☆追記
五大ファミリー
https://www.wikiwand.com/ja/%E4%BA%94%E5%A4%A7%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC

この資料によると、FBIに制圧され、もはや微々たる犯罪組織にすぎないようです。



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