「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

無理が通れば道理が引っ込む⇒イラク戦争、無理が通らず道理が引っ込まない⇒ウクライナ紛争<2024.06.16

2024-06-17 19:15:18 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

最近、イラク戦争を思い出します。
主な戦争は、三つあります。
イラン・イラク戦争1980-1988
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%88%A6%E4%BA%89
イスラム革命に対する周辺国と欧米の干渉戦争と捉えることもできる。
湾岸戦争1990
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%BE%E5%B2%B8%E6%88%A6%E4%BA%89
イラク戦争2003-2011
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%88%A6%E4%BA%89
イラクの大量破壊兵器の保持に関する物証・決定的証拠が見つからなかった。

ウクライナとイラクの立場はよく似ています。
イラクは、アメリカとイランの代理戦争に狩り出され決着のつかないまま停戦になりました。
しかし8年にも及ぶ戦争からイラクは経済危機に陥り、クエートに侵攻しました。
これが湾岸戦争です。

ここまでは、まだ多少なりとも理由があります。
アメリカは、最後はイラクを叩き潰しました。
戦争の理由は、「大量破壊兵器の保持」でした。
その後、イラク中探しましたが、「大量破壊兵器の保持」は発見されませんでした。
つまり一方的にアメリカがイラクに戦争を仕掛けて攻め潰して、サダム・フセインを滅ぼすためだけの戦争でした。

しかし、アメリカを非難する声は西側からは聞こえませんね❓
アメリカの侵略戦争は、うやむやに正当化され今もそのままです。
アメリカが気に入らない相手は、攻撃して滅ぼしてよい。
「大量破壊兵器の保持」が理由なら、イランも北朝鮮もそうです。イスラエルだって怪しいですね❓
イランと北朝鮮をアメリカが攻撃しない理由は、両国とも地形が複雑で攻撃すればアメリカ軍にもかなりの犠牲者が出るからです。
アメリカ軍に犠牲が出る国は攻撃しないで、それほど犠牲が出ないイラクは、一方的に攻撃して攻め潰しました。

「勝てば官軍」
無理が通って、道理は叩き落されました。

一方で、ウクライナ紛争です。
ウクライナ紛争を、歴史的経緯からきちんと説明した説はほぼ見ません。
そうすればアメリカが先に仕掛けたパワーゲームが原因だと分かるからです。
むしろロシアの正当防衛か緊急避難と言うべきで、非はアメリカにあります。

2008年以前は、ウクライナは中立地帯でありNATOとロシアの緩衝地帯でした。
これをNATOの影響下に置き、勢力の境界線をロシア国境まで拡大しようとしたのが、2008年ブカレストで開催されたNATO首脳会議です。
『NATO首脳会談、グルジアとウクライナの加盟は先送り』
2008年4月4日 8:43 発信地:ブカレスト/ルーマニア [ ヨーロッパ ルーマニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/2373606
『ロシア大統領、NATO首脳と会談 「冷戦回帰」否定でも成果なし』
2008年4月5日 4:38 発信地:ブカレスト/ルーマニア [ ヨーロッパ ルーマニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/2374030

この会合でNATOは、東方拡大を決定しました。
ドイツとフランスが反対する中でアメリカが強引に決めました。
これに安全保障上の脅威を感じたロシアが、以後様々な対応を始めます。
この会合までは、NATOとロシアにそれほどの対立はありませんでした。

その段階でアメリカはジョージアに傀儡政権を作りジョージアは、強烈な反ロシア政策を取っていました。

4月のNATO会合後、ロシアはまずジョージアのアメリカの傀儡政権に対して軍事介入します。
南オセチア戦争2008年8月
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89_(2008%E5%B9%B4)
この時は、フランスとジョージアの穏健派が素早く行動し停戦に持ち込みました。
ウクライナ紛争とそっくりでしょう❓
原因と背景が同じだからです。

その後、ジョージアからは強烈な反ロ政策を遂行した独裁者のミヘイル・サアカシュヴィリは権力闘争に負けて、事実上国外(ウクライナ)に亡命しました。
その時、権力闘争に勝利したのが現在のウクライナ政府です。

この辺りを見ると、今のウクライナそのものです。
これでアメリカの謀略は、ジョージアでは失敗しました。

アメリカが次に謀略を仕掛けたのがウクライナです。
ポーランドで準備を始め、ウクライナの過激民族主義者・ネオナチ・その他極右勢力を集めてポーランドのCIA基地で組織して訓練します。
この経緯は、スプートニク(ロシアの通信社)が報道しています。しかし、西側では一切無視されました。今もスプートニクには、この記事があります。

そしてCIAが組織して訓練した連中を送り込んで実行させたのが、2014年ウクライナ・クーデターです。
暴力(武力)による国家権力の簒奪が実行されました。
その結果できたのが、今のキーウ政権です。

その暴力クーデターに反対する主にロシア支持の住民は、武装蜂起しました。この武装蜂起は、今の戦場より広範囲で起こりました。
ウクライナ軍がクーデター派についたため東部独立派は敗北して東部2州に押し込められました。
2014年から続く東部での戦争は、内戦でありどちらも非合法勢力です。
数が多いからキーウ政権側が正しいというわけではありません。
ウクライナの国内法から見ると内戦が続いている以上、キーウ政権は内戦の一方の当事者でしかありません。

2番目の大統領のゼレンスキーは、内戦を激化させてロシアの軍事介入を呼び込みます。
ロシアのレッド・ラインをあえて踏みました。

ロシアの2008年からの恐怖は、分かると思います。
NATOの勢力がロシア国境の西側に来るのは、ロシアにとってはあってはならない事です。
その恐怖を理解するには、今のヨーロッパのヒステリーぶりを見れば良く分かります。

今度は、ロシア国境がポーランドの東側に来る可能性が出てきたので、ヨーロッパがロシア恐怖症に陥り集団ヒステリー状態です。

つまり❓
これが、ウクライナ紛争の経緯と原因です。
ウクライナは、NATOとロシアの緩衝地帯で中立であることが、ロシアとヨーロッパのどちらにも安心感をもたらします。
この勢力の境界線を強引にロシア側に持っていこうとしたのが、2008年アメリカのNATO東方拡大決定です。

一連のゴタゴタと戦争を見るなら、アメリカが単純に悪いです。
ウクライナはロシアを憎まずアメリカを憎むべきでしょう。

イラクとは比較にならない程ロシアが強力であったために❓
『無理が通らず道理が引っ込まない』
と、言うわけです。

このような経緯がある以上、NATOが自分たちの非を認めて折り合うしか方法は、ないと思います。

このようなことを、西側のプロパガンダとフェイクニュースは、ゴマ化そうとしています。
しかし第三世界は、このような事情を全部知っていますから一向にウクライナ支持の声が起こらないと言うことです。
むしろ「あすは、わが身・・・」を思えばロシアを応援している国の方が多いと思います。

イラクと同じようになりたい国は、ないと思います。
そう思う国は、ロシアを支持するか内心応援するしかないでしょう❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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