「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

EU落日の予兆>EU諸国がウクライナ支援に傾倒する理由>国内の不満を外に向けるため<ウクライナ紛争2024.3.7

2024-03-08 05:04:15 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

生活に苦しみ、移民に反発する「庶民」が熱狂...マリーヌ・ルペン「国民連合」が再・旋風を起こすフランスの今
2024年03月05日(火)19時16分
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2024/03/post-250.php
英保守党の支持率20%で過去最低=イプソス調査
ロイター編集
2024年3月5日午前 10:40 GMT+925分前更新
https://jp.reuters.com/world/europe/X3UWCWCZYZLC3KXFN6CUQ5J4HU-2024-03-05/

コロナ不況以降、ヨーロッパ経済は不調と言えます。
そこにインフレが加わってユーロ市民の生活は苦しくなりました。
加えて移民・難民問題はどこの国でも社会問題化しています。移民排斥の動きは程度の差はあれ、どこの国でも見られます。
それが結果として右翼や極右勢力の台頭を招いています。その傾向が少ないのはスペインとイギリス位だと思います。

こんな状況の中でウクライナ紛争が勃発しました。
当初は周辺諸国も比較的冷静で停戦に動きました。
2022年3月~4月には、ほぼ停戦条件も合意に至りそのまま進めば停戦になり、戦争は終結していたと思います。

1/5(金) 10:02配信
『平和への最大のチャンス、ウクライナ和平合意を壊したのは誰か 交渉当事者から新証言相次ぐ 「ロシアを追い詰めろ」が生んだ悲劇』
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff53de37e631d2baba99327193dfc1573090ac84
(1)ロシア軍が侵攻前の地点まで撤兵
(2)ウクライナはNATO加盟放棄を約束
(3)NATO加盟の代わりとして、関係国により今後の安全を保障される
『2022年ロシア・ウクライナ和平交渉』
https://ja.wikipedia.org/wiki/2022%E5%B9%B4%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%92%8C%E5%B9%B3%E4%BA%A4%E6%B8%89

今考えても大体双方にとり納得できる内容だと思います。今の状況と比較してください。ウクライナは、今となってはこんな条件での停戦はあり得ません。

イギリスのボリス・ジョンソン(当時首相)が急遽キーウを電撃訪問し、その後ゼレンスキーは徹底抗戦を決意して停戦交渉は壊れて、こんにちに至っています。

その後急速にアメリカとEUの合意が形成されました。
①「ロシアを二度と立ち上がれないようにする!」
今も同じで、最近はややトーン・ダウンしました。
②「ロシアに勝たせてはならない!」
③「ウクライナが負ければ2000万人の大量難民が発生する!」
①は、今となっては無理なのが誰の目にも明らかなので②になりました。③で脅して戦争継続に賛成させようとします。ほぼ脅迫になってきましたね❓

西ヨーロッパの金持ち国は、ウクライナと二国間協定を結び今後10年、合計3兆円以上の軍事支援を決定しました。

もうこれは、EU各国が抱える国内問題を外に逸らすためにウクライナ紛争を利用しているとしか言いようがありません。
最初にやったのは、イギリスです。イギリスの国内問題は当時すでに深刻でしたからボリス・ジョンソンは、ウクライナ紛争に国民の関心を向けて政局を乗り切ろうとしたのだろうと思います。
結局乗り切れず、ボリスは追放されました。
今年の後半には、イギリスは総選挙があります。戦争を煽ってきた保守党は、支持率20%でイギリス史上最低を更新しました。

ドイツでは、クーデター未遂事件がありました。
2022年ドイツクーデター未遂事件
https://ja.wikipedia.org/wiki/2022%E5%B9%B4%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%9C%AA%E9%81%82%E4%BA%8B%E4%BB%B6
ドイツ、クーデター計画容疑で25人逮捕 議事堂襲撃を画策と
2022年12月7日
https://www.bbc.com/japanese/63884601

信じられますか❓
これは先進国の優等生のドイツで起きたことです。
しかも、これに共鳴する人間がどれだけいるのかドイツの治安当局は、全く把握していません。
その後、特に旧東ドイツ地域では、極右勢力が台頭しています。
ロイター
『アングル:極右台頭に頭悩ますドイツ主要政党、最善の対抗策は』
Andreas Rinke、Sarah Marsh
2024年2月5日午後 12:54 GMT+91ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/economy/UNJSZ6UMRFJRPKRTJTXHUP5MK4-2024-02-03/

クーデター未遂事件に共鳴するドイツ人がどれだけいるかなど、把握することは不可能だと思います。だから今後もドイツでは極右による政権掌握やクーデターのリスクが続くと言うことです。

オランダでは極右政党が議会で第1党になりました。
BBC
【解説】 オランダ総選挙で極右政党が勝利 欧州が揺れる
2023年11月24日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-67516814

今年に入りEU政府への抗議活動が西ヨーロッパ全域で起こり、ほぼ農民一揆と言える行動が起きています。

フランスは、冒頭の記事にある通りです。

だからフランスのマクロンは、ウクライナ紛争を煽り立ててフランス国民の目を外に向けようとしています。
『ロシアに「臆するな」 ウクライナ侵攻で―仏大統領』
2024年03月06日00時07分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024030501233&g=int

国内での不満を外に向けるために外国に敵を作り敵愾心を煽るのは、ポピュリスト政治家の常とう手段です。
ヨーロッパ全域がこんな政治家ばかりです。しかも、それが民主主義なのだそうです。

では、今でさえ社会の混乱が増え経済的な落ち込みの傾向がはっきり見えているのにウクライナに巨額の支援を継続し、戦争を続けさせればどうなるのか❓
経済は落ち込みから不況に向かうと思います。
そうなると人々はさらに貧しくなり社会不安は増大し犯罪が増えるでしょう。
益々極右が台頭するという悪循環です。
既にヨーロッパは、この悪循環に陥っています。

そこから抜け出したければ、戦争前の状態に戻すことです。戦争の停戦を実現し、それ以前の経済環境に戻すしかないでしょう。
ヨーロッパ経済にとりロシアの格安のエネルギー、ロシア貿易の利益、ロシアがヨーロッパに投資したりヨーロッパで消費する金額は、ヨーロッパが考える以上に巨大であったと言うことです。
それを全部、経済制裁で締め出したためにヨーロッパ経済が徐々に落ち込み始めている現状があります。

加えてガザ紛争があります。
これもスエズ運河が使用できなくなっていますから、巨額の海運費用の増額になっています。

ウクライナ紛争を終結させて、ロシアとの関係を正常化しない限り、ヨーロッパは経済的には落ち込み続け、社会は不安定の度合いを強め、やがては極右勢力が各国の政治の中で権力を大きくしていくと思います。

極右勢力は、大体ロシアとの親和性があります。
ロシアも「極右+民族主義」の色彩の濃い政権だからです。
つまり❓
EU諸国は民主主義の擁護を言いながら、実際には民主主義を放棄しつつあるのと同じ政策を取っています。
ポピュリズムの行きつく先は、全体主義や軍国主義です。
ウクライナは、既にそうなっています。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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