関連記事のまとめ
ベラルーシの民主化運動についての関連記事<2023年5月
https://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2023/05/16/034743
旧ソ連崩壊後、ベラルーシは独立し1991年「ベラルーシ革命」が起こりました。当然、西欧型の自由主義と民主主義の実現を目指す運動です。
ところが?
1994年6月19日 初の大統領選挙を実施
ここで選挙に勝利し大統領の座についたのが、現在の独裁者のルカシェンコです。
独裁的な政治を行い、それに対しベラルーシ国内では自由化を求める市民の運動が続きます。
2020年の大統領選挙では、民主化勢力の代表であるスヴァトラーナ・ツィハノウスカヤが勝利したと思われました。その選挙結果を、独裁者は捻じ曲げて自分が勝利したことにしてしまいました。当然、ベラルーシ国内では反政府の動きが活発化します。不穏な状況になり、独裁者はロシア軍を引き入れて民主化運動を弾圧しました。
民主化勢力の代表者のスヴァトラーナ・ツィハノウスカヤは、隣国のリトアニアに政治亡命し今も民主化勢力の中心的人物です。独裁者の健康不安が出てくれば、当然民主化勢力は活動を活発化させます。
ベラルーシ大統領に健康不安説 反政権派指導者、「備え」呼び掛け
2023年5月15日 21:29 発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ベラルーシ ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3463995?cx_part=top_topstory&cx_position=3
記事の写真を見れば、独裁者と取り巻きがどんな人間か分かると思います。旧ソ連時代の亡霊とも言える人々が集まって作ったのが、今のベラルーシの独裁政権です。
ロシアと違い、ベラルーシの民主化勢力は弾圧されていますが、国内の勢力を失った訳ではありません。この期に及んで平和的な手段は無理と見て武装闘争に移行している過程にあります。
ベラルーシ軍の内部は、ロシア派の年寄りと政治的に中立な若手将校グループに分かれています。だから独裁者はロシア軍に頼りました。
独裁者が健康を失えば、民主化勢力には独裁政権打倒のチャンスが生まれます。つまり記事のタイトルにある「備え」とは、そのような意味です。
※ちなみに、ルカシェンコ大統領の病気説の情報元
ロシア独立系ニュースサイト・ロシア議会下院の幹部14日
「病気を患っている」
ベラルーシの複数の独立系メディア13日
「入院した」
ウクライナ軍には、1000人規模のベラルーシ人義勇部隊が参加(参戦)しています。場合によっては、この部隊もベラルーシ国内に混乱が起きれば参加するかもしれません。実戦経験を積んだ1000人規模の武装した部隊は、大きな力を持ちます。ウクライナ政府にしてもベラルーシに民主的な政権が誕生することには大きなメリットがあります。ベラルーシに対する内政干渉は控えるでしょうが、ベラルーシ人義勇部隊がベラルーシに戻るのを止めはしないでしょう。
つまり、ベラルーシの国内情勢は風雲急を告げつつあります。