「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

EUの矛盾した政策がヨーロッパの農民の反乱を招いた<ウクライナ紛争2024.2.7

2024-02-08 20:20:02 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

農業従事者の抗議デモ、欧州全域で噴出 その理由は
2024.02.06 Tue posted at 19:53 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35214889.html

EUの極端なウクライナ優遇政策が、主に農民や運送業者の大規模な抗議活動を引き起こしました。
農業の場合は、ウクライナ産の安い穀物などのEU域内の流通を認めたことです。この政策によりEU域内のほぼ全ての農民の生活が圧迫されました。
EU政府の幹部は、そんなことは一切気にせず自分たちの政策を強引に押し通そうとしています。

最初に抗議活動を始めたのは、ポーランド・スロバキア・ハンガリーの農民たちです。その抗議に抗し切れず3国は、ウクライナ産の穀物の禁輸に踏み切りました。EUの政策とは反しています。
それを根拠にウクライナは、WTOに提訴しました。これで一気にポーランドとウクライナの関係は険悪になりました。元々反ウクライナ感情を持つ国は、ウクライナ周辺には多いです。
理由は、2014年に起きたクーデターにより成立したウクライナ民族主義者の政権がウクライナ同化政策を法律を作り強行したからです。
ウクライナには、ロシア系・ポーランド系・ルーマニア系・ハンガリー系・ロマの人々・タタール系などの異民族が居住しています。この人々に対して弾圧的に同化政策を取りました。反ウクライナ感情が生じて当然でしょう❓
スターリンが第2次世界大戦後、強引にポーランド・ルーマニア・ハンガリーの領土の一部を割譲させた歴史もあります。

これは周辺国の話です。
しかし、EUのウクライナ産農作物のEU内流通政策は、EU全域の農民の生活を圧迫しています。去年の後半に始まったポーランド・スロバキア・ハンガリーの農民たちの抗議活動が、規模を拡大してEU全域に一気に拡大しました。農民たちにとって生活が出来なくなれば、ウクライナ支援より自分たちの生活を優先するのは当然のことです。
だから起こるべくして起きたことと言えます。

運送業者もそうです。EUのウクライナ輸送業優遇政策によりウクライナ輸送業者の貨物取扱量は、50%強増えました。その分、主に東ヨーロッパの運送業者の貨物取扱量が激減しました。これも生活問題ですから一番影響の大きいポーランドの運送業者がウクライナ国境を封鎖して去年の11月から抗議活動を続けています。
スロバキアやハンガリーでも散発的に国境封鎖が起きています。

EUの農民や運送業者の生活を無視したウクライナ優遇政策は、このような抗議活動を招き寄せてしまいました。ウクライナの方はそれを既得権として主張しています。

EU政府の感情的で政治性や合理性に欠ける対ウクライナ優遇政策は、このようなEU内での軋轢を生みだしています。

これだけではありません。EUもEU各国政府もEU市民の生活を無視して(放置して)巨額の資金をウクライナ支援に費やしています。

ウクライナ紛争がヨーロッパ経済に悪影響を及ぼす理由については以前の日記に書いた通りです。長くなるほどその悪影響は大きくなります。結果として今でさえ生活苦の市民が多いのに、それが増えていくでしょう。
当然それは今後のEU各国の選挙に反映されて行くと思います。EU政府に対する批判も大きくなるでしょう。

ウクライナを支えているEU各国の政府も市民も財政や生活と言う意味で生活が苦しくなっていくと思います。そこまでしてウクライナ支援を続ける必要があるのかどうか❓
やがてEU市民は、考え始めると思います。

感情意外に理由のない(反ロシア感情)EUとEU諸国のウクライナ支援は、やがて行き詰まると思います。
EU諸国の市民が自分たちの生活を犠牲にして、現在ウクライナ支援を行っています。
3年でも5年でも、そんなボランテイア的な自己犠牲に耐えられますか❓

このような話です。
だから日本政府は、ウクライナ支援から手を引くべきです。合理的な理由もなく集団ヒステリーとしか言いようのない反ロシア感情に付き合うべき理由は、存在しません。

ロシアの恨みを買うだけです。ウクライナとロシアと日本にとって、どちらが重要か❓
ロシアに決まっています。良くも悪くもロシアは、永遠に日本の隣人です。ほどほどのロシアとの付き合いは必要でしょうね❓
反ロシアで押し通せば、現在のウクライナと似たようなことになるかもしれません。
日本周辺を見てください。
北朝鮮・中国。
ロシアの同盟国ばかりです。

アメリカの尻馬に乗って反ロシア政策を推し進めたからロシアの軍事侵攻を招き寄せた愚かさは、「他山の石」です。ロシアとほどほどに折り合えば、ロシアのウクライナ軍事侵攻は起きなかったでしょう。
それをわざわざ好んで招き寄せたのは、愚かの極みと言うべきです。
外交も政治もまるで無いでしょう❓
外交や政治を捨てれば、結果として戦争が起きると言うことです。
アメリカの軍事力を背景にウクライナが強引に自己主張を押し通そうとしたら、逆にロシアの軍事侵攻を招き寄せたという「お◎か!」過ぎる話です。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。