天台寺門修験

修験道の教義は如何に

修験第三十六號 (昭和四年五月一日發行) 質疑応答④ - 迦楼羅炎(かるらえん)の事 -

2011年05月28日 17時31分11秒 | 修験問答

 

 迦楼羅  「密教辞典 佐和隆研編  法蔵館」

 問

 不動経(ふどうきやう)の内(うち)に「迦楼羅炎を示現して業障海を焚焼す」とありますが、その迦楼羅炎(かるらえん)とはいかなる意味ですか。

 

 迦楼羅(かるら)と云(い)ふのは天竺即(てんぢくすなは)ち印度(いんど)に於(お)ける鳥(とり)の名(な)です。金翅鳥(こんじてう)とも云(い)ひます。神秘化(しんぴか)されて天龍八部衆(てんりうはちぶしゆう)の一になつてゐます。大木(たいぼく)に住んでゐて、毒蛇(どくへび)を取つて食(くら)う大きな鳥です。この迦楼羅鳥(かるらてう)の大きな翼(つばさ)を廣(ひろ)げた形の火炎(かえん)を迦楼羅炎(かるらえん)と云(い)ふたのです。ことに一面(いちめん)にはカルラ鳥(てう)は毒蛇(どくへび)を取(と)つて食(くら)ふので智恵(ちえ)の炎(ほのほが煩悩(ぼんのう)を取盡(とりつく)すことをも表示(へうじ)してあるのです。


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