goo blog サービス終了のお知らせ 

SIDEWALK TALK

This website is brought to you by KIRIBAKO.NET

ニュー・エイジ

2006-07-11 15:30:00 | 佐野元春
New_ageLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、
シリーズ第25弾。
元春クラシックスのなかでもエバーグリーンなナンバー
「ニュー・エイジ」です。

僕のなかでの元春フェイバリットのひとつ。
佐野さんのことだから、曲のヒントがどこかにあったと思われるが、
未だにこのナンバーに似た?楽曲を耳にしたことがない。
佐野さん自身もこのナンバーはお気に入りのようで、毎回ライヴではアレンジを変えて演奏している。
でも、アルバム『 VISITORS 』に収録されてるオリジナル・ヴァージョンが一番カッコイイと思う。





ニュー・エイジ -NEW AGE-
アルバム『 VISITORS 』収録(1984年5月発売)

ほとんどのツアーで演奏されてきた「ニュー・エイジ」は、いったい何種類のアレンジがあるのかわからない。
レコーディングされてるだけでも、アルバム『 VISITORS 』収録のオリジナル・ヴァージョンの他に、
シングルとしたリリースされた中間部を編集したショート・エディット・ヴァージョン、
「 No Damage II 」に収録されてるハートランド・ヴァージョンがある。
  


インディビジュアリスト

2006-06-28 09:15:00 | 佐野元春
IndividualistsLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、
シリーズ第24弾。
今回はスカなナンバー、「インディビジュアリスト」です。

オリジナル・ヴァージョン(アルバム『 Café Bhemia 』収録)が発表されたときは、
スタイル・カウンシルの「インターナショナリスト」のパクリじゃないかとの酷評がありましたが、
20周年記念アルバム『 The 20th Anniversary Edition 』での
よりスカの要素を強調したリアレンジ(H.K.B.session)でその疑念を一掃しました。
セッション・レコーディング、要するにバンドが「せーのっ」で一発録りする方式ですが、
The HOBO KING BAND の演奏レヴェルの高さには驚きます。





インディビジュアリスト -Individualists-
アルバム『 The 20th Anniversary Edition 』収録(2000年1月発売)

デビュー20周年記念アルバム『 The 20th Anniversary Edition 』に収録するにあたって、
The HOBO KING BAND によって新たにレコーディングされたヴァージョン。
オリジナル・テイクは、アルバム『 Café Bohemia 』に収録されている。
  


ブッダ

2006-06-14 09:43:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、シリーズ第23弾。
今回は、ユニークなタイトルの楽曲、「ブッダ」です。


Grassこの楽曲をベースに「ハッピーエンド」というナンバーを完成させて、
アルバム『 sweet 16 』(1992年7月発売)に収録しています。
この時点では完成度が低かったとの判断でしょうが、
僕的にはこの「ブッダ」のほうがデキがいいと思います。
このラヴソングか何かわからない楽曲のタイトルが、どうして「ブッダ」なのでしょう?
謎です。
佐野さんは手塚治虫さんの大ファンですから、漫画「ブッダ」と関係があるのかも…?






ブッダ -BUDDHA-
アルバム『 GRASS-The 20th Anniversary Edition's 2nd 』収録(2000年11月発売)


2000年1月にリリースされたデビュー20周年記念ベスト盤『 The 20th Anniversary Edition 』の
続編として企画されたベスト・アルバム『 GRASS 』に収録されている。
1987年当時に、The HEARTLAND とともに録音していた未発表曲。


アンジェリーナ(Slow Version)

2006-05-31 16:09:00 | 佐野元春
VisitorsLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、シリーズ第22弾。
今回は、デビュー曲のリアレンジ「アンジェリーナ(Slow Version)」。


佐野さんが、日本人ではじめてヒップホップやラップにコミットしていた
Visitors Tour のころ、
リアレンジされ演奏されていたヴァージョン。


いま聴くと、ファンクな雰囲気が醸しだされていてシュールに仕上がっているが、
当時のライヴでは、アンジェリーナでノリノリになりたかったファンには、
「なんじゃこりゃ!」って感じだった。






アンジェリーナ(Slow Version) -Angelina <Slow ver.>-
アルバム『 Moto Singles 1980-1989 』収録(1986年12月発売)


デビュー・シングル「アンジェリーナ」のスロー・ヴァージョン。
このアレンジは、伝説的な Visitors Tour で披露されて話題となったスロー・ヴァージョンのスタジオ録音で、
後にアルバム『 Moto Singles 1980-1989 』に収録された。


悲しきレイディオ

2006-05-18 09:13:12 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、シリーズ第21弾。
今回は、ライヴではファンとのコミュニケーションにひじょうに重要なナンバー、
「悲しきレイディオ」です。

Radioかすれた佐野さんのヴォーカル・テイクが気に入っています。
ライヴではこのナンバーを基調に
The Heartland の紹介とオーディエンスへの感謝を表すパートがエディットされていて、
初期のライヴ・パフォーマンスでは、ひじょうに重要なナンバーとしてセットされていました。
現在の The Hobo King Band でも、セットリストに名を連ねてることが多いかな。
「ポケットには、今にもこぼれ落ちそうなくらいのハートブレイク」
というパートで、佐野さんが自分のポケットをまさぐるユニークなパフォーマンスも、
ファンのあいだでは人気です。





悲しきレイディオ -Radio-
アルバム『 Heart Beat 』収録(1981年2月発売)

このナンバーも「シュガータイム」同様、ロックの先人たちへのオマージュにあふれている。
B メロに登場するジーン・ピンセット、チャック・ベリー、リトル・リチャード、バディ・ホリーの4名は、
まさにロックの創始者といっていい元祖ロックンローラーである。
  


シュガータイム

2006-05-07 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、シリーズ第20弾。
今回は、元春クラシックスのなかでも佐野さんのポップ魂全開のナンバー
「シュガータイム」です。

Sugartime佐野さんの好きな 60's 、70's のポップ・ミュージックを
ミキサーにかけたようなナンバーだ。
   
まずイントロは、1970年代のグラム・ロック・シーンを代表するアーティスト マーク・ボラン率いる T.REX のテイスト。
「 Dance Dance Dance 」や「 Dream Dream Dream 」の A メロ・パートは、ビーチ・ボーイズ。
「何かが間違っているのさ…」のパートは、ダリル・ホール&ジョン・オーツに代表されるフィラデルフィア・ロック&ソウル。
そしてラストの「 Mad Love 」のシャウトは、ビートルズにインスパイアされた構成。
ていうか、ある意味パクっています。
  
ここまでいろんなアーティストのテイストをごちゃ混ぜにしながらも、
独自の世界観を築いてる佐野さんは、やっぱスゴイ!





シュガータイム -Sugartime-
アルバム『 SOMEDAY 』収録(1982年5月発売)

名作アルバム『 SOMEDAY 』のオープニング・トラック。
この脳天気な歌詞は、当初のものから書きかえられたヴァージョン。
現在は当初の歌詞を知るすべはないが、やたらヘヴィーな内容だったらしい。
プロデューサーの伊藤銀次が、とにかく元春を成功させるために書きかえを指示したが、
翌日、新しい歌詞を見て、あまりの変貌ぶりに今度は銀次自身が戸惑った。
  


ワイルド・ハーツ - 冒険者たち

2006-04-21 09:36:00 | 佐野元春
Wild_hearts『LOCOTAN SELECTION』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ、
シリーズ第19弾。
今回は、クールなモダン・ミュージックにコミットしたナンバー
「ワイルド・ハーツ - 冒険者たち」


曲のテーマとは関係なく、とにかくかっこいいナンバーだと思う。
The HEARTLAND 時代のライヴでは、
3番の歌詞「ラジオに流れるサキソフォン」の直後に演奏される、
ダディ柴田のアルト・サックスのソロが印象的だった。
あえて抑揚を押さえたヴォーカル・スタイルも、
このナンバーの精度をあげている。





冒険者たち - Wild Hearts -
アルバム『Café Bohemia』収録 (1986年12月発売)


ダウンタウンボーイ」の続編的なナンバー。
現代社会で「個」が「個」であり続けることの困難を歌っている。


純粋にアウトサイダーであることが極めて困難(または不可能)な現代において、
佐野さんは「個」の自覚がどこに行き場を求めればよいのかを探りつづけるが、
その明確な答えは(当然ながら)得られることはなく、
ただ「誰れもが心に」抱えた「見知らぬ夜明け」とつき合いつづける
「覚悟」だけが表明されていく。

イノセント

2006-04-07 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第18弾。
今回は、デビュー20周年記念ソング
「イノセント」です。

Innocentデビュー20周年記念アルバムのためにレコーディングされた楽曲。
「荒廃した都市の中に息づくイノセンス」というテーマのもと、
「真実はどこか遠くにあるのではない。真実はただそこにあって僕たちに見出されるのをまっているだけなのさ」
というデビュー当初からのメッセージをコンテンポラリーな Words & Music で表現している。
  
タイトルが、名詞の「 innocence 」じゃなくて、形容詞「 innocent 」ってとこがユニーク、
ていうか佐野さんらしい。
“ありがとう”を捧げるこの曲が、身も蓋もないロックンロールであることがなによりうれしい。
どこまでもいこう!





イノセント -INNOCENT-
アルバム『 The 20th Anniversary Edition 』収録(2000年1月発売)

デビュー20周年の記念ソング的なナンバー。
元春からファンへの謝意をこめた真実のラヴレター。
アルバム・ヴァージョンではイントロをカットしている。
先行発売された CD シングルには、イントロ付のフル・ヴァージョン、Remix ヴァージョン、
そしてインストルメンタルが収められている。
  


スターダスト・キッズ

2006-03-23 13:24:02 | 佐野元春
Stardust_kidsLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第17弾。
今回は、元春クラシックスの代表格的ナンバー「スターダスト・キッズ」。


オリジナルよりリテイク・ヴァージョンのほうが断然カッコイイ。
ちょっと信じられないけど、オリジナル・ヴァージョンは、
アンプラグドっぽいアコースティック・サウンドで演奏されていた。
こんなド派手な楽曲にアコースティック・テイストなんて合うわけない。






スターダスト・キッズ -STARDUST KIDS-
アルバム『 No Damage-14のありふれたチャイム達- 』収録(1983年4月発売)


シングルとして発売されたのは、ブラス・セクションをフィーチャーしたリテイク・ヴァージョン。
オリジナル・ヴァージョンは、イントロにブラスではなくブルースハープを使用していて、
シングル「ダウンタウン・ボーイ」のカップリング(B 面)として1981年10月21日にリリースされた。


ロックンロール・ナイト

2006-03-08 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第16弾。
今回は、「サムデイ」とならぶ初期の代表作
「ロックンロール・ナイト」です。


Rockn_roll_night「日本ポップミュージック史上初の…」
という枕詞がやけに多い佐野元春。
この楽曲も日本ポップ史上初のロックオペラ。
荘厳なロック・オーケストラをバックに、
佐野さんのシャウトが冴えています。


語りかけるように歌うパートは、ブルース・スプリングスティーンのロックオペラ
「Jangleland」にインスパイアされたヴォーカル・スタイルなんだろう。
松田聖子の「ハートのイヤリング」(Holland Rose 作曲)とイントロが似すぎています。
ていうか佐野元春(Holland Rose)色を出すために、
「ハートの…」の方は、アレンジャーがわざと似せたんだと思いますけどね。





ロックンロール・ナイト - Rock & Roll Night -
アルバム『SOMEDAY』収録 (1982年5月発売)

ロック世代の成長をテーマにしたロッカ・バラッド。
この楽曲は、汚れのない夢や希望を謳歌した初期の作品よりも、
深い人生の悲しみへの洞察にあふれ、
無邪気さが経験を積んだ状態を見事に映しだしている。
元春クラシックスの傑作。