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SIDEWALK TALK

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彼女の隣人

2006-02-22 09:00:00 | 佐野元春
Dont_cryLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第15弾。
今回は、ローソンのCMソングにもつかわれたナンバー「彼女の隣人」。


メロディ・セクストーンの迫力満点のバッキング・コーラスが印象的なナンバー。
叫ぶように歌う"Don't Cry"のリフレインが、カッコよすぎ。
レリジアスな雰囲気さえ漂ってくるその迫力には圧倒されてしまう。


リリックのなかの「連れて行くよ Sea of Love」のフレーズは、
アル・パチーノ主演の映画 『SEA OF LOVE』となにか関係があるんだろうか?
僕はこの映画を観たことがないから、よくわからない。


「ザ・サークル・ツアー」でのこの曲の演奏は、
THE HEARTLAND として最後のライヴ・アピアランスだったせいか、
ハートランド・サウンドの集大成的なパフォーマンスだった感があった。




彼女の隣人 -Don't Cry-
アルバム『 The Circle 』収録(1993年11月発売)


デビュー以来15年間、活動をともにしていたバンド
The Heartland との最後のコラボレーションとなった
アルバム『The Circle』に収録。
ファンキーで重厚なサウンド・プロダクションとなっていて、
リリックにも遊びやフェイクはほとんど見られず、まさに内面を吐きだすように、
ある意味でシリアスな、ある意味で誠実な言葉が連綿と紡ぎだされていく。

ジャスミンガール

2006-02-12 09:00:00 | 佐野元春
Jasmine_girlLOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第14弾。
今回は、ブルースハープのソロが印象的なナンバー
「ジャスミンガール」です。


僕のなかでの佐野元春史上最低のアルバム『 TIME OUT! 』。
そのなかのピカイチ曲。
ライヴで聴くとそれなりに感動するけど、
曲のテーマが何なのかハッキリせず、ぼやけた感じは否めません。


The Heartland の集大成ライヴ・アルバム『 The Golden Ring 』には
アコースティック・ヴァージョンが収められていて、このアレンジのほうがキレがある。
間奏とアウトロで、佐野さんがプレイしているブルースハープ、冴えまくってます。






ジャスミンガール -Jasmine Girl-
アルバム『 TIME OUT! 』収録(1990年11月発売)


元春自身がホーム・アルバムと称する『 TIME OUT! 』の先行第1弾シングル。
デジタル・サウンドやプログラミングの技術が確立されようとしていた当時のシーンへのアンチテーゼの意味か、
バンド・サウンドにこだわったレコーディングとなっている。


ヤングブラッズ

2006-02-02 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第13弾。
今回は、元春のシングルではじめてチャートインしたナンバー
「ヤングブラッズ」です。

Young_bloods日本ではじめて、日本人の手でプロモーション・ビデオクリップが制作されたナンバー。
代々木公園ちかくの路上で、The Heartland がワゴン車から突如登場し、この楽曲を演奏する
といった内容。
  
最初はなにがおこったのかわからない通行人たちが、徐々に集まってきてノリノリになる
という、やらせではなくドキュメントです。
今はやりのゲリラ・ライブも、元春がパイオニアです。
ちなみに、日本初のビデオクリップは、元春の「 Tonight 」です。





ヤングブラッズ -Young Bloods-
アルバム『 Café Bohemia 』収録(1986年12月発売)

ニューヨークでアルバム『 VISITORS 』を制作し、自らの表現のフェイズを更新した元春が、
日本に帰って最初に踏みだした重要な第一歩。
ルーツにたいするリスペクトを背景にした、クールなモダン・ミュージックへのコミットを宣言した楽曲。
国連国際青年年の NHK テーマソングでもあった。
  


君をさがしている(朝が来るまで)

2006-01-22 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第12弾。
今回は、初期のフォーク・ロックの秀逸作「君をさがしている(朝が来るまで)」です。


Heart_beatアルバム『 Heart Beat 』に収められているオリジナル・ヴァージョンは、
佐野さん本人も認めるとおり、アレンジに精彩を欠いていたが、
18年の歳月を経ての新録音でザ・バーズ、ディランを彷彿させる
フォーク・ロック・ヴァージョンに生まれかわった。
あのとき、片方の手の中で吠えていた凶暴な情熱は、今もそのままに。


The Heartland の解散後、
1996年からの佐野さんのニュー・パートナー The Hobo King Band の真骨頂。
スタジオでのセッション・レコーディングとは思えません。
こやつら、演奏がうますぎ。






君をさがしている(朝が来るまで) -Looking For You-
アルバム『 Heart Beat 』収録(1981年2月発売)

デビュー20周年記念アルバム『 The 20th Anniversary Edition 』に収録されている
リアレンジされた H.K.B session ヴァージョンのほうが、オリジナルよりもはるかにカッコイイ。
『 Heart Beat 』に収録されているオリジナル・ヴァージョンは、
アレンジがバーズ・タッチのフォークロックを目指しながら、必ずしも成功しているとは言い難い。


水上バスに乗って

2006-01-11 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第11弾。
今回は、佐野さんのポップ魂が炸裂しまくってるナンバー
「水上バスに乗って」です。


Water_lineうぅ~、グレイトフル・デッド調のイントロ、
そして間奏のツイン・ギターが冴えまくってる。
こんな脳天気でポップな曲をもっとつくってほしいものです。


この楽曲のなかにでてくる水上バスは、
亀戸とお台場を結ぶ江東水上バスのこと(2004年に廃止)。
リリース後、乗ってみたくて浜松町から日の出桟橋まで歩き、
浅草まで隅田川のクルーズをたのしみました。
浅草で今半にいき、えらく高いスキヤキを食したのをおぼえています。
また、いきたいものです。





水上バスに乗って -Water Line-
アルバム『 FRUITS 』収録(1996年7月発売)

デビュー以来15年間、共に活動をつづけてきた THE HEARTLAND の解散後発表された、
再デビュー・アルバム(元春版『ホワイト・アルバム』とも)の位置づけにある
アルバム『 FRUITS 』のなかのポップ・チューン。
「日の出桟橋」という日本の地名が、佐野さんのリリックに登場することはレアなケース。

元春80年代8タイトル 紙ジャケ&リマスター

2005-12-25 09:00:00 | 佐野元春
moto_cd2Happy Christmas time!
聖なる夜に口笛吹いて


てことで、自分へのクリスマス・プレゼントとして、
「佐野元春80年代8タイトル 紙ジャケ&リマスター」
を Amazon で、またまた大人買い!


今回、リイシューされた8タイトルは、デジタル・リマスタリングによって、
ブラックビニールのオリジナル盤が持っていたサウンド・テイストを完璧に再現。
佐野さん自身も、「サウンドを聴いたとき、本当に感動して涙がでてきた」といったほどだ。


さらにパッケージは、W ジャケット(『 No Damage 』、『 Visitors 』)や
BOX 仕様(『 Heartland 』)をオリジナルのまま再現し、
当時の初回盤特典(『 Someday 』ブックレット、『 Café Bohemia 』ファンカード)や
LP 盤用の帯なども忠実に再現するなど、
僕のようなオールドファンには垂涎モノ。
青春が甦ります。


とくに僕は、『 Café Bohemia 』のリマスタリング盤をずぅーーーっと待ちわびてたんで、うれしーです。
リマスタリングされた「 Strange Days 」、サイコーです!


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サムデイ

2005-11-15 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第7弾。
ついにでた!コレを知らなきゃ、J-POP を語る資格なし。
今回は、佐野元春さん不朽の名作「サムデイ」です。

someday1982年の春、大瀧詠一の呼びかけで『 NIAGARA TRIANGLE VOL.2 』に参加し、
「A 面で恋をして」のスマッシュヒットにより、ようやくシーンに名前がでた元春。
その直後にアルバム『 SOMEDAY 』がリリースされ、
イッキにメジャーの仲間入りをはたします。
  
このアルバムの成功で、吉川晃司や NOBODY 、尾崎豊に代表される
多くのフォロワーたちがシーンに登場することになったといわれてます。
アウトロのフェイドアウトの部分で、
「 Now we're standing inside the rain tonight 」
とシャウトしてるのは、ボブ・ディランへのオマージュか?
 




サムデイ -SOMEDAY-
アルバム『 SOMEDAY 』収録(1982年5月発売)

都市の若者たちのための新しい時代のシンフォニー。
「サムデイ」は新たな時代を先導するパワフルな可能性の種子だった。
「荒廃した都市の中に息づくイノセンス」というテーマのナンバーで 、
「サムデイ」を超えた楽曲はまだない。
日本のポップミュージック史のエバーグリーン的存在で、
元春の作品のなかでもひときわ崇高な輝きを放っている。
  
リリースされた1982年当時、ヒットチャートで80位にもとどかなかったこの曲が、
時代(とき)をこえて、これほど多くの人びとに愛されつづけているのも不思議な気がする。
  


また明日...

2005-11-04 09:00:00 | 佐野元春
LOCOTAN SELECTION 』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第6弾。
今回は、矢野顕子さんのコーラスが印象的なバラッド、
「また明日...」です。
 
if_we_meet_againコーラスに矢野顕子さんを起用した理由について佐野さんは、
「彼女も僕みたいにユニークなヴォーカルスタイルだから、一緒に歌うとうまくいくと思った」
と、コメントしています。
  
とにかく、この曲が収録されているアルバム『 sweet 16 』は、
佐野元春中興のアルバムといっていいくらいデキがよく、
人知れず、「輝く!日本レコード大賞」で年間最優秀アルバム賞を受賞しています。
どれくらい人知れずかというと、
佐野さん自身も事務所の引っ越しでトロフィーを見つけるまで知らなかったそうです。





また明日... -If We Meet Again-
アルバム『 sweet 16 』収録(1992年7月発売)

TBS 「 筑紫哲也の NEWS23 」のエンディングテーマとして使用された。
バックコーラスに矢野顕子を起用している。
  


どこにでもいる娘

2005-10-23 09:00:00 | 佐野元春
the_barn『LOCOTAN SELECTION』(佐野元春編)の自作ライナーノーツ第5弾。
今回は、佐野元春が亡くなった実妹に捧げたナンバー、
「どこにでもいる娘」です。


この楽曲の主人公は、
発表された年(1997年)に亡くなった佐野さんの妹です。
彼は両親もすでに亡くしており、天涯孤独に。
デビュー前後、奇妙な歌い方だと指摘をうけて悩んでいた佐野さんに、
「お兄ちゃんの歌は下手じゃないよ。ただ、他人とはちょっとちがうだけ」
と、いつも励ましてくれていた元春ファン第1号へのレクイエム。




どこにでもいる娘 - An Ordinary Girl -
アルバム『 THE BARN 』収録 (1997年12月発売)

アメリカン・ルーツ・ロックの聖地とも呼べるウッドストックで録音された。
ボブ・ディランに代表される1950年代後半の
アメリカン・スタイルのフォーク・ロックを基調としているが、
そこからはみ出して、
佐野さんの中のポール・マッカートニー的要素が見え隠れする作品。

ダウンタウンボーイ

2005-10-14 09:00:00 | 佐野元春
Shimotakaido『LOCOTAN SELECTION』の自作ライナーノーツ第4弾。
今回は、佐野元春大先生の楽曲のなかで、
僕のフェイバリット中のフェイバリット、
「ダウンタウンボーイ」


16歳の春だったと思う。
佐野さんと僕はこの楽曲で出逢った。
ウィークデイの夜10時から文化放送系ラジオで放送されていた
『谷村新司の青春キャンパス』の今週の歌?コーナーでオンエアされていた。


「ハニー・チェリー、疲れた心さえセクシーに Shakin' in the night」
と歌う、佐野さんのそれまで出逢ったことない表現に魂を撃ちぬかれた。
まさに稲妻が走ったという感じで、
当時、新博多町にあった明屋までレコードを買いにいったんだけど、
まだ佐野さんは無名だったため?店頭には置いてなかった。
次の日に『谷村新司の…』を録音して、
音質の悪いテープを何度も何度も聴いていた。





ダウンタウンボーイ - DOWN TOWN BOY -
アルバム『SOMEDAY』収録 (1982年5月発売)


シングル(オリジナル)・ヴァージョンをアルバム『SOMEDAY』でリテイク。
現在もフェイバリットにあげるファンは多い。
若いある時期のメンタリティと確実に呼応して、
僕たちの心のどこかを動かしつづける。
いい意味で、青臭いロックンロールに仕上がっている。
元春クラシックスのなかでも、傑作中の傑作。