花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
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幸運の花散策

2024-04-27 | 花散策

やりました\(^o^)/

先日の散策で、大分県新産植物を発見したのです

もちろん環境省の絶滅危惧種に指定されている植物で、自生数も十分

簡単な報告書をまとめていますので、閲覧可能な方は、限定公開カテゴリーにて

今月は他にも興味深い植物を見つけていますので、あわせてご覧ください

 

さて、ちょっと早いかと思ったのだが、毎年観察しているキモイ植物の自生地へ出かけた

先ずは、イヨカズラが咲いていないかと海岸へ

 

イヨカズラは、少しだけ咲き始めていた

あまり人目を惹くような花ではないが、大分県では準絶滅危惧種なので毎年撮影する

 

アコウやヒメコウゾの花

イチジク類は、送粉者と特別な関係を構築している

アコウの花は、アコウコバチだけが送粉に関わり、アコウコバチの雌はアコウの花の内部に侵入し、受粉、産卵した後、花の内部で死んでしまう

花の内部で孵化した幼虫は、成虫になるまでそこに留まり、雄と交尾した雌は、花粉をまとい花から脱出する

そして、新たな花へ侵入して、アコウを受粉させて、産卵に至るのだ

 

海岸の薄暗い林内に花色が大変薄いタツナミソウ属が自生していた

コバノタツナミにしては葉身は大きく3cm近いのだが、鋸歯数が少なくコバノタツナミ?

樹林下の弱光に対応するため、葉を大きくしたのだろうか

ウスベニコバノタツナミかと思ったが、違うようだね

 

岩場には、葉が小さい普通のコバノタツナミ

 

ユズリハの雄花を撮影してみた

 

あれ! 海岸でホタルカズラ発見!(^^)!

コバノタツナミとのコラボ

2株しか生えていないが、大分県では初見

 

大分県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されている

 

山地へ登ってみると、オキナワシタキヅルがツルを伸ばしていた

 

サカキカズラは、ほんの少しだけ花が咲いていた

 

ヒメハギの可愛い花

 

川岸にはジャケツイバラ

 

近づいて花を撮影していると、案の定トゲにやられた

 

山地の岩場へ

湿った岩にヒメレンゲが着生している

 

こんな小さなヤマツツジが花を咲かせていた

下段はヒュウガトウキ

イヌトウキとの区別が難しいが、葉に光沢があるのでヒュウガトウキとした

環境省絶滅危惧Ⅱ類

 

険しい断崖には野生のシラン

環境省準絶滅危惧種

 

マルバウツギ

あまりにも自生数が多いので、めったに撮影しない植物

 

岩に着生する人気者 小さくてかわいい

環境省準絶滅危惧種

 

イワヒバが生えている崖から垂れ下がるケテイカカズラ

テイカカズラの変種ではなく独立種

 

テイカカズラとケテイカカズラの花の比較

・テイカカズラの雄蕊の先端(矢じりの先端のような形状)は、花筒から少し出るが、ケテイカカズラは外部から見えない

・ケテイカカズラの花筒喉部の毛は、テイカカズラより多い

 

森の中では、ギンリョウソウが大繁殖していた

 

シュンランやコクランもみられる

 

自生地にて目を皿のようにして探してみると、少しだけハルちゃんが出ていた

ハルちゃんのリゾームは、落ち葉層の中で生育し、リゾームから発生する根状器官も落ち葉層の中を水平に広がり、菌根を形成する

共生菌は、落ち葉や落ち枝等を分解する腐生菌で、一般的に外生菌と比較すると炭素供給能力は劣る

しかし、同じ腐生菌でもナラタケのように巨大な菌糸網を構築する菌は、多くの栄養を腐生ランへ与える事ができ、それを利用するツチアケビやオニノヤガラは、腐生ランとは思えないほど大きな花序を出現させる

それらに比べて、ハルちゃんの花の小さい事(*'ω'*)

環境省絶滅危惧Ⅱ類

今回発見した植物に関しては大分県新産植物として公表したいのですが、専門家の方の協力が必要な案件ですので、今のところ何とも言えない状況です('ω')ノ