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昨夜も涼しく、ぐっすり眠ることができた。
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車の外を見ると、多くの車が止まり車中泊をしている。
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今は朝 6時、周りはひっそりとしているが、朝早く目覚めている人も多く、思い思いに散歩をしたり、朝食の準備などをしている様子が目に映ってくる。
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少し高台にある富士山レーダードーム館前の、公園に上がってみた。
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そして、それとなく富士山の方向に目をやると、うっすらとした富士山が見えていた。
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夏日には、めったに顔を出さない富士山が、今回の旅行で初めて顔を出している。
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私は感激し、すぐにカメラを取りに車に帰っていった。
寝ていた妻を起こし、カメラを持って、再び、富士山レーダー前の広場と公園に行った。
ご覧のような撮影をすることが出来た。
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ただ、この雲の様子から言って、これ以上の天気の回復は望めず、富士山が見えるのは、午前8時ごろの2時間位までだ と思った。
急がなければならない。
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山中湖からの富士山も、是非、撮影したい。
それに、この道の駅の近くにあり、雑誌等でよく紹介される、忍野からの富士山も見たいと思った。
朝食は撮影後にしようと妻と相談して決め、すぐに出かけて行った。
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車中泊の人たちで賑あう道の駅「富士吉田」(左側の茶色の建物)
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道の駅の側にある「富士山レーダードーム館」
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富士山レーダードーム館から うっすらと顔を出した富士山
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今回の旅行で初めて目にした早朝の富士山
先に山中湖の手前にある、忍野八海に行くことにした。
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道の駅「富士吉田」から10分ほどの所に、忍野八海はあった。
この近辺は、何回か訪れているが、ここを訪れるのは初めてであった。
忍野八海は、早朝にもかかわらず、揃いのスポーツウエアーを着た、多くの若者の男女が訪れていた。
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近くでキャンプでもしているのだろうか!
忍野八海の池は、その昔、自然豊かな忍野盆地の中に、湖としてよこたわっていたが、富士山の噴火活動によって、富士裾野の挟間が、水蝕により、掘削排水されて、湖は枯れ、現在のような形になったといわれている。
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湖の枯れた後、富士山の伏流水を水源とした、湧水池が幾つか残った。
そのうちの代表的な湧水池が、忍野八海である。
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国の天然記念物や、環境庁の名水百選にも、選定されている。
八海の池は次の通りである。
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①最大の大きさを持つ「出口池」
②釜の中で熱湯が湧出するように湧出する「お釜池」
③泥が厚く堆積し、深さ不明の「底抜池」
④長柄の銚子に似ていて、縁結びの伝説がある「銚子池」
⑤逆円錐状をして富士山の景観がよい「湧池」
⑥川と隣接して景観のよい「濁池」
⑦富士山が水面に良く写る「鏡池」
⑧細長い形をして菖蒲が茂っている「菖蒲池」
しかし、期待した富士山は、うっすらと見えていたが、残念ながら景観の対象物としての撮影は困難であった。
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一通りの見学を終えた私たちは、忍野八海を後にし、山中湖へ急いだ。
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ここから、山中湖は近く、すぐに到着した。
富士山の景観が良さそうな、北側の湖岸道路を東に進んで行った。
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忍野八海の中心部でこの周辺に池がある
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忍野八海の池の中にある中池
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忍野八海の水車小屋、ここに富士山があれば・・・
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忍野八海の初めて見る珍しい色の鯉
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日本名水百選にも選ばれた忍野八海
山中湖畔で富士山の眺望のよい場所は、すぐに見つかった。
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湖岸には、公園や遊歩道がきれいに整備されている。
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その一角にあずまやがあり、山中湖と富士山の眺望のよい場所であった。
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富士山は、山高くうっすらと見えている。
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湖面では、何艘かのボートが浮かび、白鳥などの水鳥が、えさをあさっているのか、時々水面に長いくちばしを、突っ込んだりしている光景が、目に入ってくる。
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私は適当な場所から、富士山と山中湖を撮影することが出来たが、朝、始めてみた富士山より霞んで見えている。
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間もなく富士山も姿を消しそうであった。
私が、湖畔からの富士山を撮影している間に、妻は朝食の準備をしてくれていた。
早速、湖岸の見晴らしのよい場所に、テーブルと椅子を持ち出して、二人で朝食を摂る事にした。
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朝のさわやかな風が通り抜ける山中湖畔で、富士山を眺めながらの朝食も楽しさで一杯だ。
妻が今朝たてた、我が家自慢のコーヒーの味も格別で、気ままな旅の幸せを感じるひと時であった。
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朝食を終えた私達は、山中湖畔を周遊するために出発して行った。
このころには、富士山は雲に隠れ、見ることは出来なくなっていた。
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山中湖からの富士山
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白鳥が浮かぶ山中湖
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水際で鯉の処置で右往左往している家族
湖畔で見かけた光景で、家族で大きな金色の鯉を捕獲している。
釣り上げたようではなく、横たわる鯉の体を洗ったりしているが、どのように対応していいのか、迷っているようで、誰かに携帯電話で連絡をとっている。
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その後、この鯉がどのようになったのか、最後まで見届けることは出来なかった。
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満開の花を咲かしている山中湖畔
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山中湖の遊覧船とマリンスポーツを楽しむ人たち
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多くの人たちで賑やう山中湖畔
山中湖は、富士五湖の中で最大の面積を持つ湖で、標高も最も高い位置にある。
日本全体でも第3位で、逆に水深は、富士五湖の中で最も浅い湖である。
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湖畔では、避暑地としての多くの別荘や、大学・企業の保養所なども多く、ギャラリーなども点在するようである。
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山中湖は、観光スポットとしても人気があり、年間400万人の観光客が訪れるとのこと。
今は夏休みの期間中である為か、湖畔には多くの方が訪れ、夏のひと時を楽しんでいる。
標高が1000m近くも有り、平地と違って10度近い気温差は、まさに天国のようである。
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水上スキーなどのマリンスポーツや合宿・林間学校・キャンプなども行なわれている。
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都会から離れ、こういった自然の中で生活し、自然と触れ合うことは、人々を活き活きさせるに違いない。
多くの人々にとって、自然は、海であったり、山であったり、里山や川であったりするが、こういった自然な場所で過ごし、触れあうことで、自然から多くのエネルギーや、明日への英気をいただいているように感じる。
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我々は、もっともっと自然の大切さを認識し、自然環境を豊かにする努力を、怠ってはならないと思った。
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さかな公園
山中湖の散策を終えた私たちは、もと来た道を戻り、忍野の「さかな公園」に立ち寄った。
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さかな公園には、「森の学習館」と「富士湧水の水族館」があり、楽しむことが出来る。
ただ、今回は時間的にゆとりがなく、回りの散策だけになったが、富士山からの湧水池を、ゆったりとして泳ぐ、淡水魚が印象的であった。
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さかな公園の淡水魚
さかな公園の散策を終えた私たちは、道の駅「富士吉田」に戻り、かねてから関心が強かった、富士山レーダードーム館に立ち寄った。
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富士山レーダーは、富士山頂で35年間の気象観測に携わり、南方上に発生した台風を早期に発見し、日本列島への接近の様子を知らせるなど、日本の気象観測で大きな役割を果たしてきたレーダである。
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山岳小説で有名な、新田次郎の「富士山頂」や、NHKテレビで放映された、富士山頂のレーダードーム建設にまつわる映像などに興味を引かれていた。
このような記念館があることは、全く知らなかった。
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レーダードーム館に入場して、最初にシアターで、NHKテレビで放映されていた、プロジエクトXが上映されており、先に見ることにした。
富士山頂の3776mに、巨大なレーダー建設という、史上例のな巨大工事の様子が紹介されていた。
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頂上への、大量の資材の運搬や、乱気流が渦巻く、危険空域である山頂への巨大ドームの空輸などが紹介されていた。
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よくこのような場所に、工事が出来たものと感心する。
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このドーム館には、当時、気象庁の担当職員として、レーダー建設に携わった作家の新田次郎コーナーも開設されていた。
私も若かりし時に、新田次郎の山岳小説が好きで、夢中になって読み漁ったことを思い出してくる。
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その他、富士山頂の気象条件に合わして造られた、ー5℃と風速13mの体験コーナーや、10問の気象クイズに挑戦して、気象観測員認定書をゲットするコーナーなどがあって、レーダーの軌跡や気象観測の大切さが、理解できるようになったいる。
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その後、道の駅「富士吉田」にもどり、側にある富士の名水で人気の高い、水の取水場所があって、そこから1リットル容器に3本、汲んで持ち帰った。
ここの名水には、遠くの方も訪れ、大きな容器に何本も取水している。
取水している人の話によると、
「この水はおいしくて体にいい、毎日飲んでいると健康になった。定期的にここに来て水を持ち帰っている」とのことだった。
この名水は富士山に降った雨や雪が、数十年の年月と、大自然のしくみによって浄化され、伏流水となったものを地下100mから汲み上げたものらしい。
大量のミネラルを含み、「バナジウム」の含有量も高くなっているとのことで、
まさに、「富士山の恵み」といえる水である。
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水を汲み、この道の駅で昼食を済ました後、次の目的地へ出発して行った。
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富士山レーダードーム館の中にある模型