金融論だけで経済を改善できると思ったからです。産業論がありませんでした。いくら金融緩和しても投資する産業がなければ、金融緩和は活きません。非常に単純な失敗だったと思います。
植田和男現日銀総裁はどうでしょうか。YCC見直し、金利引き上げなど従来の金融緩和見直しの動きが見られるが、依然として産業論がないと思います。
金融論で経済改善できる場合は、現実、国民の経済活動が上昇気流に乗っている時です。技術開発と国内生産という産業論がゆっくりでも動き出しているならばいいのですが、海外生産に勝てないという弱気論がまだまだ横行していると思います。
AIロボット、ペロブスカイト型太陽電池、キャパシター型蓄電池など個々の技術論ではなく、産業論が元気にならないといけません。
太陽電池パネルは中国に勝てないというなら、一体型太陽電池屋根を開発して、国内に普及させ、さらに海外に輸出するような産業論がどんどん出てくるようでなくてはいけないと思います。
豊かな日本の森林を活かし、森林業を復活させ、アメリカ・カナダ産のSPF〔スプルース(Spruce、米トウヒ)、パイン(Pine、マツ類)、ファー(Fir、モミ類)などの常緑針葉樹〕にとって代わるような産業論が国民的議論になるようでなくてはいけません。
植田日銀総裁には産業論がありません。