岐阜・タイヤ・キーパー・専門店・イマージン・50才からのイノベーション それからバトンタッチへ!

岐阜でタイヤ専門店を経営しながら洗車コーティング専門店を開業しさらに事業継承する一部始終を描きます。 

木を見て森を見ず!  タイヤマーケット編

2013年02月28日 | タイヤビジネス
店の商圏を半径5キロとすると
タイヤ商売においては
その地域に自動車の登録台数分が
一年間に消費されるタイヤの本数というのが
統計にて打ち出されています。
10万台の登録台数があれば年間10万本のタイヤ需要があるとされているわけです。
その中で一つのお店が年間2.000本を販売するとシェアー2%となるわけです。
我々のような小規模タイヤ専門店はそのぐらいの比率の中で
経営を成り立たせているわけです。
100人の内2人が私たちのお店でタイヤを買ってくださるような比率です。
これがタイヤマーケットという森のざくっとした全体像です。


ところがお店の中にいると 女性客が多いとか輸入車が多いとか高級車のお客様が
多いとか それがお店のお客様比率などという
とんでもない誤解をしてしまいます。
これが森を見なくて木を見ているということになります。
すると森全体では100%なのに
市場内シェアー2%が なんだか世の中の全体のような錯覚をしてしまい
女性客に来ていただけるための店作りとか
商品構成だとか 妙なこだわりが出来てしまうことになり
それが「意識」されると それ以外のお客様が見えなくなってしまう事になります。

人間の意識には「レンズ効果」といって
カメラの焦点のように 「一つのものに合わせると それ以外がぼやけてしまう」
いわばピンボケとなってしまう性質があります。
すると女性客だ輸入車だ焦点を合わせれば合わせるだけ
知らぬうちに「お客様」を限定してしまいます。

タイヤ専門店のお客様とはどのように捉えるとよいのでしょうか?
「タイヤを交換する必要が発生した人」と素直に考えるとよいと思います。
タイヤを交換する必要が発生した人」とは
タイヤが磨り減った人であったり 雪道を走る必要がある人
あるいは急にパンクしてしまった人
それがタイヤ専門店がみるべき森であり お客様ではないでしょうか。

そのお客様の中には
女性もおられれば 輸入車に乗っておられる人も 若者も年配の人も
車が好きな人も 車を足代わりだとする人も
森の中にいろいろな種類の雑木があるように
存在されるわけです。
この見方がイマージン商人の見方なのです。
タイヤマーケットという森の全体です。

タイヤ専門店は
タイヤの商品知識もあり タイヤ交換の作業インフラとしても信用度は高いという長所がありますが
一方で それが妙なこだわりになって職人的な視点に陥りやすいのも事実です。
そういった雰囲気を「お客様」は敏感に感じとられて
敷居が高い店と思われてしまい せっかくの販売チャンスをなくしてしまうのではないでしょうか。

商人的か?職人的か?
自らに自問してみるのもよいでしょう
2%ぐらいの極少シェアーをたとえ0.1%でも伸ばそうとするなら
デフレの時代は一人でも多くのお客様にご来店いただけるようにしなければなりません。
そのためにはどうするか?
「まずタイヤマーケットの森全体を見る」と意識を強めることが絶対必要です。
その上でどうしたらよいか?
これを考え続けなければなりません。
もしこれがインフレの時代なら お客様の数を増やすより
より良い物高単価のものをお薦めすれば売上げも上がるわけです。

タイヤマーケットという森に
デフレという霧がかかっているという認識を持ちながら
お客様が求めていらしゃるものを知る必要があります。
それは無難な回答をするなら「低価格でありながら価値のある商品です」
タイヤにおける価値とは
燃費性能であったり 静粛性であったり 耐摩耗性であったり 価格であったりしますが
絶対低価格とは少し違います。
デフレだから絶対低価格に対応した商品
例えばWEBで取り寄せるアジアンタイヤであったりするのですが
お客様には拒否反応のある方も またそれを求めておられる方も
混在しますから 売り手はお客様の真意を知らねばなりません。

ここに「聴く」という事が重要になるのです。


ものの見方を戦略性
その「聴く」手法をメソッドと呼ぶのなら 
商売において「見る」とはマーケット全体像を指します。
そして「見えた」マーケットの中にある個々のお客様に
「聴く」というメソッドをもって お客様も知らない「欲しい物」
を選択して差し上げるのが専門店の役割であり意義だと思います。


情報過多の時代とはいえ お客様はご自身で「これを買う」という
最終決断を専門家の意見を聞いてからという順序でなさいます。
その専門家として 我々がお客様からご指名を受けれればよいわけでして
タイヤマーケット全体に時間がかかっても浸透していくためには
個々のお客様に尊敬と信頼の念を持ち笑顔で明るく接するだけでいいのです。
誰でも出来る事を
誰でも出来ないほど継続していけば
おおよそ10年で 「専門家」として認識され頼りにされるに至り
店は繁盛しているわけでして 
タイヤ専門店として 他のお店と比較したりする必要はないわけです。


タイヤ商人とはこのような人ではないかと思うわけです。
こうした目を養っていくには
まず自分の意見や見方を持ち
披露してみるのが好い すると
いや私はこう思うとか いろいろな意見が出て
より洗練されていきます。

知らぬは一生の恥 聞かぬは一時の恥ですから。






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