けこりん日記

英語教室のレッスン、ネットでの活動、アメリカの思い出、
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「新しい英語教育へのチャレンジ」小学校から英語を教えるために

2006-11-19 15:07:31 | お薦め本など!
新しい英語教育へのチャレンジ―小学生から英語を教えるために

くもん出版

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小学生に英語を教える先生(小学校でも英語教室でも個人レッスンでも!)に
とって、どっちを向いて、何を目標に教えるのか?のガイドラインになる
本です。

たくさんの共感部分がありましたが、かいつまむと・・・

◆「金魚鉢モデル」=外の海では生きていく力(英語力)のない軟弱な金魚を、
 テスト・受験の動機で勉強させる従来の英語教育ではなく

 「大海モデル」=正しさの追求が第一でない。大海(多様な価値、多様な英語)
 の中でも使える英語力の育成を目指す。

◆ 「大海」に出る準備としての小学生の英語が具体的に目指したたいこと

 1.言語要素(発音重視、英語の型=語順の提示)

 2.コミュニケーション要素(正確さより通じる喜び)

 3.技能 

 a 聞き取り重視
 b 簡単な会話 
 c コミュニケーションに必要となる読み(看板を読む、製品名を読むなど)
 d cと同様の書き
  
◆ 英語が楽しい!と思わせるには、外の動機(テストがあるから~など)で
  なく、内的な欲求に答える授業をする。

   もっと知りたい=知的欲求
   外国人と話してみたい=冒険を求める欲求
   英語の話せるタレントにあこがれる=刺激を求める欲求
   英語を言ったら、相手が予想どおりに反応してくれた=操作欲
   ほめてもらいたい=自尊心への欲求

◆ 小学校の総合的な学習(国際理解)は焦点がぼけやすい。
  年に数回ならいいが、長期にわたり異文化の「体験」だけで終わって
  いいのか?


◆ 昨今のいじめ問題とも密接にかかわるのデータ例
 
 ・いじめを注意したことがあるか
 ・けんかをやめさせたことがあるか
 ・困っている友達の相談にのったことがあるか

 の項目で、日本が最低の率(英、米、独、韓、日の5カ国。対象11~14歳)。
 他人に無関心な様子が伺える。まずは日本語でのコミュニケーション力育成が
 重要。日本語を基盤に英語でのコミュニケーション力も高めていく。

◎いっぱい線を引いて読んだのですが、特にそうそうと共感したのは・・・

 小学校のうちに重視したい力のトップは聞き取り。

 子どもにとって必要な表現、言いたいことを英語にする。

 英語は語順が命。語順提示をしっかりやるということ。

この3点でしょうか。語順というのは文型といってもいいでしょう。
最低限の通じるための文法です。文法学習とは違いますが
単語を並べただけで通じる日本語と語順が変わると意味が変わる
英語の違いは大切。

このラインにそって教えていくことに迷わなくていいという
意を強くしました。

追記*

私が大学時代に1年交換留学してさらに教職過程をとって
教育実習をこなし、留年せずにすんだのは、吉田先生のお計らい
だったのです。
通常はムリなカリキュラムになっていました。

なのでめちゃくちゃ恩師!

なのにほとんど卒業以来ご無沙汰です。
ヨシケン先生!会いに行っていいですかぁ・・・とつぶやいてみる(笑)



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほどその通りですね (Fumfum)
2006-11-19 23:44:38
児童英語に携わるものとして、正しい明確な道を把握していることは、必須ですよね。
オーソリティーが提示してくれたこんな本があると助かります。すぐに読んでみたいです。

(文部科学大臣があんな発言をしながら、小学校英語の必修化がいい加減に進められていく日本ですもの。。。せめてできることからしなくてはと思っています。)
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Fumfumさんへ (けこりん)
2006-11-20 00:11:31
コメントありがとうございます。
2003年の本ですが、「機は熟してきている」と先生はおっしゃっています。
長いスパンで見ると、日本の英語教育はよくなって
いるし、意識改革をさらに進めようと。

ただ、やり方を間違うとやっぱり小学校にはいらなかった・・
という結論になってしまう。

導入自体は問題ない、ただそのやり方をしっかり討議して
方向を間違えないことだと私も思います。
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