旅の途中

人生は長い旅のようなもの。毎日のつれづれに趣味のあれこれなど書いてみようと思います。

「この世界の片隅に」見てきました

2016-12-02 07:27:00 | 映画鑑賞♪
昨日から師走。
坊さんも走る師走到来。早いですね。。。
既に福袋を1つ予約しました(^^;

1日は映画の日!ということで話題の映画「この世界の片隅に」を見てきました。
結構遅い時間なのに満席!
都会では立ち見も出ているくらいなんだそうです。

こうの史代さんの漫画が原作なんですが、映像は色合いといい、人物像といい漫画の世界そのままを表していたんではないかと思います。
ふんわりした、日本らしい色使いでした。
のんちゃんの声ものんびりやのすずさんにぴったりだったと思います。

昭和初期の広島で育った女の子が、顔も知らない男性のもとに嫁いで、海軍のお膝元軍港・呉でなれないお嫁さん業を営む、当時としては普通の日々。
だんだん戦争が身近に迫り、命の危険と隣り合わせにはなるものの、なにも変わらない庶民の生活を描いています。
当時の日本はこんな普通の善良な人々が普通に生きていたんですよね。
当たり前なことなんですが、こんな生活を壊す戦争は怖いなとじわじわと感じる映画でした。
ご存知のとおり、広島には8月6日に原爆が落ちるわけですが、映画がそれに向かっていくのを見ているのが苦しかったです。
確か、広島と呉は電車で1時間弱かかるくらい離れているのに、閃光も感じたし、地震のように揺れて、広島から回覧板や障子が飛んできたなんて、直接的には原爆の惨劇の絵はほとんどなかったものの、間接的な描写だけで原爆の威力や恐ろしさにぞっとしました。

観たあとにみなさんの感想などをネットで観たのですが、驚いたのは「顔も知らない男性のもとに嫁ぐなんてあり得ないのですが、脚色でしょうか?」というコメントをたくさん見たこと!
いやいや、これ70年前の日本では常識で親が決めた人のところへお嫁に行くのは普通だったんですよ。
実際、私の祖父母もそうだったし。
こんなこと、誰でも知ってると勝手に思っていたので、このコメントを見たときは本当に驚きました。
ああ、時代は確実に昭和から離れて、戦争からも離れて、忘れられてしまうのだなあと。
誰かが、当時の嫁入りは女の子にとっては就職のようなものと書いていましたが、確かにわかりやすい表現だったなあ。
だから、嫁入りしたすずと、旦那様の周作さんの気持ちの距離がだんだんに縮まっていく様子もこの映画の見どころだったと思います。
(嫁入り=就職なんて、「逃げ恥」の世界じゃないか!といま気づく。だとしたら「逃げ恥」は昔の日本人のナチュラルな結婚の形にもどったあるべくした形なのか!?)

後からじわじわといろんな気持ちが到来するいい映画でした。
見れる方は見たほうがいいと思います~是非!

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