Japanese and Koreans invaded Asia. We apologize.

麻生発言

2013年08月03日 08時26分35秒 | Weblog
麻生財務相発言 ナチスにどう改憲を学ぶのか(8月3日付・読売社説)

 これが首相経験者の言うことなのか。現在の重要閣僚としての資質も疑わざるを得ない。

 麻生副総理・財務相が憲法改正を巡って、ドイツのナチス政権を引き合いに出し、その手法を学べという趣旨の発言をした問題である。

 ナチスを肯定的に語ったものと受け止められ、国内だけでなく、米国のユダヤ人人権団体などにも、反発が広がった。中国や韓国も、安倍政権の歴史認識の問題と重ねて批判している。

 麻生氏は、「真意と異なり、誤解を招いたことは遺憾」として撤回したものの、日本の国益も損ないかねない事態だ。

 今回の発言は7月29日、都内の講演会で、憲法改正は冷静な議論が必要という文脈で出てきた。

 ヒトラーがワイマール憲法の下で台頭したことに言及し、「ワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうかね」と述べた。

 しかし、ワイマール憲法は形骸化されただけで、「ナチス憲法」なるものは存在しない。

 ヒトラーは、合法的手段によって政権を掌握し、政府が国会審議を経ずに立法できる全権委任法などで独裁体制の基礎を築いた。ユダヤ人らを強制収容所に送り込み、大虐殺を引き起こした。

 麻生氏は、2日の記者会見で、「狂騒の中で、いつの間にか、ナチスが出てきた。悪あしき例で、我々は学ばないといけないと申し上げた」と釈明した。それが真意というなら、「手口に学べ」という表現は全く不適切だ。

 憲法改正に絡めて持ち出した意図も全く理解できない。憲法改正には国会の発議だけでなく、国民投票が必要であり、「いつの間にか」改正できるはずがない。

 民主党の海江田代表は、「憲法改正は侃々諤々かんかんがくがくの議論をすべき問題だ。こっそりやってしまえばいいなどという、民主主義を無視した発言だ」と批判している。

 麻生氏の発言が、憲法改正を掲げる安倍政権にとって、打撃となったのは間違いない。

 菅官房長官は、「閣僚は立場を十分承知し、慎重に誤解されないよう発言すべきだ」と述べた。

 言うまでもないことである。だが、麻生氏は、外相、首相時代にも「アルツハイマーの人でもわかる」、「医師は社会的常識が欠落している人が多い」といった失言や放言を繰り返している。

 参院選での大勝で政権のタガが緩んできたのではないか。麻生氏の発言には傲おごりも垣間見える。

(2013年8月3日01時49分 読売新聞)


 麻生発言は事実関係の把握はでたらめだった、という記事はいくつかあった。それはおいておいて、
 この発言

ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきた。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。



 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。

憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。


あの手口学んだらどうかね

本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。


麻生氏の解釈に従えば、

もっとも進んだ憲法が、(大虐殺を可能にした)ナチス”憲法”にーー軍事力とか、物々しいなかではなく、ーーー 誰も気づかずにかわった。

それと同じように、


(もっとも進んだ)現行日本国憲法も、民主主義の喧騒のなかでではなく、誰も気づかずに、ナチスの”憲法”のように、みんないい憲法と、みんな納得して変わってほしい。


ということであろう。事実関係の把握ができていないのも馬鹿だが、こうした解釈が十分できてしまうような発言をするのも馬鹿だ。

 歴史にうといのみならず、国内世論、国際社会がナチ発言についてどう反応するかもを自覚しておらず、憲法問題についての理解もめちゃくちゃであって、 馬鹿が凝縮したような発言。



これを、
橋下氏、麻生氏発言を擁護「ちょっと行き過ぎたブラックジョーク

エンターテインメントの世界ならいくらでもありますよ


と橋下氏のように擁護するのも正しくない。


ダヤ系団体 橋下市長も批判「ブラックジョークとして扱ってはならない」

 憲法改正でナチス政権を引き合いにした麻生氏の発言について、ユダヤ系団体幹部は1日、「ブラックジョークだった」と擁護した日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長について、「ブラックジョークとして扱ってはならない事柄がある」と批判した。

 批判したのは「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)幹部のエーブラハム・クーパー氏。クーパー氏は共同通信の電話取材に「私は30回以上、日本を訪問したが、原爆を投下された広島と長崎の人々の苦しみが冗談にされているのを聞いたことがない」と指摘した。
[ 2013年8月3日 06:00


 まったくである。


 エンターテインメントの世界でも許されないわけである。


 橋下という男も、今回の麻生氏への態度をみるとどうかな、と疑問に思うところ大だな。

、彼には、人間関係、個人的な義理に引きずられて正論が吐けない、ところがあるのではないか?


なお、コメント欄


麻生氏が言ったことの英訳 (アセトアルデヒド)
2013-08-02 23:35:20
What Aso said.


I hear a lot of stories now about the 2/3, but in Germany Hitler managed to come forward through democracy by gaining majority in a lawful congress. He is thought to get power though military power. That was not true at all. He was elected. The nationals of Germany chose Hitler. Do not misunderstand this.

Furthermore, Hitler managed to come forward even under Weimar constitution, which was the most advanced constitution in Europe at the time. As always, even if the constitution is good, this kind of thing can happen. We have to keep this very very well in our mind. We have been saying that we should properly change the constitution. Then, how it will be operated will be determined by the deeds of voting congresspersons, their beliefs, or their creed in the end.

The environment we are in is, I recognize, very grim. We deal with it to some extent by the government budget. In fact, the young people, as again shown in the opinion survey, in 20s and 30s are very positive. The people lacking are the 50s and 60s. Though they are the largest in number, they are the most problematic, as I see. They are the generation who had a good time during the “bubble period” for no reason. But the people in 20s and 30s now had no good time through the “bubble” at all. They are in bad job market ever since they can remember. They are in recession ever since they can remember.

They are, as I observe when discussing with them, more pragmatic. I think people in 50s and 60s are less reliable, as I discuss with them. The people in our generation, knowing the recessions before and after the war, discuss much. But not so.

As I say repeatedly, in that sense, constitutional change should be calmly reviewed once again by everyone. What are the problems? Write them down properly. We made (the LDP draft). Discussing various opinions for tens of hours, we made it. We have this kind of belief.

At that time, we discussed very actively. 30 members, 40 members or more discussed very calmly at the committee of LDP without yelling. “Wait a moment. Isn’t it wrong?” says one, and “Is it?” replies another. A senior member says “Wait a minute.”, or “OK, but I think.” A senior former cabinet minister says to a young representative in 30s and elected twice or so, “I see. I come to understand your point.” These active discussions are what make LDP great, I thought so after participating a couple of times.

It was made in such an environment. Please. We do not want the talk of constitutional change this time in noise and yelling.

With regard to Yasukuni Shrine too, it should be prayed in calmness. It is wrong to make uproar. Calmly, respect and gratitude should be paid to the people who sacrificed their lives to the country. It should be prayed in calmness.

The date when we lost the war is not the only day to go. There are a lot of days. There are semiannual festival days. Things get complicated because they go only on August 15th. I was once criticized a lot when I said “go on the day when we won the Japan-Russo war or so.”

I was taken to Yasukuni Shrine on April 28, 1952, because, I was told, it was the day when Japan restored independence. That was my memory of my first visit to Yasukuni Shrine. Since then, I visit once every year. When was it yelling started?

In those days, people visited there in calmness. Prime Ministers visited there, too. At some point, yelling started. It was the mass media. At some point, yelling started. When yelling starts China cannot but yell. Korea will yell, too. So, do it in calmness. A constitution, when realized one day, changed from Weimar constitution to Nazis constitution. Nobody noticed. How about learning from that manipulation?

Please do not yell. Really. After everyone thinks it a good constitution and everyone is convinced of it, the constitution is to be changed. In that sense, I have no intention to deny democracy, but, I repeat, I do not want it determined in yelling and shouting.


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3 コメント

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Unknown (アセトアルデヒド)
2013-08-03 23:03:28
麻生氏の発言(一部)の録音がYoutubeに出ています。
http://www.youtube.com/watch?v=lCDW5W8Bt1o

「あの手口学んだらどうかね」に対して、会場が笑っていますから、「冗談」という共通認識だと思います。「冗談として適当でない」という話だと思いますが、欧米のメディアは「麻生はナチスト」「日本はナチス支持」的な話に持って行っていますね。

JapanTodayのコメント欄に書き込んでいるのですが、すぐに消されてしまいます。あそこの管理人は良く解らないバイアスがあるようです。(欧米メディアの言っていることを批判してはいけない的な)個人的には反自民ですが、アンフェアな手口は嫌いなので、何か麻生氏を擁護するような格好になって変な感じです。
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Unknown ()
2013-08-04 01:25:55
>欧米のメディアは「麻生はナチスト」「日本はナチス支持」的な話に持って行っていますね。

私、この件に関して英語の記事を読んでいないんですけど、日本はナチス支持というのはひどい話ですが、

麻生はナチス支持といわれてもしかたがない

発言ではある、と思います。


ちょっと読んだ、あるいは、聞いた、論理の一番大きな枠組みというのは、

ナチは静かに、それまでのすばらしい憲法を変えた、

その手口に学んで、

日本も静かに、これまでのすばらしい憲法を変えよう、

ということですから、麻生氏のなかでは、ナチと日本、あるいは、自民党、というのが同じ位置にある。

そして、彼は、日本なり、自民党を肯定しているでしょうから、ナチも肯定している、と思われても当然であろう、と思います。


冗談と受け止められたのは、

あの残虐非道なナチから

”手口”を学ぶ

というところに極端な意外性、規範外れで、可笑しく感じる人がいたのでしょうが、それは原爆ジョークのように、被害を受けた人のほとんどには許される範囲の冗談ではない。

麻生氏は、

「「憲法改正については落ち着いて議論することが極めて重要だと考えている。この点を強調する趣旨で、喧騒(けんそう)にまぎれて十分な国民的理解、議論のないまま進んでしまった悪(あ)しき例としてあげた」と説明した。

 さらに「私がナチスやワイマール憲法にかかわる経緯について極めて否定的にとらえていることは、全体の流れをみていただいたらはっきりしている」

http://www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201308010043.html


といっているようですが、であるとすれば、あまりにも、舌足らず、というか、論理の配列がひどい。



ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。」





軍事力を使わずとも、民主主義のもとでも、狂騒のなか、みんなにいいと、支持されて、ナチのような政権が生まれてしまう、その(手口から)教訓をくんで、日本は静かに十分議論を尽くして、憲法改正しましょう、


ということなのでしょうが、普通聞いていてその解釈にいたるのはかなり難しかろう、と思います。

文章の並べ方の問題ですね。

手口から学びましょう、といって、みんないい憲法だ、と言って、云々とつなげてしまったから、否定的に言っているとは読者は思わないだろうな、と。



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Unknown ()
2013-08-04 01:56:13
>あそこの管理人は良く解らないバイアスがあるようです。(欧米メディアの言っていることを批判してはいけない的な)



Japan Today というのはめったに読まないんですけど、非常に評判わるいですね。
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