Bankの秘密基地

個人日記兼つれづれなるままに

株主優待利回りの測定(1) 東急レクリエーション

2009年09月06日 | Weblog
 株主優待制度は投資家にとってもうれしい制度だが、その内容はすべての投資家の
ニーズにマッチしているとは限らない。伊藤園などの飲料メーカーのように自社商品
だったり、ある企業ではクオカードだったりさまざまだ。最も歓迎されかつほとんど
すべての投資家に受け入れられるのはやはり配当金だが、優待制度でもらえるものに
は換金性の高い商品もある。



東急レクリエーション(9631)は映画の優待券が貰える銘柄で新宿ミラノ、上野東急の他に
全国の109シネマズで利用できる優待を発行している。優待内容は表の通りだが、
実際にヤフーのオークションで換金して実際の優待利回りを測定してみた。実際には
もっと保有しているが、1000株保有している場合を想定して計算。1000株保有
すると6枚綴りのA券を年間6冊、B券2冊をもらえることになる。年間でいえば109
シネマズで22回、新宿、上野なら36回映画にいける計算となる。すべて現物として
鑑賞に利用すれば一回1800円とすれば72000円。株価541円で考慮すば13.3%
となる。配当金を含めて14.4%。数字だけ見ると結構すごい。

               実物の優待券左がA券、右がB券


 すべて現物としての経済効果を受ければ確かにそのような利回りとなるが、実際に
のキャッシュフローベースでの利回りは異なってくる。チケット屋に換金すればその
利回りは驚くほど低くなる。一番キャッシュフローベースでの利回りを高めるにはや
はりヤフーのオークションなどで換金するのが最も有効だろう。但し、その場合の労力
はコストとして考えなくてはならないが、今回はその部分は無視した。実際にヤフーに
出品し、A券、B券ともに別々に出品して、実際に落札された。

           ヤフーでの落札価格
(A券6枚綴り)     ( 810 x3)
                      =2430円
(B券2枚綴り)     (1820円 x 2)
                     =3640円
-----------------------------------------------------
小計                    6070円         
オークション会費            -346円
オークションシステム利用料     -128円
配当金                  6000円
源泉税                  -600円
------------------------------------------------------
合計キャッシュフロー            10,996円

という感じになった。1株あたりにすると 10,996円で配当利回りは2.05%となる。109
シネマズで利用できるB券の人気が高い。A券でも109シネマズで利用可能だが、
A券2枚必要。2倍しているのは年2回発行しているからで今回売却分5-10月分
有効のものを売却。従って正確な利回りかどうかは少し疑問だ。優待券を貰うと同時
に有効期限が6ヶ月ある状態で測定すべきなのだが、実はずっと忘れていた。実際
の利回りらはもう少し高いかもしれない。
昔はもっと使い勝手がよかったのだが、現在は切り離し無効となっているので価値
は以前と比較すると下がった。松竹や東京テアトルのように株主優待カードの発行
に切り替えて換金を禁止する会社もある。株主にとってはただでも少ない配当金の
足しにしようと思っているのにわざわざ禁止するのはいただけない。それに優待券
で入場した株主外の人でも当日パンフレットとか、飲み物を買ってくれるかもしれ
ないのに。その辺の感覚はおかしいのではないかと思う。

 予想はしていたが、やはりこんな感じになってしまうものだ。実物を消費することで
2桁の利回りが実現できるが、キャッシュフローベースでは利回りが2倍になるのが関の山
だ。それにしても少し腹が立つのはヤフーのオークションだ。システム手数料が5.25%と
バカ高い上に毎月会費を346円取られる。年間4152円だが、オークションを昔やって
いて今何は何もしていない人は結構いるだろう。さらにそのまま退会していない人は結構いる
と思うのだか、退会するのを忘れている人は毎年ヤフーから4152円を盗まれていること
をほとんど知らない。そういった「忘れていて気がついていない会員」が恐らく何十万人、
いやもしかしたら100万人位いるんじゃないか。この記事を読んでいる人でヤフーの
オークションを昔やっていていまはほとんどご無沙汰な人。確認した方がいいですよ。

結局、保険の不払い問題も契約者が忘れていたら会社は知らんぷりを決め込むことで過去に
巨額の利益を会社に蓄積してきた。それが問題になった途端、生損保は真面目に保険金を
払うようになった。今のヤフーはまさに昔の生損保だ。アクティブでない会員が、忘れている
を幸いに数次のシステム利用料の値上げ、会費の値上げを行い、値上げによるサービスの
改善やメリットを会員に伝えようとしない。というか、何も改善していないので伝えられない。
個人的にはシステム手数料を取る位なら会費を無料にするべきだし、会費をとるならシステム
手数料を無料にするべきだろう。この問題、何か昔大騒ぎになったグッドウィルのデータ装備費と
本質的に同じじゃないのかと私は考えている。みなさん気をつけまょう。


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