KENSEI みえの会

会員間の連絡用ブログ

どなたの句?あらっとおどろく梅雨句会

2016-06-27 22:22:41 | 句会を楽しむ

どんよりした曇り日があり、晴れ間もあります。

季節や気候に敏感になっているなあというのが実感です。

晴れた日は身体が軽く感じ、雨の日には、なんだか重っ苦しいです。

気分なのか、何か身体のなかで起きているのか。

季節の敏感なのは、俳句には向いているのでしょうか。

 

25日の句会には、54句が投句されていました。

一人3句ですから、18人が参加したことになりますね。

中井宅の居間には、座卓を長く並べて、老老男女が片寄せあって

座りました。(ああ、写真撮るの、忘れましたね)

今日は、はじめての女性がさんかです。夕子さん。

この方は、老とはいえませんね。老の準備期の方といえばいい

でしょうか。

 

さて、句会です。

これは、あくまでぼくの印象なんですが、「これはどなたの句ですか?」と

敏子さんが声をかけると、「はい、私です」となるんですが、今回は

「ええっ、あれっ、これがあなたの句?」と意表を付かれることが

多かったです。

身近に暮らしていたり、もう何年の付き合っていても、その人は実際

どんな人かとなれば、まだまだ表面だけをさっと撫でた程度の理解

かもしれません。そんなことおもいました。

 

 今回の句会清記のしょっぱな。

 

   ソーダ水尽きぬ話が泡の数

    やあ、5点入りました。さわやか。話も人の悪口なんかじゃ

    ないよね。泡の数ほどというのも、おもしろいなあ。

              (どなた?)(はい、亜子です)

 亜子さん、この句だけでなく。この日の句は気持ちがのっている。

   サルビアのあの子のルージュも夢の中

    この句には4点はいりましたよ。

 

   満天に星の子抱くガクアジサイ

     これも、5点句。

     ガクアジサイをこんなふうに表現が出来るなんて・・・

     確かに、イメージとして”星の子”抱いているとイメージできるね

     満天という広大さもあるもんね。

            (どなた?)(はい、中井です)(ええつ、・・・)

 

そのあとも、「どなたの句」と聞くと、「中井です」「ええっ」

   紫陽花に隠れし君の吐息かな

    君だから、女性じゃないか。子どもがかくれんぼしているのかな。

    とうの中井さん、「これは盗作ですから」と謙遜していた。

   紫陽花のしなやかなりし日母は逝く

   

中井さんは、「紫陽花が好きなんだ」と言う。紫陽花と母上。

彼の中には、母が息づいている?

 

 

   木の花や散るを忘れて神事待つ

     この句は、4月末、アクションデイでいなべ散策に行ったとき、

     「咲いてるかな?」と出かけた木の花桜の巨木に花が咲いていて

     しかも神主さんをお呼びして神事が行われているところに、

     たまたま立ち会ったときのことを表現している。

     8点も入ってった。いっしょに行っていない人も点を入れている。

     「木の花桜が散るを忘れて」が、ニニギノノミコトに出会うという

     神話を想像させる。8人が受け取ったところを言ってくれて、句が

     膨らんでいく。

                (どなたの句?)(わし、余川です)

会場はどよめいたんです。作者の弁は、今回は止めとこうかな。

 

   梅仕事梅酒梅干梅ジュース

    調子が面白いと2点入った。

               (どなたの句?)(夕子です)

夕子さんは、今回はじめて。こんな句をつくるんだあ。

ついでに夕子さんの句。

    雲雀なく空も広がる野良ご飯

 

訳の分からない句があった。

    玉葱から!我が食卓日常に

      もちろん選んだ人はいない。

      「玉葱から!」って、「辛いってことじゃない?」

      それにしても、なんのことやら。

               (どなたの句?)(ぼく、郡山です)

      しばらく、家を離れて、一人暮らししていた。ひさしぶりの

      わが家に戻り、食卓につくと、わが妻が「あんた、野菜から食べなさい!}

      とダメだしされたとき句ということ。(大笑い)句じゃなくて、苦だね。

 

    いも堀のむしに叫びしむしに喜し

      なにか調子がいい。子どもの様子を見ている人の気持ちが感じられる。

      4人の人が選んだ。

              (どなたの句?)(ええ、郡山です)

まあ、郡山さん、こんな句をつくるときもあるんだね。

この意外性、ぼくがおもっただけじゃないとおもうけど。

 

意外性というより、この人に違いないと言う句。

     鶯か桜か草か餅多し

                (どなたの句)(敏正です)

       ぜんぶ食べました!(大笑い)

 

     忍冬を知るや吟行夏炉冬扇

       この句に入れた人2人。

       「忍冬」は「スイカズラ」。スマホで写真を見ても、だから何が

       表現したいのか、まったく分からなかった。

               (どなたの句?)(敏正です)(ええー)

敏正さんからこの句の解説があって、ちょっぴりこの句の面白さを知った。

「夏炉冬扇」というのは、無駄なことの喩えと聞いた。

敏子さんも、体験から句会で「その知識を知ったからって、それでどうだというの?」

って、思うときもあるとか。

「芭蕉も俳句と言うのは、夏炉冬扇、無駄なことしている」と、何かに記しているとか。

だんだんこの句の味が伝わってきた。

それにしても、意外だったなあ。おもしろいなあ。

 

     蓮の花いつ咲くいま咲くいくつ咲く

     堀にきてこどもころがるじゃが畑

              (どなたの句)(敏子です)(なーる)

 

     種まきて苗を植えてや時駆ける

     野草園都忘れや母に逢う

             (どなたの句?)(照子です)(なーる)

 

     一点の曇り無きして青田あり

     花の雨心浮かれし待ちぼうけ

             (どなたの句?)(金治です)

 

金治さんは、3日に一回透析している。

そのほか、自称「病気の百貨店」と自己紹介する。

最近も、いのちにかかわる変調があったらしい。

「句会に行けるかなとおもっていたけど、来れてよかった。

こころが弾んでくるんだ」と、言っていると聞きました。

 

今回は、思いつくまま、印象に残った句だけ紹介しました。

だれか、これはどうですかと言う句も、このブログに

あげてほしいなあ。(宮地)

  

    


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
句会は何時も楽しい (余川)
2016-06-28 16:02:17
  ブログを拝読。楽しかった句会の様子が充分伝わってきます・。感謝です。
ブログの末尾に、「今回は、思いつくまま、印象に残った句だけ紹介しました。だれか、これはどうですかと言う句も、このブログにあげてほしいなあ。」(宮地)
 そこで、宮地さんが紹介しなかった中で、幾つかの句を、私流に解釈して紹介します。

 紫陽花や雲湧くごとく妻の立つ(宮地さん)

 小浪奥さんの、いろんなことに対する気を配り、それらに積極的に、興味を持って対処されている様子が詠われていると感じ、気持ちの良い句だと思いました。

  夏雲雀高く歌えば我もまた(敏子さん)

 句会の席では、理解出来なかったのですが、家で落ちついて読みますと、夏になって雛を産み育てている雲雀と我の孫(?)に対する気持ち、そこには、愛情とか慈しみといったことで共通していると感じます。素晴らしい句だと思います。

 双葉出て可愛い憎つきかたつむり(照子さん)

 かたつむり は 可愛いのでしょうか? 憎いのでしょうか? 人間同士でもちょっと悩むことがあるような気がします。

新じゃがをコロコロ掘りて児ら笑い(康子さん)

 児らの笑声もコロコロ? 楽しくなる良い句だと思います。児に対する愛情を感じます。

 長雨にまどろみながら炭を切る(英二さん)

 春の長雨とか秋の長雨という言葉があり、この句は無季の句だと思いますが、”まどろみながら” が 英二さんらしくて良いなぁ と思います。

 他にも、心に響く良い句が沢山ありましたが、省略します。

 岩魚会も今回が16回目。 何時も楽しい会ですよ。次回は是非ご参加下さい。

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