東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

小石川散歩

2015-06-28 18:07:31 | 文京区
そろそろ暑くなってきて、軽く散歩というのもしばらく場休みかなという季候だ。梅雨の中休みと行った感じの晴れ間で、今日もぶらりと出掛けてみた。軽く歩く程度という気持ちで、今回も午前中に引き上げている。今回は都営三田線の春日駅が出発点。丸の内線、南北線の後楽園駅でもあまり変わらない、TAXタワーと呼ばれた文京区役所のところからスタートである。


まず向かった先は、こんにゃく閻魔。小石川らしいところだなとも思うし、今は喧噪の町の中であるにも関わらず、境内に足を踏み入れると、静かな雰囲気が漂うところも好ましい。


本堂は比較的新しいものだが、境内の雰囲気が昔ながらといった風情なのが良いと思う。


まずは手を合わせて、お参りする。宗教的な気持ちというよりは、境内にお邪魔するので挨拶しているといった気持ち。


境内には塩地蔵も祀られている。真っ白に塩がかけられている。


本堂から外を見ると、周辺は高層マンションが林立する町になっている。


そこから出て、裏通りを少し進むと、善光寺坂がある。その周辺の商店街も古い歴史があって面白いところなのだが、今回は坂を上っていく。江戸時代初期の創建で、長野善光寺の分院になったのが明治17年という。山門も歴史を感じさせる。


年代を感じさせる山門。伝通院の塔頭から、善光寺の分院へという変化は、明治の仏教受難の中での変化であったのかもしれない。


本堂も重厚で、眺めているだけでも楽しい。


そこから更に坂を上っていくと、右手に慈眼院、沢蔵司稲荷がある。お稲荷様とお寺のセットがこんなに完璧に残されているところも数少ないと思えるほど。その由来なども面白いし、興味深い話なので、ぜひ好きな方は訪問していただければと思う。この散歩シリーズでは、敢えて一つずつ詳細な解説は省かせていただこうと思っている。


立派な高さのある石灯籠が目を惹く。


桜の古木が茂る。


この境内も、古い時代からの面影を色濃く残している。手水舎。


そして、本堂。


沢蔵司稲荷を出た坂の直ぐ上に、椋の木の巨木が茂っている。樹齢四百年。


この木の前が、幸田露伴の蝸牛庵の跡である。その後、幸田文さんも暮らし、いまも幸田家が続いている。私が小学生の頃に、幸田文さんは怖いという話が鳴り響いていたので、今もここを通るとどこか緊張感を覚えるほどだ。私は直接的な関係など有りはしないというのに。背後に移るのが、蝸牛庵の跡。


それにしても、かつては伝通院の境内地であったというが、樹齢四百年の巨木が聳える坂というのは、これを見に来るだけでも満足感がある。


そして、その向かい側のマンションの一階には、赤堀料理学園の赤いテント。その横には、赤堀割烹教場と刻まれた石柱。これを見ているだけでも、面白い。


善光寺坂を上りきると、そこは伝通院。山門が出迎えてくれる。今日は、地元の商店会が中心になってお祀りの準備が進められていた。


徳川家のお寺として重要な存在の伝通院だが、戦災を受けたこともあって、建物は新しい。門前の案内板など、しばし眺めてみる。


本堂の前まで行って、手を合わせる。


お祭りの始まる前、昼前の姿。そろそろ暑くなってきて、今日は軽くこの辺で切り上げることにする。


こんな感じの散歩シリーズを軽く続けて行きたいと思っているのだが、そろそろ暑いので、涼しくなるまではお休みになるかもしれない。


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