東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

千代田区の銅板貼り建築~その二

2014-10-06 19:13:09 | 千代田区
さて、引き続いて千代田区の銅板貼り建築を見ていく。この銅板貼り建築は、東京周辺まで広く分布しているが、数が多いのはやはり東京十五区エリアの旧市街である。その中でも、江戸以来の町である千代田区、中央区、台東区、港区が多かった。とはいえ、これらの都心部では戦災によって焼失しているところもあれば、それをくぐり抜けてきても地価の高い大きな開発が起こりやすいところであっただけに、建て替えで姿を消していったものも相当数にのぼる。

今回はまずは、神田小川町一丁目から。この辺りは、これ程の都心部でありながら、比較的古い町並みが残るところだった。千代田区内は、戦災で焼失した所と残された所が入り交じっている。


銅板貼りの前面の風合いも良いし、今は仕舞た屋になっている様だが、麻雀と書かれたガラス戸も往時を偲ばせてくれる。


そして、そのすぐ近くの淡路町二丁目。二軒長屋の店舗だが、上手く活かして面白い雰囲気を醸し出している。このすぐ裏手には、かつて同和病院があった。


靖国通りを越えて、その向こう側へ。神田司町二丁目の居酒屋、みますや。創業明治38年というお店である。夜は毎日満席になる人気店で、昼は自分の好みのおかずの組み合わせで定食を食べられる。


創業が明治といっても、この建物は勿論震災後に建てられた昭和初期のもの。三軒長屋に見えるが、今は全てみますやになっていて、中で繋がっている。


神田司町二丁目の外堀通り沿い。大振りな木造建築だったが、これは既に無くなってしまった。今は新しいビルが既に建てられている。敷地に対して道路が斜めに角度がついているので、二階は斜めに建てられていて、一階の店舗部分を張り出して敷地に合わせた形にしている。角に円い柱があしらわれていたり、意匠的に面白い建物だった。


このブロックと左隣の既に駐車場になっているところを併せてビルになってしまっている。


マンサード屋根的な瓦屋根。壁面が傾斜しているので、これは屋根であると言う事になっていた。右側の建物は、後から三階部分を増築したものと思われる。


かつては周辺もこういった木造建築の建て込んだ町だったのだが、今は次第に残り少なくなってきている。


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