人は誰しも、諍いや争いなどのトラブルを嫌うのではないでしょうか。
そのトラブルの多くは、ちょっとした言動が原因であったり、それが契機となって人間関係がこじれたりしているようです。
かねてより、【心 de 経営】ということを基本に、永年コンサルティングをして参りました。「de」は、フランス語の前置詞で、英語にしますと「of」に近い意味合いであり用法であると認識しています。
「de」を、英語の「of」の意味で用いますと「心 of 経営」、すなわち「経営”の”心」となります。「de」を、そのまま、日本語の「で」に置き換えますと「心で経営」となります。
ここでは、後者の「心で経営」に重点をおいて、経営に限らず、人間関係における「心づかいのあり方」を、平素の体験から感じるがままにを徒然に記述してまいります。それにしても、他人に優しくするには、自分に厳しくなければならないことを痛感しています。
期せずして日本経営士協会理事長の藤原久子先生も、心を大切にすることを常々口にされています。理事長とお話している中で出てきたことを中心にまとめています。ある意味では、藤原理事長との合作といえるブログです。
物事や人の心には多面性があります。お届けするブログが正論であるか否かは、皆様のご判断にお任せしますが、参考にして下さいますと幸いです。
■5 「ぼろを着てても心は錦」で良いのでしょうか?
日本の歌に「ぼろは着てても心は錦・・・」というくだりがあります。「清貧」ということを謳っているのですが、それをはき違えている人も多いようです。
いかに着ている物は貧しくとも、清らかな心を持ち、一所懸命に生きている姿を謳っているのです。
高価なものでなくても、清潔に洗われているものを著ていて、凜として、自信を持って自分の道を歩む姿は美しくさえあると思います。
ところが、もし、経営コンサルタントが、刑事コロンボのように、よれよれのコートを着ていたとしたら、そのようなコンサルタントを積極的に迎え入れようという経営者は少ないのではないでしょうか。
「自分の生活が充分にできないような収入の少ないコンサルタントが、企業のコンサルティングをすることができるのだろうか?」と訝る人が大半でしょう。
「第一印象」というのは、重要です。
第一印象を良くも悪くもすることのひとつが、姿勢です。背筋がピンと伸びて、サササッと歩く姿は、見ていて気持ちが良いです。背中を丸めて、猫背の人と比べると前者の方を好む人が圧倒的に多いのではないでしょうか。
歩く姿と共に、座っている姿勢も他人からしばしば見られる状況です。
イスに浅く腰をかけ、脚を組んでいる姿は、「無防備」に見えるだけではなく、だらしなく見えます。時には、「不遜」にさえ見えることがあります。
机やPCに向かって仕事をするときには、背もたれに背を預けることなく、背筋を伸ばして仕事をするようにしています。
椅子に座ってから仕事に入るときに、腕の両肘を身体に当てて前方に延ばし、掌を上に向けて、肘と同じ高さにします。この姿勢は、医者が登場するTVドラマなどで、手術に入る直前に医師がこの姿勢を取るシーンをよく見かけると思います。
これは、「これから仕事に取りかかるぞ」という気持ちを高めることに繋がる、ある種の精神統一効果があることが解っています。この動作をすることにより、自ずと背筋が伸び、姿勢が正されます。
椅子から立つときも、歩幅を心持ち拡げて、腹筋を使いながら、背筋を伸ばして、すっくと立つと、他から見て、とても健康的に見えます。これができるためには腹筋と背筋が弱いとできませんので、そのための筋トレも必要です。
歩き出す前に、両足を揃えてから歩き出すと魅力的な姿勢で歩くことができます。膝頭と足を踏み出す方向を一致させると歩容が綺麗です。あまり小股になりすぎず、背筋を伸ばして歩くと、他の人から見て、気持ちよいほど凜として見えます。
なにも意識しないでいますと、無防備に見えたり、だらしなく見えたりしますので、人の視線を意識することが、姿勢を良くし、健康につながり、評価も高くなります。この善循環を続けたいものです。
(ドアノブ)