ええっと。今回からインド映画を扱うコーナー名が『大梵林映画祭』から『大印度電影祭』と変更となりました。理由は大梵林(ボリウッド)だと、ヒンディー語映画しか扱えないから。最近はタミル語映画はもちろん、テルグ語映画も徐々に観賞範囲となってきているので、すべてフォローできるように名称変更となったワケです。これで更新頻度が増えるとか否かという話ではないのでアレなんですが……
今回は蠅が主人公のアクション映画(かな?)の『NAAN EE』(2012)を紹介。元々はテルグ語映画でタイトルは『EEGA』というのですが、観賞したのがタミル語吹替版だったのでタミル語版タイトルである『NAAN EE』で表記しました。
ストーリーは単純で、自分の家の隣に住む美人芸術家に惚れた主人公が、もう少しで恋愛が成就する所で、同じく彼女に惚れている実業家(目的の為なら汚いことも平気でする野心家)に殺されてしまい、その後蠅に生まれ変わった主人公が、その小さな身体を有効に使い、憎き実業家に復讐するといったもの。
う~ん、インド映画でも、こんな出オチみたいな作品が製作されるようになったんですね。今年(2012)日本でも上映されたラジニの『ロボット』といい、南インド映画は相変わらず爆発力あるなぁ。一応物語上《主人公》と表記したものの人間の姿で画面に登場するのは30分弱しかなく、後はCGで描かれた蠅となりひと言も発することなく(でも虫を超えた動きはするけど)画面狭しと飛びまくる主人公よりも、ハタから見ればバカみたいだが、笑いと緊張感を交差させ見えざる敵との死闘を見事に成立させた、見事な演技力の敵役の俳優さん(スディーブという名前。役名も同じ)がこの映画で一番印象に残った。こういった映画には凄い悪役がいないと魅力的な作品にならないのはわかっているけど、いやぁアンタすごいわ……
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