HIMAGINE電影房

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あれ、ジージャって可愛いじゃん? 『Juk-Ka-Lan』

2011年09月10日 | タイ映画

 ついこの間、主演第2作目の『チョコレート・ソルジャー(Raiging Phoenix)』がリリースされたばかりのジージャ・ヤーニンの最新作が遂にタイで発売となった。マム・ジョクモック(『マッハ!』『ダブルマックス!』他)が監督&出演する『Juk-Ka-Lan』(2011)である。

 タイ映画関係のブログでその存在は知ってはいるものの、正直今回はスルーしちゃおうか?なんて思っていたが、周りの知り合いからは「パンナー師匠関連のタイ・アクション映画ならHIMAGIMEが買うから心配ない」と思われているので、半ば義務的に購入した次第。ま、これでひとつブログのネタが出来たからヨシとしよう!


 映画は、ジージャ演じるメッセンジャー(自転車宅配業者)が、配送依頼物である麻薬(だと思う…)を巡るギャング同士の抗争に巻き込まれる騒動をメインに、彼女と育ての親である叔父との疑似親子関係(実はこれが基本ライン)や淡い恋愛模様などを散りばめたコメディで、『チョコレート・ファイター』ではヤクザとその愛人との間に生まれ、修羅の人生を歩まざるを得ない自閉症の少女、国際的売春組織に拉致→脱出し、仲間たちと組織壊滅に繰り出した『~ソルジャー』の前2作のように、ジージャが《闘う》事を前提に作られたストーリーとは違い本作では(極論を言ってしまえば)、 彼女自身が無理矢理にでも闘わなくてもいいような流れなのだ。

 今作に置けるアクションシーンの比重はすごく軽い。それはマム監督が《コメディ映画》を撮っているからに他ならない。
 だけど《可愛い》だけのジージャでは満足しない客がいる。そこで彼女の最大の売りである格闘アクションの登場となる。これも前2作のような殺伐としたものと違い、とにかく明るいのだ。


 見せ場となるアクションシーンは3つ。まずはギャングの構成員たちを乗っていた自転車を武器に蹴散らす場面。ジージャの持つ体技と自転車の特性を生かしたアクロバティックなアクションが見事である。

 次は自転車便の事務所に攻め込んできたギャングたちを一人で迎え撃つ場面。ここでは自転車ではなく、自転車の部品を武器に大格闘する。タイヤチューブやギア部品、ナットを駆使し襲い来る敵を倒す。この格闘シーンには女子高生ルックに身を包んだ、中華系ギャングのボスの情娼兼ボディガードが登場(モデル体型で制服コスが似合わないのなんの)。ジージャと短いながらも激しいシバき合いを見せてくれる。

 最後はジージャ&メッセンジャー仲間、敵対する2組のギャングたちとが倉庫内での大乱戦。銃を撃ち合ったりと殺伐とした中、キャラクターが個性的なギャングたちのギャグ合戦が行われて、血みどろでありながらも何故か楽しい場面に仕上がっている。そんな中ジージャは決してブレる事なく、ゴチャゴチャとした倉庫内を縦横無尽に駆け回り、敵を一人また一人と片付けていき、先程登場したモデル風制服コス女戦士との決着戦を迎える。果たしてジージャの運命や如何に…?


 まるてマンガ的なアクの強すぎる登場人物たちが繰り広げる《笑い》に押されてしまって、いつもの《強い》ジージャを期待する御仁には、きっと物足りなく感じる映画だろうと思う。だけど《戦い》はあれども、今作ほどジージャが表情豊かで可愛く撮れている作品はなかったハズだ(個人的には)。1カットだけ見せるストレートヘアの彼女は本っ当に魅力的なのだ。しかもカメラに向かってキス顔ですよ、キス顔。いやぁマム監督、えぇモン観させて貰いましたわ。だけど一言いいですか?…ギャグシーン長すぎですぜ、コレだけはいただけなかった。

 でもやっぱり「強いジージャが観たいんだいっ!!」という貴方、本作を編集&追加撮影した海外版『The Girl is Bad Ass』の発売を楽しみに待っていようではないか!


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