HIMAGINE電影房

《ワクワク感》が冒険の合図だ!
非ハリウッド娯楽映画を中心に、個人的に興味があるモノを紹介っ!

昭和の遺産・めんこグラフティー 其の四

2009年09月29日 | レトロ
 めんこをお持ちの方なら一度は目にしたことがあるでしょ?、裏面を見るとグー・チョキ・パーなどのじゃんけんやトランプ札などと共に実際あるものから空想科学的な兵器が印刷されているのを。
 小さい頃は「何だろうな~?でもカッコイイじゃん」と思っていただけで、何を意味するものか全然知らなかった。


 しかし、これが立派な遊び札だったのだ。名称は《軍人合(あわせ)》といい、兵器の図柄が多いことから別名《武器合せ》ともいうのだそうだ。
 遊び方は2人で行い、それぞれトランプのように札を出し合い、札の図柄によって勝敗が決まり勝った者が相手の札を頂戴することが出来るのだという。

 懐かしの玩具などを紹介したサイト『昭和の名玩具100選』によれば…

元帥・大将・中将は、スパイ・MPに負け他は勝つ
●軍用犬・傳書鳩は、各将官類に勝ち其他は負け
●水素爆弾は、円盤に負け其他は全部勝つ
●遊撃機・B29・B36・ジェット機・偵察機は、元帥・ 大将・中将・少将に負け其他は勝つ・・・

のだそうだ。面白そうですか、これ?


            

 戦前から存在した軍人合も戦後(昭和30年以降?)には『ゴジラ』や海外SF映画の影響、小松崎茂の『地球SOS』に代表される少年誌掲載のSF絵物語の影響により、空想科学な図柄が登場する。この何ともいえないタッチ、容赦ない終末観が好きモノのハートを鷲掴みにするんですな、これが。

            

 時代は今や原子力っスよ!とばかりにあちらこちらで《アトム》の文字が踊っている。エコが叫ばれる現在ではとても考えられない…

            

 かつて巻頭グラビアや映画などで胸躍らせたSF兵器もこの通り!でも右の札、どう見ても人工衛星ではありませんね。自分で飛んでるし。

            

 おぉ、宇宙人まで来ちゃいましたか!某大映製作のSF映画に出てくるあの方ですね。呼んでもいないのに怪星ボシーまで地球に接近ですか?安いネーミングですな。

            

 どひゃぁー!怪獣、かいじゅうまで出現ですよ。ゴジラさん、何だか踊っているように見えますね。ヒマラヤ雪男は口から怪光線発射です…って雪男って光線出せたっけ?

            

 《放射能》に《ABC戦争》ですか…ネガティブな札だなぁ。今じゃとても考えられない単語が子供向け玩具の中で踊っています。

            

太陽が燃え盛り、地球が悲鳴を上げている!なんてSFなシチュエーションなんでしょうか?あっ、Sの字が裏返ってますよ。

            

 何だかんだ言っても地球は終わっちゃうんですね、あぁ何というデストロイかつノーフューチャーな札なんだ。今頃神様が来ても遅いと思うんですがね…?