森かずとしのワイワイ談話室

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貞享義民記念館ツアー

2010-08-08 22:09:06 | Weblog
 フェアトレードショップ「アジール」が企画した貞享義民記念館と碌山美術館ツアーに参加した。アジールファンが26人、貸し切りバスで安曇野市を日帰り往復した。

 年貢取り立ての不公平を訴え出た穏健な越訴(おっそ)が、打ち壊しと見なされ、郡奉行の狡猾な騙しによって、年貢軽減の嘆願は無視されたうえ、28人もの処刑者を出した貞享一揆。これが長野県の民権運動の系譜であると位置づけられ、ふるさと創生資金で記念館を建設したものだ。「貞享義民」多田加助の決死の行動、一族郎党女子どもにまで及んだ見せしめの極刑、嘆願である「二斗五升」を叫んで絶命した加助のたたりが松本城を傾けたと言う伝説など、伝承の中に込められた農民の貸加助立ちに寄せた思いが展示からよく伝わってきた。

 バスの道中では、我らが田村光彰教授が、一揆から民権運動、そして日本国憲法に到る人権と民主主義獲得の民衆史を串刺しにした熱のこもった講義を拝聴できた。これも大塩平八郎や加助ならぬ陽明学ばりの知行合一の田村節だった。

 加賀百万石も農民からの搾取の大きさの裏返しだ。一向一揆から続く生産者・被統治者である農民の側からの加賀について、市民が継承できる歴史館がやはり必要だとの思いを強くした。バスに揺られて思わぬ休養にもなった。アジールの皆さん、田村さんありがとう。

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