森かずとしのワイワイ談話室

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宿命的なたたかい 志賀原発を廃炉に!訴訟初公判

2012-10-03 19:11:11 | 反原発・脱原発
 10月3日午後、志賀原発を廃炉に!訴訟の初公判が金沢地裁で開かれた。これに先立って、裁判所の改築が行われる中仮法廷が手狭なため、傍聴券のの抽選が行われた。私は、抽選に残念ながらはずれて、報告集会がある北陸会館で待機した。志賀原発の建設・運転差し止め訴訟、七尾中国人強制連行訴訟、田村・ライヒェルト不当解雇撤回訴訟と、長年裁判を傍聴してきたが、抽選にもれて法廷には入れなかったことは初めてだ。これはやむを得ない。私たちは、渡辺満久教授が金沢で先日行った志賀原発直下の活断層指摘の講演を録画で視聴しながら、報告集会を待った。

 15:00からの報告集会では、初公判の口頭弁論が報告された。北野進原告団長は、原告を代表して、珠洲原発建設計画で地域が二分された苦しい体験を踏まえ、志賀一号機反対運動の時点で「活断層隠し」、周辺海域断層のリスク評価をあの時点で認めていたなら、建設計画の撤回はもっと早く、従って珠洲の悲劇はもたらされなかっただろうと独自の視点から、志賀原発建設運転の罪深さを強調した。2号機差し止め訴訟が確定していたなら、福島原発事故は防げたかも知れない・・・。
 この北野団長の問題提起は、この「廃炉に訴訟」の宿命的な命題であると私も思っている。

 この問題意識は、岩淵弁護団長の意見陳述にもはっきりと示されている。
 本訴訟の特色は三点にある。
 その第一は、この同じ金沢地裁で2号機の差し止め判決が出されている。それは、原発の地震対策が甘いと認定し、最悪の事態を想定するならば、九州にも及ぶ放射能拡散被害をもたらすとした。フクシマ3.11を予見する判決だった。
 第二には、これらを振り返るなら、直下に活断層が強く疑われる「志賀原発廃炉に!訴訟」は、後発の裁判だが、先端の問題を問うている。いかにして安全審査をすり抜けたのか、過去の経緯と最新の知見を総動員して迫っていく。
 そして、第三には、弁護団の若返りだ。中心を担う事務局長、若手弁護士が富山県からも含め半数以上を占める26人の弁護団は、ITをも駆使し、勢いをもって訴訟を引っ張っていくだろう。
 このように、勝利判決、すなわち再稼働差し止めの判決への展望が高らかに表明された。

 これに対する北電側の答弁書では、S1断層について何ら新たな反論はなされてはいないという。反論せずとも、政治判断で切り抜けられてきたこれまでとは、情勢が違っている。どうするのか北陸電力。

 10月9日、いよいよ福島党首を団長とする社民党の国会議員調査団が志賀原発敷地内に渡辺満久さんと共に入る。私たちも一緒に現地を視察し、再調査の荒唐無稽さを明らかにする。
 
  

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