里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水辺の山菜ワサビ、野ゼリ、クレソンを採る

2024年04月29日 | 山菜

かつて、この時期にはわさび漬けを心ゆくまで楽しみました。
我が家の原木シイタケのほだ場にしている所にワサビが生えています。
今月半ばから花が咲いてきました。


これは沢ワサビを移植し畑ワサビにしようとしたもので、わずか定着しました。
しかし、なかなか増えてはくれません。ただし、このワサビを見て生育の進み具合が分ります。
本命の我が家の沢ワサビは遠くにあるため日常的には行けません。
そこでこのワサビの花が盛りになった頃を見計らって沢ワサビの所に行ってみることにしています。
花が咲いている頃がワサビの旬だからです。ほぼ例年並と言ったところでしょうか。
残念ながら殆ど増えていませんでした。


これは天然のものではなく50年ほど前に植えたもので、かつて今の時期は一面が花で覆われました。
ここは北向きで小さな沢からは澄んだ湧き水が流れており、ワサビが育つのに適した環境です。
春にここを訪れるのが楽しみでもありました。
それが10数年前から当地にまでイノシシが侵入するようになり、ワサビ周辺を荒らし回りました。
さらに台風による豪雨被害で壊滅状態に陥りました。
僅かに生き残ったワサビが復活する兆しは見えてはいたものの、昨年から殆ど増えていないようです。


ただ、新たにイノシシが侵入した様子もなく、除草をする程度にしてそっとしておこうと思います。


可哀想なので株ごと採るのは止め、少しだけ採って味見程度のわさび漬けにしました。
かつてのように好きなだけわさび漬けにするのはもう難しいかもしれません。
一方、ワサビの生育に適した場所には他の水辺の山菜も生えます。
これは野ゼリ。


セリは春の七草で正月料理に使われますが、天然の野ゼリを採るのは4月から5月。とりわけ、当地では今が旬です。
野ゼリは水路や湿地などにごく普通に生えてはいるものの、やはり水の澄んだ所の野ゼリが好ましい。
ここはワサビのある小さな沢の下方のなだらかになる所です。野ゼリが纏まって生えています。


こちらは採るには十分過ぎるほど育っています。
天然の野ゼリは栽培セリのようには伸びません。その代わり香りが強い。


栽培セリに慣れた人は野ゼリは香りが強すぎ嫌うかもしれません。
小生も幼少の頃は苦手でした。今は香り大好き人間なので大いに楽しめます。
これはクレソン。


クレソンは通称で、和名はオランダミズガラシ、英名はウォータークレス。
湧き水が流れる所にあるワサビや野ゼリの側には大概クレソンも生えています。
クレソンの花もワサビの花が咲く頃に咲きます。


独特の辛味や苦味があり、料理の付け合わせによく使われます。
しかし、あまり積極的に食されることは少ないかもしれません。
このように、ワサビ、野ゼリ、クレソンが同時に生えている様子が見られました。


大ぶりの葉のワサビの周りに野ゼリ、中に小さな白い花を咲かせているのがクレソン。