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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

干し柿づくり'21~ころ柿の保管

2022年01月13日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから間もなく2ヵ月。
今年は乾燥の進みが遅れたものの、年内中には干し柿に白粉が吹き始めました。
このように、吊したまま紙袋で覆いをしていました。


さらに乾燥も進んできたので、1週間ほど前に室内に取り込みました。
室内への取り込みは例年より少し遅れました。
厚手の紙に2重に包み、段ボールに保管しています。


これは助っ人がやってくれたもの。
干し柿は放置すると乾燥が進み次第に硬くなってきます。
ここから先は、それを抑える必要があります。
昔は「寝かせる」という管理をしたものでした。
現在は量も少なく、毎年簡易な方法を試行錯誤しながら貯蔵しています。
必要な都度取り出します。
開けてみます。これは大玉の干し柿。


大玉は大部分贈答にしたのでごく少なくなりました。


これが、中玉と小玉の干し柿。


今年はあまり白粉が吹いていません。普通は小玉の方が白粉が吹きやすいのですが。


これはタッパーに入れて保管している干し柿。こちらの方が白粉が吹いています。


より密閉度が高いので、乾燥が進まず硬くなりにくい。
量が少なければ、好みの硬さの時にタッパーに取り込むのが簡便で良いようです。
室内が暖かい場合は冷蔵庫内に保管します。
これはラップに包んでからタッパーに入れたもの。


これならより水分は抜けにくいので、軟らかい干し柿が好みの人には良い。
長期に保存する場合は冷凍が確実。
軟らかい干し柿が好みの人は年内の早い時期に冷凍し、殆ど変わらない状態の干し柿を年中楽しんでいます。
今時には、我が家ではいつも茶菓子として出ています。


少し大ぶりの干し柿を取ってみました。


割いてみます。


あんぽ柿の明るいゼリー状からはすっかり変わりました。
色は黒ずみヨウカン状の硬さに近づいています。
典型的な「ころ柿」の状態となりました。小生の好みです。


干し柿づくり'21~白粉吹き始め

2021年12月29日 | 干し柿づくり

干し柿に白粉が吹き始めました。
干し柿は、干し始めから約6週間経ちました。
今年は、乾燥の進みが遅れたもののあんぽ柿は10日ほど前に完成。
贈答も終わりました。
例年、白粉を吹かせてから贈答にする助っ人も、今年は終わらせたようです。
横吊りにしていた干し柿は、今は縦吊りに変え、寄せています。
それに紙袋で覆いをしました。


いつまでも空気にさらし続けると硬くなってしまいます。
簡易な方法ですが、それなりに効果があるようで、次第に白粉が吹いてきます。
まだ一部乾きの遅れているものがあり、その分だけ覆いをしていません。
こちらが特大玉を横吊りにしていたもので、それを縦吊りに変えました。


開けてみます。


今年は横吊りにした特大玉を贈答にしたので、今はぐんと少なくなりました。


現在はほどよい状態のように見えます。


白粉が吹き始めたのが分ります。
昨年からみると1週間くらい遅れた姿です。


こちらが初めから縦吊りにしている中玉、小玉のもの。


乾きは、大玉のものより進んでいます。


白粉はようやく吹き始めと言ったところ。


小玉の柿は硬くなりやすいので、そろそろ室内に取り込む必要があります。


今はあんぽ柿からころ柿への移行時期です。
あんぽ柿が白粉が吹かない干し柿とするなら、この時点でころ柿と言えるのかもしれません。
大玉を1個取ってみました。


白粉がうっすらと回って、いい感じに見えます。
割いてみます。


あんぽ柿の明るいゼリー状からやや黒ずみどろりとした感じになっています。
甘味だけでなく独特の旨味も増しています。これはころ柿と言っていいでしょう。
あと数日タイミングを見ながら、室内に取り込みます。
あんぽ柿から硬めのころ柿まで個人によって好みは違います。
軟らかいあんぽ柿が好みの人は、すでに1週間ほど前にタッパーに入れ冷蔵したり、冷凍したりしています。


干し柿づくり'21~干し柿を贈答にする

2021年12月23日 | 干し柿づくり

干し柿を贈答にしました。
例年の贈答にする干し柿の姿から見ると、今年は少し若い。
しかし、干し始めてからここまでの日数は、むしろ多くかかっています。
干し上がりが遅れていることが分ります。


この時期、干し柿を贈答にするのは、殆ど年中行事化しています。
近くの親しい方には縄付きのまま、直接届けます。
箱詰めで贈答にするのは、遠方の親戚、知人あてのもの。
昔は、遠方にも縄付きのまま数十個贈っていましたが、今はとても無理。
20個程度で勘弁してもらっています。
その代わり、形の良いものを選別し、それなりに体裁を整えて箱詰めにしています。
今年は特大玉は横吊りにしたので、これを贈ります。


ボリュームは十分なので、その点では例年より見栄えがするかもしれません。


まず、一つ作ってみます。


いつもは白粉が少し出始めていることが多いですが、今年は全く出ていません。
いわゆるあんぽ柿の状態です。

例年から見ると、軟らかく若いと感じるかもしれません。
あんぽ柿を好む方は喜ぶでしょう。


ただ、食べてみると旨味はかなり出ているので、見かけよりは進んでいます。
ころ柿を好む方は、もう少し置いて白粉が出るのを待って食べてもらえば良い。


もう一つ作ります。


少し黒ずみがあり、色上がりには若干不満があります。


ボリュームがあるので、それで勘弁願いましょう。


当地方では、出荷するのも店に出回るのもあんぽ柿が大半です。
個人的には全体に白粉が回った頃が見かけも味も最も好きですが。
贈答の相手方はあんぽ柿が見慣れているのか、近年は軟らかい干し柿を好む傾向があるようです。
白粉が綺麗に回るまで管理するのは大変なので、贈る側にとってはむしろ幸い。
この後、すぐ宅配で贈ります。


干し柿づくり'21~あんぽ柿の出来上り

2021年12月21日 | 干し柿づくり

あんぽ柿がようやく出来上がりました。
干し柿は、干し始めてから1ヵ月余り。
想定より数日から1週間ほど遅れています。
今年は気温が高く、雨も適度に降っており、乾燥するのに条件はよくありません。
前半はまずまずの乾燥の進み具合でしたが、その後の乾きが遅れました。
仏事で数日留守にする間、2日間ほどしとしと雨が続き、湿気が戻ってしまいました。
乾燥のやり直しをしたような状態です。
特に大玉の柿は小玉の柿に比べ乾燥しにくいのでヤキモキしました。
今年は特大玉はほぼ横吊りになっているので縦吊りよりは条件が良いはず。


当地方のプロ生産者の大半はこの方法です。
カビなどの発生はないので、じっと我慢と言ったところ。


ここにきて、表面が乾いた状態になり、しわも出てきました。
この特大玉はボリューム感は十分です。


横釣りは縦吊りのように縄の跡が付かないので玉回しの必要がありません。
乾燥も縦吊りよりやはり安定しているようです。
こちらは従来からの縦吊り。


こちらは玉回しを数回行っています。
この辺りで「芯切り」と言う柿の腹を指で揉む作業も行いました。
縦吊りの方は乾燥の進み具合に多少バラツキがあるようです。


小振りの柿は湿気の戻りも少なく乾燥は進んでいます。
1週間ほど前から食べており、すでに甘味は十分。
しわも出てきたのであんぽ柿としては、これで完成とします。
順調な年だと、早いものはうっすらと白粉が見えることもありますが、今年はまだです。
当地方の干し柿は専ら白粉を出さないあんぽ柿として出荷されます。
大産地福島県伊達地方も同様。今年は原料の蜂屋柿がやはり不作と聞きます。
我が家では、これからあんぽ柿からころ柿へと進めていきます。
見かけ上、「あんぽ柿」は白粉が吹かないもの、「ころ柿」は白粉が吹いたものとするなら分りやすい。
何れ連続しているわけで、あくまで主観的なものです。
我が家では真っ白に白粉が吹き、中身がヨウカン状に硬くなる春先まで食します。
ただし、放置したまま空気にさらし続けると硬くなってしまいます。
ここで、直接空気にさらさないよう紙袋で覆いをします。


30キロの米袋を、3層になっている内の1枚を外すと綺麗な状態で使えます。


縦吊りの方は3カ所に寄せました。


やはり紙袋で覆います。


1カ所は少し乾きが遅れているので数日遅らせることにしました。


この後は、干し柿の状態を観察しながら、室内に取り込み、白粉を吹かせていきます。
大玉を1個取ってみます。


ボリュームは十分。
白粉は全く吹いていません。中身は軟らかいゼリー状のあんぽ柿です。


干し柿らしい旨味も乗ってきました。今年の干し柿は非常に甘味が強い。
表面の乾きは遅れましたが、中身の方は1週間ほど前には出来上がっていたようです。
これから白粉が沢山吹いた状態のころ柿まで長く楽しみます。
どの状態の干し柿が一番の好みかは個々人で異なります。


干し柿づくり'21~乾燥は概ね順調(揉みと玉回し)

2021年12月02日 | 干し柿づくり

干し柿は、燻蒸し干し始めて2週間。
乾燥の進み具合はまずまずです。


全般に気温が高めで適度に雨も降っているので、乾燥の条件としては余りよくありません。
特に大玉の柿は小玉の柿に比べ乾燥しにくい。
硫黄燻蒸しているとは言え、心配なのはカビの発生。
今のところカビの気配はないので、もう大丈夫でしょう。
今年は横吊りを増やし、特大玉はほぼ横吊りになっています。


今のところ綺麗に干されているようです。


やはり横吊りは良さそうに見えます。


それでも、大玉は重いため軸が抜けそうなものが若干あります。
現在、プロ生産者の大半は横吊り方式です。
そして、出荷するまでできるだけ柿には刺激を与えずに管理すると聞きます。
当地方では白粉を吹かせない「あんぽ柿」として出荷されるためです。
我が家では、「あんぽ柿」から白粉を吹かせた「ころ柿」まで進めます。
蜂屋柿には種があるため、種の周りが芯状になり柔らかくなりにくい。
そこで、昔から「芯切り」と言って干し柿の腹を指で揉む作業をします。


このような刺激を与えるといずれ自然に白粉が吹き出てきます。
この作業は、助っ人がやってくれました。
こちらは従来からの縦吊りです。


スペースの関係で、特大玉以外はこの方法です。


乾燥状態はまずまず。飴色になってきました。


こちらは、揉み以外に玉回しが必要です。
玉回しとは、干し柿を少し回転させてやる作業のこと。
縦吊りの場合、縄に当たっている部分が食い込みやすい。
特に大玉はこのように食い込みが深くなり、乾燥も均一になりません。


このように玉を回し、縄をずらしてやります。


玉回しは数回行う必要があります。横吊りの場合は必要ありません。
玉回しも専ら助っ人がやってくれます。
現在の干し柿の状態は、渋はほぼ抜け甘くなっており、トロトロ状です。
柔らかい熟し柿の状態なので、食べることは可能です。
ただし、干し柿とは言えません。
干し柿になるまでにはあと半月必要です。特に大玉は乾燥に時間を要します。
当地方、今年の蜂屋柿は不作で、例年の2、3割という生産者の方もいるようです。