矢板小学4年のクラス替えで恵子に出会えたことは、おれの人生に灯火を心にもたした。
体育館での東映動画 西遊記 の映画上映会、入口でおらたちは並んで待っていった。
ほくろがあると、恵子がいった。
おらはなんだかわからなかった。
ほくろがあるとかわいいのよ、と恵子がいった。
あなたは短気ね、と恵子がいった。
おれはなんだかわからななかった。
短気な人はすぐ怒るのよ、と恵子がいった。
恵子はおらが知らないことをすでに知っていた。
だから恵子は、おらが好きであったことは知っていたはずだ。
手を洗う校舎の水道の前でクラスメートが並んだときがある。
おらの前は恵子だった。
おらは男根を恵子の尻に押し付けた。
それが小学4年か小学5年か小学6年か、記憶は定かでない。
小学卒業までクラス替えはなかった。
おらの人生でとても幸福なときだった。恵子がいたから。
恵子はうしろをふりむきながらバカといった。
西遊記 予告編
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