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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

人工知能の進化

2016年02月06日 00時00分01秒 | 紹介

 最近の話題であるグーグルが開発したアルファー碁というAIは10年先と見られていたい囲碁のプロ棋士に勝ったという情報である。囲碁は得意な分野ではなく、囲碁に精通しているわけではないが、盤面が広く、局面の数が10の360乗といわれ、次の一手を判断するには、大型のコンピュータが付いていても人間が勝っていた。これが人間に勝ったというのである。

 

 勝因は人間の脳の神経回路機能と類似する推論方法をとったことによる。これをディープラーニング(深層学習)というそうである。このAIプログラムは、3000万種類の打ち手を見せて学習させ、対戦者の動きを57%の確率で予測できるまでにしている。さらにAIは自己対戦を数百万回繰り返し、勝ち負けを経験させる中で、勝ち方を学んだそうである。盤面上の石の配置を見て、形勢を判断する人間の脳(直感)の活動に近いといわれている。

 

 この深層学習をビジネスに生かせないかという考えが模索し始めている。例えば、自動車運転や難病治療での処置である。自動車においては、交通状況に応じたハンドル操作があり、医療分野では画像診断がある。ガンの早期発見に利用すれば、専門医師でも困難な診断への利用には大いに活用できる可能性がある。また、スマートフォンでは音声認識機能に使われ始め、実用化が期待されている。さらにはセキュリティ機能の向上に、不審者を発見する警備用のカメラに搭載することや、人型介護ロボットもこれからの介護福祉分野への投入が期待されているところである。

 

 ここで気になることは、犯罪や人間を殺傷する能力を持つ大量虐殺の兵器に、AIが利用された場合のリスクである。ある段階へ進んだ戦場では、無人の偵察活動、敵の認識と殺傷や破壊が一段と巧妙となり、人が介入しない代理戦争の発生が危惧されることである。

 無人偵察機(ドローン)は既に兵器化して、アルカイダとの戦闘にも登場したようで、現在進行中のIS(イスラム国)壊滅の戦争に試行的に用いられる可能性もある。我が国の終戦時に必要性が疑われている原子爆弾の投下などと同様に、AIの進化は、将に、AI兵器の殺傷力を実験する場として、利用される可能性があることは否定できない。

 

 ではどのように歯止めをかけていくのであろうか、人知の限界が見え隠れする世界で、サイエンスフィクションの実現はノンフィクションとして押さえきれるのか、人類に試されている試練ともいえる世界がある。



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