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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

事務職と技術職

2016年09月20日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 業種や規模によって事務職と技術職との配分や、役割は異なる。官庁や公共施設においての中枢は一般的に事務職の独壇場であり、大臣を補佐する事務次官をトップとするピラミッド組織を持つ。人事、経理(予算、決算)、総務の部局を持ち、行政上の業務担当が合わせて組織されている。各省庁には共通した人事、経理、総務を持っている。

 

 技術職という範疇は各省庁で微妙に異なる。例えば、心理職、教育職、研究職などを技術職に分類する場合はあるが、技術分野は、理工学部を中心とした科学技術にかかわる専門性を保有している集団である。官公庁ではない民間企業の場合には、産業の専門性による大卒のエンジニアを指している。科学技術の範囲は広く、従来の自然科学を中心に、医学、工学、研究開発、検査機関、宇宙関連、環境、バイオ等最先端科学まで含めれば、無限の領域が含まれる。

 

 事務職と技術職に分割して考えたが、実際は、グレーゾーンに位置する職業も多い。また担当する業務内容によっては、事務分掌による業務の範囲と深さがあり、複雑な人事体系が含まれるため、個々の担当内容は一律ではない。

 

 今回の築地市場移転先の豊洲市場での建物の地下構造が、都が公開している内容と異なっていることによる物議が発生し、移転まで道筋の変更が予測されている。発端は前石原都知事時代に遡る。連日、新聞の報道や、TVによる解説が行われ、出口が見えない状況となっている。当時の責任者との答弁なども二転三転し、言った言わないの水掛け論、事務職と技術職の考えの差などが明らかになりつつある。

 

 縦割り、横割りの組織が内在する問題点も浮上し、問題の拡散が懸念されている。ボタンのかけ違いはどこにもあるが、都議会と都知事の確執の違いや、五輪の会場交通アクセスの問題も絡み、単なる建設された建物安全性だけではない都行政に対する不信感を助長しているように映る。

 

 自分が指摘したい確執に、専門家集団が提案した技術上の提言を、知事発言の忖度などの理由で、曲解したことである。謙虚であるべき事務職集団が権限を持ち、最終決定できるなどの思い上がりが、今回の問題の根底にあることは明らかなことである。組織の存亡は、一部の狼の毛皮を纏ったキツネの無知が引き起こすことは歴史が証明している。



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