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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

クールジャパンの真髄

2015年05月20日 00時00分01秒 | 紹介

 2020年東京への誘致成功のキーワードは「おもてなし」といわれている。NHKBS1で毎週日曜日に放映されているクールジャパンでは、外国人を招いて幅広い話題を現場に出向き直接体験し、スタジオに戻って出身国との違いを明らかにする構成である。日本人には当たり前と思っていた、我が国の風俗・習慣に、外国人の目を通すとその違いに改めて気づくことが多い。

 

 その中にビジネスマナーがある。村社会の存立に必要として作ってきたことでもあるが、ビジネスの場でも普通に行われていても外国人の目を通すと、違ったものに見える、または違った尺度があることに気づく。幾つかをご紹介したいと思うが、その一つに仕事の内容と範囲を記述した職務記述書、ジョブ-ディスクリプションがある。我が国ではさほど重要視しているわけではないが、というより、当たり前で過ごしていることが多く、記述の仕方や境界領域が曖昧であることが多い。境界はどちらかに分けるのではなく相乗りする道をとった日本人に軍配は上がるであろう。

 

 戦争中に日本人が捕虜となり、収容所に入れられたことがあったが、収容所で何もすることがないので、屋外で雑談中、草むしりをし始めたら、憲兵が飛んできて、「何故人の仕事を奪うのか、勝手なことをするな!」と怒鳴られたそうである。「日本人なら誰でもすることだ」と反論したが通じなかったそうである。このことは仕事に対する日本人と外国人のスタンスの違いがよく分かる。我が国では、職場を含め、廊下にものが落ちていれば、拾ってゴミ箱に入れる等、掃除夫の仕事とは思わない。

 

 受付があれば別であるが、職場で外線が鳴ると誰でもすぐに電話をとり、内容を確認し、必要な相手へ繋げるが、これも外国人から見れば、不思議に思われることである。本人がいなければ放って置けばよいとのことで、内容が分からない関係ない人が電話をとる必要はないとのことである。一理はあるが、日本人はほぼ全員がグループ又は組織全体の仕事に精通しているから対応がとれるのである。

 

 マニュアル人間が嫌われることは、欧米系のファミレスでの対応を見ればよく分かる。マニュアルに書かれている言葉通りに仕事をしても我が国では通用しないのである。個人主義が横行する中、社会や・組織の有り様は簡単には変わらない。我が国が誇れる風俗や習慣を今一度振り返ってみることで、新たな発見がある。真髄とはいえないまでも、ビジネスマナーの中には我が国から発信し、外国の人にも目を向けてほしい多くのことがあることが分かる。



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