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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

「しゅうそく」の誤用

2020年05月09日 01時00分06秒 | 緑陰随想

 最近はパソコンやスマホによるメールでの受発信が多くなり、同音異句の誤用が目立っている。自らも注意しているし、自らも間違ったまま発信しているのかもしれない。キーボードから、かな-漢字変換機能を用いて、入力するのであるが、変換キーを押すことによって、パソコンソフトの記憶しているいくつかの表出した候補となる漢字群から適切な漢字を選択し、確定する。この一連の動作は、熟練によって一瞬のうちにできるようになり、便利の反面、誤用のミスも発生する。ミスを回避するには必ずチェックが必要であろう。

 今回は、今年の正月明けから猛威を振るっているコロナウイルス関連で、某社の新聞記事であった。コロナウイルスの発生から約半年が経過したが、安倍首相が発出した緊急事態宣言をどのような理由で、いかなる時期に、撤回するのであろうか、興味津々であるのは誰しも同じで、コロナ感染が治まることを願う気持ちに他ならない。

 「しゅうそく」はこのような場合に使うのであるが、意味からすると「終息」が正しいのであろう。ほかにも「収束」を用いる場合がある。もう一語、「集束」があるが、この語は刈り取った稲を束ねることや、物理で、光の束が一か所に集まる場合に使用する。では、「収束」はどうであろうか。収斂の改称で、数学では数列が先に行くにしたがって、ある数に限りなく近づいていくことを指す。グラフでいう漸近線(ゼンキンセン)のことである。また、ストライキがようやく収束に向かったなどの用例のように、それまでまとまらなかったものの間に、次第に関連付けや歩み寄りが見られ、最後に一本化が実現する場合に用いる。

 終息は、やんでほしいと思っていた混乱したような状態がすっかり終わりになる、終わりやむ、終わることで、「戦火が終息した」という用例で使われる。

 某新聞社では、ただ単純なミスではなく、収束という意味で使ったのかもしれない。真実は闇であるが、その底辺には、いつとも知れないコロナウイルスの発生原因追及や、感染の対策がばらばらで、それこそ収束できていない現在の為政者に対する状況を皮肉ったのかもしれない。



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