電話、ふぁっくす、洗濯機、冷蔵庫と故障続きだが、1,2、12チャンネルが入らないテレビで、外部入力の音声が聞こえなくなってひさし。
このためテレビの頭部を思い切り叩いたり(暴力の極地)、スイッチをゆっくり入れたり(融和策)、スイッチの右上をスローモーションビデオを見るように軽く押す(融和策のデフォルメ)などしてきた。しかしいずれの「対処療法」は効果がなかった。
いよいよテレビも買い換え時か―と覚悟していたが、テレビの背後にものを落したので体を乗り出してテレビの裏側の「暗黒の空間」に手を入れたところ、なんと「奇跡」がおきた。
これまで「だんまり」を決め込んでいたテレビに音声が戻ってきたではないか。やはり春なのか。
しかし、そんなたいそうなことではなく、要は音声入力のところの差込みが緩んでいたのである。私の腕の一部が差込みジャックに触れて、この偶然の音声入力点検となり、途絶えていた音声が聞こえた。
「どおーってことない」というのが、なお抱く私の感想だが、これまでの角度を変えて差込みを固定すると、新たな世界が見えてきて。半年間悩んできたことが見事解決した。
ここで発見したことは何か。
教訓1 偶然が発見の母であること。
教訓2 求めよ、さらば与えられん。
教訓3 無知は最大の罪。
教訓4 暴力では何も解決しない。
教訓5 継続は力なり(無音声テレビに断を下し、リサイクルショップなどに持って行ったら、この「奇跡」に立ち合えなかった。音声が聞こえないテレビを放り出さず使っていた継続があればこそ。
原因がわからないことから解決に暴力を使うケースが人類の常套であるのだがー下はテレビの音声回復策から上はアメリカの戦争までー、よーく調べねばならない。調べることが理性的行為なのだ。
そこで最後の教訓。
教訓6 諦めてはならない。