西暦2024年皐月蝶人酔生夢死夢百夜
2024年5月
ラジオ体操とメンデルスゾーンの「言葉なき歌」に、なんか文句をつけようと必死になるが、なかなかうまくいかないのだ。5/1
名工タキガワが、「今回は妻のマケカリの助太刀も得て、意欲作に挑戦したい」というので、商品部長を呼んで意向をきいてみたが、大量の在庫処分に追われてまるで馬耳東風なので、さすがのおらっちも匙を投げたよ。5/2
長らく小さな箱の中で育てられてきた小人が、ある年限を過ぎると、みるみる大きくなって、それはそれは立派な成人となりおおせるのだった。5/3
同級生たち10人で揃って歯医者に行ったら、虫歯にもなっていない丈夫な犬歯を麻酔なしで引っこ抜かれた友人もいて、いやはや大騒ぎだった。その後娘と坂道を登ってサテンで砂糖をどっさり入れた熱い紅茶を飲んでからバスに乗ったが、行き先を間違えてしまって別のを待ってる。5/4
するとクラタが勃発してきたので、ヤカハシはまた小説を追加したので、また美女が近づいてきたので、これを抱いているうちに、また喉が渇く、その繰り返しだ。5/5
ナンガパルバットの最高峰に挑んでいるおらっちだったが、同行する命綱を付けないことで知られる世界最高級のアルピニストが、突如8千mの高さから墜落してしまったので、呆然としている。5/6
バカダ大学の阿呆莫迦教師、ヒラオカトクの授業中に、とても大事なことを思い出したので、急遽下宿に戻って録画をセットしてから、またバカダ大学に戻ったら、誰も居なかったずら。5/7
彼は、かねての誓約通り、敵の囲みを破って、孤立無援の私を、救い出してくれたのよ。5/8
男性初の弁護士になるため、2つの難関を突破したおらっちは、ついに最後の三次試験の受験日を迎えた。5/9
在庫を一掃するべく、巨大な武器倉庫の武器弾薬をすべて処分したので、1946年11月3日の日本国憲法発布の公布日以来の、さっぱりとした気分になった、のよ。5/10
家の中に転がっている5種類のステレオ装置の5個のアンプと10個のスピーカーを、次々に接続しているうちに、どれがどれだかてんで分からんようになっちまった。5/11
「確かにこの文章にはいくつかの問題がある。しかし最も大きな問題は、私の署名があるこの文章は、私が書いたものではないことだ」と私がいうと、AI野郎がこそこそ逃げ出そうとしたので、私はドンと叩き潰してやった。5/12
小学5年か6年の時「顔洗いひょいと目を上げ四尾山」という川柳みたいな俳句を詠んだ時、弟と妹が「近くの寺山なら見えるかもしれんえど四尾山なんか絶対見えへん」といううたので、母が「別に見えんでもええの。寺山だと字足らずになる」と断じたのでさすがは愛子さんと見直したずら。5/13
クライアントからCⅯ製作を依頼されたので、すぐに夏色コンテを書き、チャイコの劇伴を副えてスタッフに見せたら、カキちゃんとモチ子は「マイマミロケですね」と即答したが、ケヅカ&イシワタ両君は、「スタジオ空舞台でSF合成ですね」というのであった。5/14
明日は戦国時代の最激戦になることが予想されるのに、大勢の戦士たちが、意外とのんびり構えているのは、そんなこととは、てんで知らないからなのだろう。5/15
おらっちの友人の中小企業の社長は、かなりの好条件で帝国一の大企業に引き抜かれようとしていたが、若くて優秀な30人くらいの従業員を思って、言下に断ったようだ。5/16
ゲーム中なので、メシはカレー中心で行こうとする作戦は大失敗。ホームラン賞こそ2回獲得したものの、連日連夜のカレーライス攻勢にすっかり食欲を失った私は、肝心のゲームに集中できず、無残な敗北を喫したのであったあ。5/17
日本竹槍武装党党首のおらっちは、日本会議の女ボスに呼ばれ、ジパング革命党に党名を変えたらあらゆる協力を惜しまないとまで言われたんだが、いろいろ迷った末、断固断ったのよ。5/18
私が定年退職する夜に歌い踊った「おぢやどんぶり」は、後にその会社が倒産してからもユネスコの世界文化遺産に登録され、短かったわが生涯の掉尾を、いと哀しく彩ったのだった。5/19
とてもやさしい料理人で、ランチのお米が切れるとおこわを山盛りにもってくれるので、あのレーニンをはじめ、世界中にファンが多かった。5/20
八百屋で超破格値のイチゴを買ったら、「できるだけ早くお召し上がりください」と言われたので、忘れないように部屋のあちことにイチゴインテリアとして置き捲ったのよ。5/21
永福寺の傍の竹林に、ちょうど手頃な大きさの筍が捨ててあったので、持って帰ろうとしたが、生憎布製の袋をどこか途中で無くしてしまったので、涙を呑んで諦めた。5/22
5枚組、6枚組、7枚組のおんなじブランドのパンを、何故かおんなじ値段で売っているのだが、あまりにもいろんなことを考えすぎて、どれを選んでいいか分からなくなってしまったのよ。5/23
「狙え!打てえ!ズドーン!」 恩知らずの僕は、身代わりになってくれた親友の心臓に、サンパチ銃の鉛を撃ち込んだ。5/24
隣を歩いていたオバハンが、「この近くにトウジョウ外科はありますか?」と訊ねるので、「すぐ近くだよ」と答えると、「そこで自分を殺してもらえますか」とまた訊ねるので「病院はガザのように人を殺す所ではなく、人を救う処だよ」と諭してやった。5/25
単なるピッチャーゴロというが、ピッチャーが取って一塁に駆け込んだんかいな?いやピーゴロやと思う。試合を終えて、そのままここへきてもうたんや。なら、それセーフやろ。ヒットやないか?なんで勝手に試合を終えてここでカレーライス食べとるんや? 5/26
ウンノ家を護っていた生き神様が、大火事で焼けてしまったので、ウンノ家は、運が尽きたようだ。5/27
有名デザイナーの工場に招かれて、服や雑貨や靴を見学していたら、そのデザイナーが「何でも原価でお頒けしますよ」と囁いたので、みんな競うように大量の買い物をしてしまうのだが、それって新手の商売ではないのだろうか?5/28
図書館では何冊でも本を貸してくれるので、どんどん借りるのだが、2週間はすぐに経ってしまうので、殆ど読まないままで借り直しになるから、図書館へ行くたびに持っていく本がどんどん増えてしまうので大変だ。5/29
私は、とうとう人を殺してしまったようだが、その時のことを、あまり思い出したくないので、わざとのように曖昧なまま放置して、時の流れに押し流されるよう願っているのだが、はてさてうまくいくかどうか。5/30
どういう風の吹き回しか、みんなで芝居をやることになった。まずは場慣れたタコ八郎、続いてドシロウトの私とゼンタロウ、それから駄犬のムクだが、こんな4人でもなんとかなるのだろうか?5/31
NHKのどんな朝ドラもてはじめに主人公の子役が活躍 蝶人