あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

「いとしご増刊・かがやき・自閉症と家族特集号」を読んで

2018-05-29 11:25:02 | Weblog


照る日曇る日 第1074回


社団法人日本自閉症協会の前進「自閉症児・者親の会全国協議会」が結成されて今年でなんと50年を迎えることになったそうで、その昔、神奈川の田舎で可愛いわが子のためにいささかの力を致した時期のある小生にとっても感慨なしとしません。

記念号には自閉症者の両親や兄弟姉妹、症者本人などの立場にある方々が、この今だ確たる原因も治療方法も解明されない障碍にまつわるそれこそ書くも涙、読むも涙の壮絶な体験を吐露されておりますが、まあわが一家も含めて皆さん、よくも半世紀の間悪戦苦闘しながら生き延びてきたものです。

わたくしは今年73歳になりましたが、特筆すべきは世の中全体と医者、学会、国、自治体の無知と無理解と偏見に全身全霊をもって対抗し、この会を立ち上げられた、私らのひと世代前の先輩たちで、その多くが鬼籍に入られた方々のありし日の俤を偲びながら、この小冊子の頁を繰ったことでした。

それら尊敬する大先輩の苦闘と各界の献身的な協力者のおかげで、自閉症を取り巻く環境は、その原始時代に比べれば長足の進歩を遂げましたが、本書の中で岐阜県自閉症協会長の水野佐知子さんや静岡県自閉症協会長の津田明雄さんが指摘されているように現行の「成人後見人制度」はとても安心して愛児を第三者に委ねることのできない危険で不完全な側面を内蔵していますので、早急な改善解決が望まれます。


  これほどの阿呆莫迦野郎がアメフトの監督をやっているという驚き 蝶人

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