吾輩はシカである

歯を抜かない矯正、ほとんど痛みのない治療、簡単オペのインプラント、ハイレベルの歯科治療のかしば歯科の一言。

床矯正装置のダメな理由

2009-11-13 23:02:44 | Weblog
 矯正にはブラケットとワイヤーを付ける本格矯正と、入れ歯にような取り外し式の床矯正器具をするいわゆる床矯正といわれるものがあります。他にもヘッドギアなど外部から成長を押さえ込む化石時代の矯正装置もあります。

 取り外し式の床矯正の最大の欠点は期間が長期に及ぶということと、治らない(治りにくい)ということです。そしてこの床矯正にネジ式の拡大装置が付いているのは最悪です。下手をすると咬めなくなる恐れがあります。
 利点は最初は安いということでしょうか。3万5千円~5万円くらいで誰でも簡単に作れるのです。しかし、治療が長期に及ぶので、作り直しや、再診料、調整料金だ何だかんだと費用がかかります。何年という単位ではなく10年~15年通院し続けて費用がかかり続けます。気が付けば大変な出費となっています。おまけに続かなければ中断ということになり、結局治らずに挫折してしまうとそれまでの費用と時間は戻りません。
 しかも最後まで続いたとしても治るかどうかは期待できないものです。装置が2次元的な移動、歯を一方向に押し付けるだけの床矯正ではそもそも綺麗に並ぶはずがないのです。

 咬合育成などと称して、幼い頃からこんなものを付けられていては、身体が正常に育成するはずがありません。口の中は狭くなり、舌が沈下し、いろいろな弊害がかかり続けるのです、長期に亘って。
 第一子供の頃に大人になって身長がどのくらいになるかも分からないのに、咬合育成という理論では大人になった状態を予測するのです。エビデンスというものが全く無いのです。

 ブラケットとワイヤーであれば、小学生くらいなら6ヶ月程度で歯を抜かなくて綺麗に並びます。総費用も身体に対する作用も最小限で済むのです。

 本格的矯正ができないのに、型を取り、安易に床装置を入れる風潮は如何なものでしょう。
床矯正は結局は治らないし、時間とお金をムダにしているケースが多いのです。ブラケットとワイヤーが矯正の基本であり、王道であると思っています。

   かしば歯科公式HP 

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7 コメント

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Unknown (言わせていただきます)
2011-04-27 01:05:28
矯正の専門医のものですが、どうにも納得のいかない話が多いようです。現在の矯正の事情を勉強されていますか?非抜歯研究会はどうかと思います。正しい情報は入らないと思ったほうがよいかと。ちなみにスペースが全くない人の治療をどこからスペースゲインするのでしょうか?拡大をせず抜歯もしない。ならば前歯のフレアーに頼るのでしょうか?日本人の叢生はひどく、大半が抜歯対象症例です。非抜歯を行ったがためにあとで生じたひどい状態をご存じないようですね。専門医になれとはいいませんが、もう少し勉強をされたほうがいいのと、誇大広告に走り金儲けに走るのはもはや医療ではないと言って閉めさせていただきます。
そのとおり! (大阪太郎)
2011-10-26 23:02:35
すばらしい。ほんと悪魔に魂売って、めちゃくちゃやってるところが多くて嫌になりますね。よくぞ言ってくれました。あんなもんで治るわけないのに、失敗した人が来院して困りますよね。悪くも言えないし。
床矯正と非抜歯矯正 (ブログ本人)
2012-02-26 08:58:07
矯正の専門医というは抜歯したあとの状態を知っているのでしょうか?中高生が主な治療対象であって、その人達が40才、50才になった時の状態を見ていますか?その時のレントゲンを見ていますか?
 非抜歯矯正にも技術が要るのです。また、非抜歯矯正といっても何処も同じではありません。当院は全症例非抜歯というわけでもありません。
可能なかぎり抜かないのです。
大体、90%が非抜歯で、1本程度抜歯がその残りです。4本抜歯は今まで数例しかありません。
 床矯正も当然非抜歯ですが、矯正専門医なら、これで完全に治るとは思ってないでしょう。
 私は実践し、そして成功し、本当のことしか書きません。
 近くにたくさん歯科医院はありますが、次から次に患者さんは来院してくれます。主に紹介患者さんが中心です。
 治らなかったら、証拠が残りますので、紹介も無いでしょう。
 開業して30年以上になりますが、それでも患者さんは増えています。
 
 
 

 
Unknown (せんもんいのものです)
2012-05-07 23:23:51
具体的なお話が出ていないようですので、もう一度聞いてみますが、叢生で明らかに足りないスペースはどこから獲得するのでしょうか?ディスキング?それとも全体的にふわっと拡大された歯列にするということでしょうか。ちなみに基本的に1本抜歯というのはなかなかありません。片側だけ臼歯の咬合をclassⅡにして仕上げるという意味でしょうか?
そもそも抜歯の意味はスペースを獲得して叢生や前突を改善するためだけではありません。叢生が仮に上下ともにほとんど無くても、下顎の後退によって顕著な上顎前突の方だっておられます。そういう場合、歯を抜くことで、前歯、臼歯を移動して、臼歯classⅠ、適正なjet biteへと導くことができます。どうやら抜歯=叢生のスペースメイキングとしか理解されていないようですので指摘させていただきました。
抜歯で口腔容積が小さくなるのも確かに問題です。しかし抜歯をしないことでどこかが(もしくは全歯で)フレアしてしまっている症例で、CTを確認すると歯槽骨から飛び出ていることがあります。ご存知でしょうか?見るのも心痛くなりますよ。
抜き過ぎ (ブログ本人)
2012-05-14 10:19:26
これは専門家に対応しているブログではありませんし、例え話で説明できるものでもありません。
逆に抜歯して歯根吸収とか傾斜したり、隙間が完全に閉じていない症例があると言えば、どうでしょう?私はそんなに下手じゃないと反論されるでしょう。色々な症例を簡単に説明できるというのはおかしいのです。臨床をやっていればお分かりでしょう。私も同様にフレアするほど下手ではないとでも言っておきましょうか。
しかし、CTを撮らずとも確認できますよ。私もCTは持っていますが、パノラマで十分確認可能ですよ。被ばく量の多いCTをそんなことで使用されるのでは、抜歯も簡単にするのでしょうね。
Unknown (せんもんいのものです)
2012-05-19 08:54:56
矯正の話に関してはだいたいやっておられる治療が把握できましたので終わりにいたします。
ただ、CTはありますが、歯槽骨から飛び出した歯を確認するために撮ることはありません。これまで確認した症例も、違った必要があって撮影されたものです。パントモでは平面的な判断になるので、歯槽骨から歯が半分ほど唇側へ飛び出したような絵は見れません。
勉強不足 (ブログ本人)
2013-03-12 17:42:57
歯を抜かないというのは、主に4本抜歯矯正に対抗した言葉です。全く抜かないですべて並ぶわけではありませんが、当院では90%以上は1本も抜きません。
抜いたとしても、1本あるいは2本程度です。4本抜歯矯正というのは非常に少ないケースに限られます。
 出っ歯になるとか、フレアーになるとか、そんなことはありません。何をもって出っ歯かということは多少議論や好みの余地はありますが、本来のナチュラルな並びです。
抜かないでキレイに並ぶという事を知らない方が勉強不足ではないでしょうか。

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