学校の歯科検診用紙に「〇かみ合わせに異常がある」などという項目がある。
その用紙を持って歯科医院に行くと、早く矯正しなければいけない、料金は100万円ほどかかると言われたそうだ。
見れば、永久歯と乳歯が混合していて、前歯の4本すらまともに生えそろっていない。
一体何をするのだろう?素人の母親には分からなくて当たり前だが、私にも分からない。
もちろん小2ぐらいで1次的な矯正法というのは私も提唱しているが、よほどひどい歯並びの場合だけ上下の前歯4本と6才臼歯と呼ばれる大臼歯の位置を矯正することはある。しかし滅多には勧めていないし、そんなにひどい症例も少ないのが現実だからである。
乳歯が生え変わったりして永久歯と混合している状態を「みにくいアヒルの時代」と呼ぶこともあります。ある程度乱れているのは当たり前である。
そういう時期は何もかも成長しているわけだから、口の中に人工的な器具を長期間入れたりするのは良くないと考えています。歯の並びは内側からは活発な舌の動き、外側からは口唇や頬の筋肉などによってアーチが自然な形になるようになっているのです。
しかし何らかの原因で上手く並ばなかったりした場合、短期間の介入で矯正するのが良いと思います。
咬合育成などというのは金儲けのウソ理論であり、そんな装置を小学校低学年からいれるのは百害あって一利もありません。身長が伸び、脚が長くなるなどという装置を勧める医者はいません。歯以外では気が付くことですが、歯の場合は違うと思っているのでしょうか。同じ身体の一部です。
素人の親御さんの「矯正装置を入れている」という安心感だけに費用を払い、何の役にも立たないどころか、成長を邪魔する装置などを長期に入れるのは、果たして医療行為なのかどうかも疑わしいと考えます。
歯科医院は過剰時代になり、競争もあります。いわゆる「囲い込み」という商法もあります。いくら囲う込みであっても、やり過ぎや間違いではいけません。
小学低学年で100万円という費用にも問題はありますが、これは各々の歯科医院によって事情が違いますので何とも言えないのですが、
わずかしか乱れていない、しかも肝心の永久歯もほとんど揃っていないこの時期に介入する理由が分かりません。
正しい、節度ある常識的な判断をされることを願います。
かしば歯科HP http://8822818.com/