吾輩はシカである

歯を抜かない矯正、ほとんど痛みのない治療、簡単オペのインプラント、ハイレベルの歯科治療のかしば歯科の一言。

歯科矯正と美容整形は少し違う。

2008-07-15 21:59:02 | Weblog
矯正の元祖アングルの弟子、ツイードという人が70年前に4本抜歯して矯正を始めました。
この時代には現在のように歯に直接引っ付ける器具がなく、一本一本の歯にバンドを巻き、それにブラケットを蝋付けしていたのです。歯をバンドで巻くのですから、当然隙間の距離が出来ます。
 その合計が12ミリにもなったのです。
従って、4ミリ不足している症例では、12ミリ+4ミリ=16ミリ不足で、これは小臼歯を2本抜歯したのと同じになります。

 しかし、現在は歯に直接ブラケットを装着するので12ミリもの不足は生じません。

当然、ほとんどの症例で抜歯することはないのです。

 4本もの小臼歯を抜く70年前の矯正法が現在の日本で何故行われているのでしょう?

理由は2つあると思われます。
 一つには、全く進歩しようとしない日本の矯正学に問題があります。

 二つめに、極端な変化を求めるということです。出っ歯を普通にしただけでは物足りないと思っている人が、患者さんや、矯正医に多いことです。
 術前、術後に極端な変化を求め、それが実現するサプライズを求め過ぎているのです。極端に変化する事が、術前のコンプレックスをなくす事にはなりますが、それと引き換えに失うものも多いことに気付かないといけません。

 美容整形は健康や病気とは全く関係なく、鼻を高くしたり、二重瞼にしたりすることです。
歯科矯正は、不正歯列という病気を治しているのです。それにより健康が得られるのです。もちろん美しい歯並びになって美人にもなります。

 歯を抜かないからこそ、健康的に美人になるのであって、歯を抜けば一時はサプライズもありますが、
年齢を重ねると不健康な老け顔となる恐れがあります。
 健康な歯が4本もなくなったら、それだけで不健康です。平気で抜く歯科医は何とも思わないのでしょうか? 
 咬む力は衰え、歯周病の危険性も増します。そして何よりも不自然な笑顔になるのです。

 現代の進歩した矯正学は抜かない方法を可能にしたのです。

 抜かなければいけないと言われたら、一考して下さい。

    かしば歯科公式HP