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辞書のある生活

2020-09-27 12:00:00 | 20期生のブログリレー

こんにちは。20期の安納です。

暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、朝晩などは寒いくらいに感じます。先日、偶然にもサプライズの打ち上げ花火を見ることができました。花火大会や夏祭りなど、季節の風物詩を楽しむ機会が少ない中、ありがたく観覧しました。

国語辞典を買う

このサプライズ花火を見ることができた日、昼間は書店で国語辞典を探しておりました。稼プロ!初回に「折に触れ、辞書を引いて言葉の意味を確認するとよいです」と指導いただいておりましたものの、そういえば自宅に適切な書籍が無いことに気が付きまして、新しく国語辞典を購入することにしたのです。

中身にそれほど相違はないだろう、と高をくくって各社の書籍を探ってみたのですが、体裁の差異(大きさ、二色刷り等)はもとより、言葉の定義が微妙に異なっています。色々と話題になる「メリット」「デメリット」「効果」などの単語を見比べているうちに1時間ほど経過してしまい、結局、二色刷り小型版の手ごろなものを選びました(言葉の定義調査は、ほぼ無駄でした)。

ただ、Webの検索エンジンやスマートフォンアプリ隆盛の昨今、国語辞典を手にする意義はあるのでしょうか。目下、自分も、分からない言葉があったらWeb検索やアプリを操作している中で、国語辞典を今買う必要性がはっきりしません。せめて電子辞書、のようなものに手を伸ばしたほうがナウいのではないか、とも思っておりました。

テーブルに置いておく

購入した国語辞典は、ダイニングのテーブルに置いておくことにしました。小学生が言葉について聞いてくる機会が増え、読み方は教えられても、意味については正直なところ答え難い場合が多々あるので、読み方を教えたうえで国語辞典にあたらせます。良い先生ができました。

自分はといえば、稼プロ!に参加してから、当ブログや書く講義など、「書く」機会が増えている中で、専ら使おうとする言葉についての確認に使います。「書く」講義で文章術の書籍を紹介いただき、「相手を想像して」「伝わるかどうか読み手の立場になって」を意識することが文章術の基本である、との指摘に触れているうち、自分が使おうとする言葉に注意するようになりました。この意識が辞書を引くという行動を喚起しているようです。

こういう意味だろうから伝わるだろう、の「だろう」記述から、こういう表現をすると意味を取り違えられ伝わらないかもしれない、の「かもしれない」記述に切り替わりつつある予兆であれば、喜ばしい限りです。自動車教習所の教本を思い出します。

一方、読むときの利用は少ない印象です。読者立場のバイアスゆえか、文章を披露するくらいだから字句に誤りはないだろうと思い込んでいるせいかもしれません。これを裏返すと、書く側には読者の期待に応える正確な表現が求められていることを示唆しています。書くときはますます注意が必要であることを、肝に銘じなければなりません。

辞書の楽しさ

さて、辞書ならではの価値は何でしょうか。一つの単語を調べると、その単語のみならず、類語に飛ぶことで語彙を広げることができ、文章の単調さを回避してメリハリをつける力を養うことが望めます。しかし、こうした辞書本来の機能は、Webページやアプリのリンクと同等です。

具体的な行動を顧みるために、例えば、頻繁に忘れてしまう「けだし(蓋し)」の意味を調べてみます。まず、該当のページに飛んで、意味が分かりました(いずれまた忘れてしまいそうです)。次に、隣の単語に目を配ると「げたげた」という言葉が載っています。下品に笑うさま、とのこと。「げたげた」笑うという表現、今まで見たことがあったかどうか・・・そういえば、遠野物語で山奥のマッチ工場の話にあったぞ、と思い出します。続いて「下乗」という言葉が目に留まり、馬を降りるさまのとことで、「下馬」でなくてもいいのか、と気づくことができました。

なるほど、こうして調べた単語に伴う見開きのページを眺めてみると、今まで見知った言葉もあれば、一見すれば意味は分かるけれど初見の表現もあり、記憶の喚起とともに気づきがあらわれてまいります。また、小説などのように統一の文脈ではなく、様々な分野の内容が去来するので、様々な情報の刺激を受けることができるようです。

国語辞典が冊子のフォーマットであるからこその楽しみと価値を、発見できたのではないかと思います。これからも、目的の単語を拾うとともに、見開きページを眺める余裕をもって、色々と想起する時間を持ち、生活の一部として楽しみたいと思います。いつの日か、意外な発見や結びつきを得られるかもしれません。

前回のマスクに続いて、またお買い物系の話になってしまいました。
お読みいただき、ありがとうございます。

コメント (4)
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