特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

その2・ MMの楕円の3Dプロット

2022-12-30 01:29:31 | 日記

3、半円表示での確認

前のページの続きとしてK'系の原点から進行方向側半分だけの光の円(=半円)での状況を確認しておきます。

それでこのようなやり方をすると、K'系の原点位置がどこにあるのか明確になるのです。



まずはK'系での半円の状況です。

x=cos t , y=sin t  パラメトリックプロット tは-π/2からπ/2

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3Dcos+t++%2C+y%3Dsin+t+%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%80t%E3%81%AF-%CF%80%2F2%E3%81%8B%E3%82%89%CF%80%2F2

K'系はXプラス方向に速度0.58Cで進行中であり、K'系での時間でK'系の原点から光を出して1秒後の光の状況を表しています。



それをローレンツ逆変換してK系に戻します。

まずは3Dプロットからです。

x=(cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2) , y=sin t , z=(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2)  パラメトリックプロット  tは-π/2からπ/2

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28cos+t%2B0.58*1%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3Dsin+t+%2C+z%3D%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29++%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF-%CF%80%2F2%E3%81%8B%E3%82%89%CF%80%2F2

ライトコーン切断面の前半分の状況がよく分かります。



次にその平面図(=MMの楕円の前半分)です。

x=(cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2) , y=sin t  パラメトリックプロット  tは-π/2からπ/2

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28cos+t%2B0.58*1%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3Dsin+t++%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF-%CF%80%2F2%E3%81%8B%E3%82%89%CF%80%2F2

これがK系で見た時のK'系での状況のK系への平面投影図です。

それでこの図の原点位置にK'系の原点があります。

その原点位置をこの図から読み取るならば X≒0.71

まあそのあたりの数値になります。

そうして前のページでの計算では数値は0.711991・・・

ハイ、OKですね。

そうしてその時のY軸方向への光の広がりは確かに1(=1C)になっています。



そうして次はその状況での側面図(=K系での時空図=ミンコフスキー図)

x=(cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2) , y=(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2)  パラメトリックプロット  tは-π/2からπ/2

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28cos+t%2B0.58*1%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3D%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29++%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF-%CF%80%2F2%E3%81%8B%E3%82%89%CF%80%2F2

これは「ローレンツの楕円(=3D表示でのMMの楕円)の側面図」=「ライトコーンの切断平面を横から見た場合の図」でした。



4、ローレンツ逆変換の結果をローレンツ変換してみる。(元にもどるはず、だが さて、、、)

相対速度Vでのローレンツ変換をF(V:t,X,Y)と書くならば

K系からK'系への事象点(t,X,Y)の写像は

(t',X',Y')=F(V:t,X,Y)  と表現する事ができます。

同じようにしてローレンツ逆変換F(-V)も

(t,X,Y)=F(-V:t',X',Y')=F(-V:F(V:t,X,Y))

と書けます。

ここまでは前述したもののおさらいです。



それでここでやりたい事は

(t',X',Y')=F(V:t,X,Y)=F(V:F(-V:t',X',Y'))

と書けます。

さてそれで (t,X,Y)=F(-V:t',X',Y') はこれまでやってきた内容です。 

それで今度はそれをローレンツ変換して見ます。



具体的にはローレンツ変換は

K'系の空間軸X'成分 ー>X'=a*X+b* t 

K'系の空間Y軸成分ーー>Y'=Y

K'系の時間軸成分ー>t'=a*t+b*X 

ここで

a=1/sqrt(1-β^2)

b=ーβ/sqrt(1-β^2)

V=0.58Cですからβ=V/C=0.58を代入



従ってウルフラムに入れる式は

x=(1*X-0.58*t)/sqrt(1-0.58^2) , y=Y , z=(1*t-0.58*X)/sqrt(1-0.58^2)  パラメトリックプロット  tは0から2π

ここで

X=(cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2)

Y=sin t

t=(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2)

でしたから、従って最終的な入力式は

x=(1*((cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2))-0.58*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) , y=sin t , z=(1*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) -0.58*(cos t+0.58*1)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2)  パラメトリックプロット  tは0から2π



・・・残念ですが上記入力文は文字数が制限を超えていますので、ウルフラムに拒否されました。

それでやめても実害のない *1(=1を掛ける事) をやめます。

x=((cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2)-0.58*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) , y=sin t , z=((1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) -0.58*(cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) パラメトリックプロット  tは0から2π

これだとぎりぎり ウルフラムはOKを出しました。



3Dプロット

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29-0.58*%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3Dsin+t+%2C+z%3D%28%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+-0.58*%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80

どうやら円にもどった様です。



平面図を出して確かめます。

x=((cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2)-0.58*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) , y=sin t パラメトリックプロット  tは0から2π

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29-0.58*%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3Dsin+t%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80

ハイ、K'系では円に戻りました。



だめ押しの側面図(=時空図)を確認します。

x=((cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2)-0.58*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) , y=((1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) -0.58*(cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) パラメトリックプロット  tは0から2π

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29-0.58*%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%2C+y%3D%28%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+-0.58*%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88++%E3%80%80t%E3%81%AF0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80

見事に時間も t'=1秒にもどりました。



こうしてめでたく

(t',X',Y')=F(V:t,X,Y)=F(V:F(-V:t',X',Y'))

が確認できた次第であります。

蛇足ながら上記式は

K'系では円=F(V:K系ではローレンツの楕円)=F(V:F(-V:K'系では円))

と読みます。

そうしてF(V:~)はローレンツ変換、F(-V:~)はローレンツ逆変換を表します。


追伸

ちなみにX軸成分を表している

x=((cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2)-0.58*(1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2)

をウルフラムに入れますと

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29-0.58*%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+

展開された形に

「それは cos t だ」という答えが返ってきています。



加えて時間軸成分を表している t' について

x=((1+0.58*cos t)/sqrt(1-0.58^2) -0.58*(cos t+0.58)/sqrt(1-0.58^2) )/sqrt(1-0.58^2) 

としてウルフラムに入れますと

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=x%3D%28%281%2B0.58*cos+t%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+-0.58*%28cos+t%2B0.58%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29+%29%2Fsqrt%281-0.58%5E2%29%E3%80%80

「展開された形」に

X=1

が返ってきます。



追伸の2

繰り返しになりますが、ライトコーンは基準時空=基準慣性系に一つあるだけです。

これが本物の現物であり、それに対して慣性運動する慣性系K'の観測者が観察するのはその現物ライトコーンとローレンツ変換によって決定された斜めになった切断平面が作り出す「ライトコーンが切断平面上に残す光の軌跡(=ローレンツの楕円)」という事になります。

そうしてこのローレンツの楕円はK'系の観察者には「自分を中心とした円に見える」のでした。

それで何故「一つあるだけ」と強調したのか、といいますと、K'系でMN図を描きますとそこにもライトコーンが現れますが、それは基準時空にある現物のライトコーンの写像されたものであり、従って現物ではないその写像されたライトコーンは切断する事はできない、という事を示す為です。

つまり「切断できるライトコーンは基準時空(=実在する時空)に存在しているものに限られる」という事になります。


注:ローレンツの楕円=MMの楕円を3次元表示したもの

PS:相対論の事など 記事一覧


https://archive.ph/RZhIh