特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

その4・ 光速不変を使わないローレンツ変換の導出

2023-01-29 08:47:41 | 日記

参考資料 : http://www2.physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/Lorentz.pdf

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さて今度は次のセクションです。
そうしてこの部分が「変換が群をなす」を使う、この方法の山場ですので複雑になります。

まあしかしながら「トレースできない」という事はありませんので、焦らずに行きましょう。
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『4)2つのローレンツ変換の組み合わせもローレンツ変換である必要があります。
速度v1でO系に対して移動する参照フレームO'と、速度v2でO'系に対して移動する参照フレームO''を考えてみましょう。
次に、

x’’ =γ(v2)(x'− v2 t')、 x'=γ(v1)(x− v1 t)、
t'' =γ(v2)(F(v2)x'+ t')、 t' =γ(v1)(F(v1)x + t)、(10)

(訳注:γ(v2)はγが速度v2の関数である事を示す。F(v2)についても同じ。)

またはマトリックス形式で
(11)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

(10)の2番目の式の x’とt’を(10)の 最初の式に代入します。

x'' =γ(v2)γ(v1)[(1− F(v1)v2)x −(v1 + v2)t)]、
t'' =γ(v2)γ(v1)[(F(v1) + F(v2))x +(1 − F(v2)v1)t]、(12)

またはマトリックス形式で
(13)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

一般的なローレンツ変換の場合、式(7)の xの前の係数と(8)式の tの前の係数は等しい、つまり、式(9)の対角行列要素は等しい。

式(12)および(13)もその要件を満たさなければなりません。

1 − F(v1)v2 = 1 −F(v2)v1 ⇒ v2/ F(v2)=v1 /F(v1) 、(14)

(14)式の2番目の式では、左側はv2のみに依存し、右側はv1のみに依存します。
この方程式は、比率v / F(v) が速度vに依存しない定数である場合にのみ満たすことができます。

つまり、
F(v) = v/a 、 (15)


(15)式を(7)と(8)、および(9)式に代入します。

x'=γ(v)(x − v t)、t' =γ(v)(x v / a + t)、(16)

またはマトリックス形式で
(17)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

ここで、未知の関数γ(v)を1つだけ見つける必要がありますが、係数aはvに依存しない基本定数です。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さてまずは『4)2つのローレンツ変換の組み合わせもローレンツ変換である必要があります。
速度v1でO系に対して移動する参照フレームO'と、速度v2でO'系に対して移動する参照フレームO''を考えてみましょう。
次に、

x’’ =γ(v2)(x'− v2 t')、 x'=γ(v1)(x− v1 t)、
t'' =γ(v2)(F(v2)x'+ t')、 t' =γ(v1)(F(v1)x + t)、(10)

(訳注:γ(v2)はγが速度v2の関数である事を示す。F(v2)についても同じ。)

またはマトリックス形式で
(11)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

(10)の2番目の式の x’とt’を(10)の 最初の式に代入します。

x'' =γ(v2)γ(v1)[(1− F(v1)v2)x −(v1 + v2)t)]、
t'' =γ(v2)γ(v1)[(F(v1) + F(v2))x +(1 − F(v2)v1)t]、(12)

またはマトリックス形式で
(13)式・・・(訳注:pdfを参照の事)』

の部分です。

まずは冒頭の部分『2つのローレンツ変換の組み合わせもローレンツ変換である必要があります。』は『慣性フレーム間の座標変換は、群(=グループ=適切なローレンツグループと呼ばれる)を形成します。』の事を言っています。(注1)

さてそれでビクターさんは「ここではそれを(=変換が群になる事を)使う」と宣言としています。

それで「(10)の2番目の式の x’とt’を(10)の 最初の式に代入します。」をやってみましょう。

x’’ =γ(v2)(x'− v2 t')=γ(v2)(γ(v1)(x− v1 t)− v2 γ(v1)(F(v1)x + t))

=γ(v2)γ(v1) ((x− v1 t)-v2 (F(v1)x + t))

=γ(v2)γ(v1) [ (1-F(v1) v2) x - (v1 + v2) t ] ・・・①式

t'' =γ(v2)(F(v2)x'+ t')=γ(v2)(F(v2) γ(v1)(x− v1 t)+γ(v1)(F(v1)x + t))

=γ(v2)γ(v1)((F(v2) x− v1 t)+(F(v1)x + t))

=γ(v2)γ(v1) [ (F(v2)+F(v1)) x + (1-v1 F(v2)) t ] ・・・②式

はい、たしかに①式と②式は(12)になりました。

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次は『一般的なローレンツ変換の場合、式(7)の xの前の係数と(8)式の tの前の係数は等しい、つまり、式(9)の対角行列要素は等しい。

式(12)および(13)もその要件を満たさなければなりません。

1 − F(v1)v2 = 1 −F(v2)v1 ⇒ v2/ F(v2)=v1/ F(v1)、 (14)

(14)式の2番目の式では、左側はv2のみに依存し、右側はv1のみに依存します。
この方程式は、比率v / F(v) が速度vに依存しない定数である場合にのみ満たすことができます。

つまり、
F(v) = v/a 、 (15)』

の部分ですね。

ここで『2つのローレンツ変換の組み合わせもローレンツ変換である必要があります。』を使います。(注2)

つまり x'=γ(x − vt)、(7)と t'=γ(F x + t)、(8)を見るならば確かにxとtの前の係数は γ であり同じです。

そうして(7)と(8)は一般的な慣性系間の座標変換式のはずでした。

従って

『式(7)の xの前の係数と(8)式の tの前の係数は等しい、つまり、式(9)の対角行列要素は等しい。

式(12)および(13)もその要件を満たさなければなりません。』という主張が成立する事になります。

それで式(12)の xの前の係数と tの前の係数を等しい とおくと

γ(v2)γ(v1) [ (1-F(v1) v2) ] = γ(v2)γ(v1) [ (1-v1 F(v2)) ]  

従って

1 − F(v1)v2 = 1 −F(v2)v1 ⇒ v2 /F(v2)=v1 /F(v1) 、(14)

(訳注:F(v1)v2=F(v2)v1 従って v2 /F(v2)=v1 /F(v1)=a )

となる次第です。

ここでビクターさんは

『(14)式の2番目の式では、左側はv2のみに依存し、右側はv1のみに依存します。
この方程式は、比率v / F(v) が速度vに依存しない定数(=a:訳注)である場合にのみ満たすことができます。

つまり、
F(v) = v/a 、 (15)』と言います。

ここで v / F(v)=a   但しaは定数 だとすると

F(v) = v/a となります。

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次は『(15)式を(7)と(8)、および(9)式に代入します。

x'=γ(v)(x − v t)、t' =γ(v)(x v / a + t)、(16)

またはマトリックス形式で
(17)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

ここで、未知の関数γ(v)を1つだけ見つける必要がありますが、係数aはvに依存しない基本定数です。』の所です。

これは単なる置き換えです。

(15)式を(7)と(8)式に代入すると

x'=γ(v)(x − v t)、(7)

t'=γ(v)(F(v) x + t)=γ(v)( (v/a) x + t)、(8)

となります。

::----------------::

注1:この件、内容詳細については前準備の「その2・光速不変を使わないローレンツ変換の導出・相対論」: http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=29029 :を参照願います。


PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.md/Y75Nc

 


その3・ 光速不変を使わないローレンツ変換の導出

2023-01-26 12:33:57 | 日記

参考資料 : http://www2.physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/Lorentz.pdf

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下準備が終わったのでビクターさんの話を続けます。

『3)参照フレームOの原点は、座標x = 0であり、参照フレームO'に対して速度-vで移動するため、x' =-vt'になります。
これらの値を式に代入します。
(5)と(3)から、D=Aであることがわかります。


したがって、(3)式の形は
t'= Cx + At = A(F x + t)、(6)
ここで、新しい変数F = C/Aを導入しました。


より一般的な表記法A=γ(訳注:ガンマ:一般的にローレンツファクターを表す記号)に変更しましょう。
次に、式(5)と(6)の形は
x'=γ(x − vt)、(7)
t'=γ(F x + t)、(8)


またはマトリックス形式で
(9)式・・・(訳注:pdfを参照の事)


こうして、vの2つの未知の関数γ(v)とF(v)のみを見つける事になります。(訳注:変数が当初の4つから2つに減りました)』

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まずは『3)参照フレームOの原点は、座標x = 0であり、参照フレームO'に対して速度-vで移動するため、x' =-vt'になります。
これらの値を式に代入します。
(5)と(3)から、D=Aであることがわかります。』の部分。

2)でやった事を立場を入れ替えてO系でやってます。

つまりO'系で見るとO系の原点はO'系の座標ではX軸のマイナス方向に速度Vで動いている様に見える、これはO系とO’系の運動の相対性を表しています。

それをO'系の時間間隔 t' (秒)で計るならばO系原点の移動距離はO'系の座標読みで x' =-vt' となる、と主張しています。ま、これはあたりまえの事(=自明)ですね。(注1)

それで(5)式からは x'= A(x − vt)=-vt' ・・・①式

(3)式からは t’ = Cx + Dt=-x'/v

従って -vt'=-v(Cx + Dt)=(-vCx-vDt)=D((-vC/D)x-vt)  ・・・②式

これを①式と比べるならば(①式=②式が恒等的に成立するならば)

-vC/D=1 、D=Aという事になります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次に『したがって、(3)式の形は
t'= Cx + At = A(F x + t)、(6)
ここで、新しい変数F = C/Aを導入しました。


より一般的な表記法A=γに変更しましょう。
次に、式(5)と(6)の形は
x'=γ(x − vt)、(7)
t'=γ(F x + t)、(8)』の部分。

(3)式からは t’ = Cx + Dt=Cx + At = A(F x + t)

ここは単に置き換えだけですからOKですね。

そうして『より一般的な表記法A=γ』はこの時点ですでに「γがローレンツファクターになるぞ」という予告の様なものです。(訳注:ここはビクターさん、走りすぎか?)

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注1:しいて言うならばこの時に相対速度VというのはO系からみてもO'系からみても、それらの系の時間の進み方や物差しの長さが異なっているにもかかわらず計測された速度の絶対値の値が同一になる、というのが特殊相対論の前提でもあり、そうしてまた結果でもある、という事の不思議であります。

 


PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.ph/eC8Os

 


その2・ 光速不変を使わないローレンツ変換の導出

2023-01-23 09:24:36 | 日記

参考資料 : http://www2.physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/Lorentz.pdf

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さてそれで、次に進む前に以下の下準備をしておきます。

それは

『この導出では、ローレンツ変換のグループプロパティ(=群論?:訳注)を使用します。つまり、2つのローレンツ変換の組み合わせも ローレンツ変換となる事。』(注1)

とビクターさんは「当然のごとくに」言っている事ですね。

確かに実際のローレンツ変換では

「速度Vによるローレンツ変換をF(V:x,t)と書くならば

F''(V'':x,t)=F(V':x',t')=F(V':F(V:x,t))

と書くことが出来る、という事になります。

ちなみにこの場合はたぶんV''はV'とVの相対論的な速度合成則によって与えられる事になると思われます。」

という事が成立しています。(注2)

しかし今は「ローレンツ変換の具体的な形が分からない前提」で「光速不変を使わずにローレンツ変換の具体的な形を求める」という事をやっているのですから、ここで「実際のローレンツ変換式ではこういうルールが成立しているからそれを使う」と言うのでは「順序が逆」でありましょう。

「答えの一部分を知っていてそれを使う」というのではダメであってあくまで「一般的な状況の中でローレンツ変換の具体的な形を求める」という事が出来なくてはなりません。



しかしながら数学の世界では、あるいは数理物理の世界では

『慣性フレーム間の座標変換は、群(=グループ=適切なローレンツグループと呼ばれる)を形成します。グループ操作は、変換の構成(次々に変換を実行する)です。確かに、4つのグループの公理は満たされています:(注3)

1、クロージャ:2つの変換の構成は変換です:慣性フレームKから慣性フレームK '( K → K 'で示される)への変換の構成を検討し(=実行し:訳注)、次にK 'から慣性フレームK ''への変換の構成[ K ′→ K ′′]を検討します(=実行します:訳注)、慣性系Kから慣性系K ′′への直接変換[ K → K ′] [ K ′→ K ′′]が存在します。(訳注:数学では、群とは、集合の任意の2つの要素を組み合わせて、集合の3番目の要素を生成する操作を備えた集合です。:の事か)


2、結合性:変換([ K → K '] [ K '→ K ''])[ K ''→ K '']および[ K → K ']([ K '→ K ''] [ K ' ' → K '''])は同一です。(訳注:これは結合則です。)


3、単位元:単位元、変換K → Kがあります。(訳注:恒等変換の存在)


4、逆元:任意の変換K → K 'に対して、逆変換K '→ Kが存在します。』

である事は「業界の常識(?)」である模様です。

つまり「慣性フレーム間の座標変換は群を形成し、群をつくるなら

F''(V'':x,t)=F(V':x',t')=F(V':F(V:x,t))

が成立している」という主張になります。

それでこの主張に対して「どうも疑わしい」と言う方はこれ以上の事は個別に調べていただくしかなさそうです。

ちなみに当方にとっても「ビクターさんが当然のごとくに」言っている「慣性フレーム間の座標変換は群を形成する」という主張については現状では「あまりさだかではない」のです。



従いまして当面の当方のスタンスとしましては「慣性フレーム間の座標変換が全て群を構成するかどうかは不明ではあるが、そのなかで群を構成する座標変換の部分について今回は具体的な形を求める」と言うようにビクターさんのレポートを解釈します。

つまり「ビクターさんが求めた以外の慣性フレーム間の座標変換様式があるかも知れないが、それについては今回は不問とする」という立場ですね。

まあそうとらえても特に困る事はなさそうであります。



注1:ローレンツ変換の形式は光速度一定とは無関係 : https://archive.ph/VXKSq :も参照願います。

注2: その3・ ローレンツ変換を調べてみた :によれば、ローレンツ変換の変換式は以下の様に表せるのでした。
(2)式・・・x’ = Ax + Bt,
(3)式・・・t’ =Bx + At,
ここで、A、B、は、実数の定数となります。

それで上記が一回目のローレンツ変換、で二回目は

(4)式・・・x’' = Ex' + Ft',
(5)式・・・t’' = Fx' + Et',

と書けます。

そして一回目を二回目に代入すると

(4)式・・・x’' = E(Ax + Bt) + F(Bx + At)=(AE+BF)x+(BE+AF)t
(5)式・・・t’' = F(Ax + Bt) + E(Bx + At)=(AF+BE)x+(BF+AE)t

ここで

(AE+BF)=A'

(BE+AF)=B'

と置き換えるならば

(4)式・・・x’' = A'x+B't
(5)式・・・t’' = B'x+A't

さてこれは確かに新たなローレンツ変換式の誕生と見る事が出来ます。

つまり速度Vによるローレンツ変換をF(V:x,t)と書くならば

F''(V'':x,t)=F(V':x',t')=F(V':F(V:x,t))

と書くことが出来る、という事になります。

ちなみにこの場合はたぶんV''はV'とVの相対論的な速度合成則によって与えられる事になると思われます。



注3:グループ(数学) : https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Group_(mathematics)?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc :

及び

ローレンツ群 : https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Lorentz_group?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc :を参照願います。



追記:ローレンツ変換の導出: https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Derivations_of_the_Lorentz_transformations?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc :より以下抜粋。ご参考までに。

『前述のように、一般的な問題は時空での変換によって解決されます。
これらは、ブーストが行う一方で(迎え角によっては回転する場合もあります)、提起されたより単純な問題の解決策としては表示されません。
光のように分離されたイベントの間隔の不変性のみを主張する場合、さらに多くの解決策が存在します。

これらは非線形等角(「角度保存」)変換です。

ローレンツ変換⊂ポアンカレ変換⊂共形群変換。(訳注:共形群変換の中にポアンカレ変換がありそうしてその中にローレンツ変換がある、という主張)

物理学の方程式の中には、等角不変であるものがあります。たとえばソースフリー空間でのマクスウェルの方程式[6]、しかし、すべての方程式がそうである訳ではありません。


時空における共形変換の関連性は現在のところ不明ですが、2次元の共形群は共形場理論と統計力学において非常に関連性があります。[7]
したがって、特殊相対性理論の仮定によって選ばれるのはポアンカレ群です。(訳注:なぜ「従って」になるのか不明ではあるが、共形群変換の中から「特殊相対性理論の仮定によって選ばれる」のがポアンカレ変換群である、と言っています。)

ガリレイ相対性のガリレイ群からそれを分離する通常のブーストとは対照的に、それはローレンツブースト(光速よりも速い速度を可能にする単なるベクトル加算とは異なる速度の追加)の存在です。(訳注:今度はそのポアンカレ変換群の中からローレンツ変換が選ばれる、という主張です。)

空間回転、空間的および時間的反転、および並進は両方のグループ(=ガリレイ変換の世界とローレンツ変換の世界)に存在し、両方の理論(運動量、エネルギー、および角運動量の保存則)で同じ結果をもたらします。

受け入れられているすべての理論が、反転の下での対称性を尊重しているわけではありません。(訳注:ここの部分意味不明)』


追記の2:変換が群を作る、と言う事について。

どのような変換F(V:x,t)(=2つの慣性系の間をつなぐもの)であってもそれが群を作る、というのであれば
F''(V'':x,t)=F(V':x',t')=F(V':F(V:x,t))
を満たさなくてはならない。

それはつまり速度Vで変換してその結果をさらに速度V'で変換したその結果に一度の変換でたどり着く速度V''が存在する、という事である。

そうであればそこには速度V''を速度Vと速度V'の足し算(=変換ごとに独自の形を持つ速度の合成則)が存在しなくてはならない。

従って
「V''=変換に対応した速度の合成則G(V'+V)」と書ける「変換に対応した速度の合成則G(V'+V)が存在する」ということは「変換が群を作る」という事と同等である様に見えます。

ちなみに
V''=V'+V という速度の合成則はガリレイ変換に独自のものであり
V''=(V'+V)/(1+V'V/C^2) という速度の合成則はローレンツ変換に独自のものです。

 

追記の3:2023/6:実はポアンカレがこのやり方を始めた最初の人である、という指摘があります。

詳細は: ・参考文献と参考資料 :にてご確認願います。

追記の4:2023/7: 菅野礼司氏の「アインシュタインの思考をたどる」: http://www.hmn.bun.kyoto-u.ac.jp/pasta/newsletter04_sugano.pdf :の 「6.変換群の意義」にも『物理学での座標変換は「群」を作っている。変換に対する「不変量」があるから、それを不変にするすべての変換は一つの変換群に括れる。』という記述があります。詳細は上記資料にてご確認を。

追記の5:群の公理: https://archive.md/rgA2e :ご参考までに。

追記の6:「ミンコフスキー時空上での量子論」: https://event.phys.s.u-tokyo.ac.jp/physlab2023/pdf/qnt-article05.pdf :「,g ◦ f も等長変換をなす.この合成を積とすれば,単位元 id と逆元 f−1: f(p) → p として等長変換全体は群をなす.
4.2 ポアンカレ変換
さらに,gµν(p) = gµν(f(p)) = ηµν を満たすような等長変換をポアンカレ変換と呼ぶ.」・・・ま、ご参考までに。



PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.ph/VMYso

 


光速不変を使わないローレンツ変換の導出

2023-01-20 18:53:38 | 日記

さて一般的に行われている・紹介されているローレンツ変換の導出方法は「光速不変の法則を前提としたもの」です。

そうしてその様な前提条件なしでもローレンツ変換が導き出せる、と言う話は前のページまでの記事で見てきました。

くわえて「光速不変を使わない方法」にもいろいろななやり方があるらしい、という事も分かりました。

さてそうなると「光速が一定不変である事」は必ずしも「必要条件ではない」という事になります。

しいていうならば「ローレンツ変換を導く為の方法の一つに光速不変を前提とするものがある」という事にすぎないのであります。

さてそれで、この事の意味についての考察は後日に譲る、としてここではその「光速不変を使わない方法」の一つを取り上げて具体的にその手順を確認していく事と致します。


それで「どの方法をトレースするか」という事になるのですが

2004年 V.Yakovenko, Derivation of the Lorentz Transformation, Lecture Note of Univ. Maryland, 2004

http://www2.physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/Lorentz.pdf

がよさそうなので、これを参考資料とします。

というのも「光速不変を使わない方法」はいずれも最終的には3つの変換方式にたどり着くからです。

その3つとはういきによれば

『2番目の仮説のない相対性理論

光速の一定性を仮定せずに相対性原理のみから(すなわち、空間の等方性と特殊相対性理論によって暗示される対称性を使用して)、慣性系間の時空変換がユークリッド、ガリレイまたはローレンツのいずれかであることを示すことができます。・・・』

という事になります。(注1)

以下、必要か所のみ順次訳出+解説。

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ローレンツ変換の導出
PHYS 171H、270、374、411、601の講義ノート
ビクター・M・ヤコヴェンコ
http://physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/
メリーランド大学カレッジパーク校物理学部

『ほとんどの教科書では、ローレンツ変換は2つの仮定から導き出されます。すべての慣性座標系の等価性と光速の不変性です。

ただし、空間座標と時間座標の最も一般的な変換は、すべての慣性座標系の等価性と空間と時間の対称性のみを使用して導出できます。 一般的な変換は、速度の次元を持つ1つの自由パラメーターに依存します。これは、光速Cで識別できます。

この導出では、ローレンツ変換のグループプロパティ(=群論?:訳注)を使用します。つまり、2つのローレンツ変換の組み合わせも ローレンツ変換となる事。
導出は、行列形式でコンパクトに記述できます。 ただし、行列表記に慣れていない人のために、行列なしでも記述しています。


1)2つの慣性座標系OとO'を考えてみましょう。参照フレームO'は、x軸に沿って速度vでOに対して移動します。速度に垂直な座標yとzは、両方の参照フレームで同じであることがわかっています:y=y'とz=z'。

それで、座標xおよびtの参照フレームOから参照フレームO'のx'=fx(x、t)およびt' = f t(x、t)への変換のみを考慮するだけで十分です。
空間と時間の並進対称性から、関数fx(x、t)とf t(x、t)は線形関数でなければならないと結論付けます。実際、1つの参照フレーム内の2つのイベント間の相対距離は、別のフレーム内の相対距離のみに依存する必要があります。
(1)式・・・(訳注:pdfを参照の事)

式(1)は、任意の2つのイベントに対して有効である必要があり、関数fx(x、t)およびft(x、t)は次のような一次関数になります。
(2)式・・・x’ = Ax + Bt,
(3)式・・・t’ = Cx + Dt,
ここで、A、B、C、およびDは、vに依存するいくつかの係数です。

行列形式では、式(2)および(3)は次のように記述されます。
(4)式・・・(訳注:pdfを参照の事)
ここで、vの4つの未知の関数A、B、C、およびDがあります。』
ーーーーーーーーーーーーーーーー

訳注:ここでの(2)及び(3)式に至るまでの出だしの議論は相当にはぶかれています。 だがそれについては前述の記事:「ローレンツ変換を調べてみた」: で議論してきた内容と同等であるので、内容詳細についてはそちらを参照願います。

・ローレンツ変換を調べてみた

 ・ローレンツ変換を調べてみた

 ・その2・ ローレンツ変換を調べてみた

 ・その3・ ローレンツ変換を調べてみた

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


『2)参照フレームO'の原点は座標x'= 0であり、参照フレームOに対して速度vで移動するため、x=vtになります。これらの値を(2)式に代入しますとB = −vAであることがわかります。
したがって、(2)式は 以下の形になります。
x'= A(x − vt)・・・(5)式

したがって、vの3つの未知の関数A、C、およびDのみを見つける必要があります。』
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

訳注:ここは原文にタイプミスがある。あるいは説明が簡略すぎる感があります。

参照フレームO'の原点は座標x'= 0であり<--X

参照フレームO'の原点は座標x= 0であり<--O

つまり「O'系の原点はここではO系の原点位置に重なっている」。そうしてその時にO'系はO系に対して速度VでO系のX軸方向に移動しているのである。

そうであればO'系の原点のO系でのt 秒後のX座標はX=v*t=vt となる。

こうして(2)式は

x’ = Ax + Bt=A*vt + Bt=t(A*v+B)=0

ここで何故x’ = 0なのか?

何となれば今はO'系の原点位置について考えているからであり、O'系の原点位置のX座標値はO'系では0であるからである。

そうであれば上記の式が任意のtで成立する為には(A*v+B)=0が必要十分条件となる。

従ってB = −vAとなると、ビクターさんは言っているのです。

ここで改めてB = −vAを(2)式に入れると

x’ = Ax + Bt=Ax −vAt=A(x −vt)

となり、めでたく(5)式に至るのであります。

こうして未知数、あるいは速度Vについての未知の関数は4つからA、C、Dの3つに減らせたのでした。


ちなみにここまでの導出の過程は「EMANの物理」:ローレンツ変換の求め方 : https://archive.ph/Evswb :も参照してみてください。

ここから先は「光速不変を使うEMAN物理の手順」とは道筋が異なりますが、ここまでの思考方法はローレンツ変換を導出するいずれの方法においてもほぼ同じであると思われます。

 

注1:英語版ういき「特殊相対性理論」: https://archive.md/J6WfT : https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Special_relativity?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc :の「2番目の仮説のない相対性理論」の章を参照願います。

但し「慣性系間の時空変換がユークリッド、ガリレイまたはローレンツのいずれかであることを示すことができます。」とういきは言いますが、通常はユークリッド変換は時空変換を対象とはせず、空間変換のみを対象とするコトバです。

従ってここでは時空変換を対象とするのですからユークリッド変換というコトバを使うのは個人的には不適当であると感じます。

ういき「ユークリッドの運動群」: https://archive.ph/0jVdE :ご参考までに。

 

PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.ph/Aah5D

 


その3・ ローレンツ変換の導出とその歴史的経緯

2023-01-17 07:24:14 | 日記

記述不足がありましたので追記しておきます。

1976年 JM Lévy-Leblond 著 · 1976年 :概要 https://ui-adsabs-harvard-edu.translate.goog/abs/1976AmJPh..44..271L/abstract :ローレンツ変換導出のもう一つの方法

論文pdf: https://web.physics.utah.edu/~lebohec/P3740/levy-leblond_ajp_44_271_76.pdf

この中で1921年 L.A.Pars, Philos.Mag. 43,249(1921) についての言及有。<--この部分、追記

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一方、日本の歴史の中では

1983年 1. 菅野礼司, 物理学の論理と方法(上), 大月出版, 1983

https://sken20k.hatenablog.com/entry/2018/02/03/121741 の参考文献1

2005年 井上猛, ローレンツ変換に付いて, 天界 2005 年 10月

http://perihelie.main.jp/contents/0510_tenkai.pdf

2018年 「ローレンツ変換の形式は光速度一定とは無関係」 はてなブログ sken20k

https://sken20k.hatenablog.com/entry/2018/02/03/121741

2022年 「MMの楕円の3Dプロット・相対論」 サイエンスフォーラム entangle1

http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=28794 : https://archive.ph/77c5C

entangle1はこの変換がマクスウェル方程式を不変な形で変換することを、2022年に図形的に証明(それはまた「光速不変の原理」が成立しているメカニズムの図形的な説明でもある。)

としましたが、T_NAKAさんが独自に群論を使う方法で同様の結論に到達されていた模様です。

『このブロクでは「光速度不変の原理」は要らないと何度も言ってますが、一番表現が簡潔な記事は時空線形変換の一般系からローレンツ変換へ_rev02 です(前提として 「時空線形変換の一般系」を再掲 を読んでもらう必要がありますが)。・・・』by T_NAKA

従って
2005年 井上猛

2018年 sken20k
との間に以下の記述が入る事になります。

時空線形変換の一般系からローレンツ変換へ_rev02
2011/10/16
T_NAKAの(新)阿房ブログ
https://tnakabou.seesaa.net/article/201110article_23.html

光速不変を使わないローレンツ変換の導出を独力で見つけ出すT_NAKAさんの力と言うものはすごいですね。

参考までに、上記内容に言及されている以下の記事もあげておきます。

「光速度不変の原理」は要らない?(2013/9/22)
https://tnakabou.seesaa.net/article/201309article_23.html

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という訳で、以下、修正版年表

「ローレンツ変換導出の歴史」

1887年 MMの干渉計の実験結果の発表:アルバート・マイケルソンとエドワード・モーリーによって行なわれた光速に対する地球の速さの比 (β = v/c) の二乗 β2 を検出することを目的とした実験(注1)

1889年 ジョージ・フィッツジェラルド(1889) ローレンツ短縮仮説

1892年 ヘンドリック・ローレンツ(1892) ローレンツ短縮仮説

ローレンツ短縮仮説は、マイケルソン・モーリーの実験の否定的な結果を説明し、静止エーテルの仮説を救うためのもの。

1897年 アイルランドのジョセフ・ラーモア(1897年)全ての力が電磁気的な起源を持つと考えられるモデルを開発

1899年 オランダのヘンドリック・ローレンツ(1899年)

1900年 ローレンツはこの変換がマクスウェル方程式を不変な形で変換することを、1900年に発見

1904年 『ローレンツ変換は1904年に初めて発表されたが、当時これらの方程式は不完全であった。<--フランスの数学者アンリ・ポアンカレが、ローレンツの方程式を、今日知られている整合性の取れた 4 つの方程式に修正した。』(修正はアインシュタインの特殊相対論の発表より前に行われた模様。)

1905年 アインシュタインの1905年の特殊相対性理論の最初の発表

      『1905年のアインシュタインの特殊相対性理論の最初の提示に続いて、多くの異なる仮定のセットがさまざまな代替の導出で提案されました。』

たとえば

1906年、ポアンカレ 『6月の論文(いわゆる「パレルモ論文」、7月23日受領、12月14日印刷、1906年1月発行)の大幅な拡張作業を終了しました。

彼は文字通り「相対性理論の仮定」について話しました。彼は、変換が最小作用の原理の結果であることを示し、ポアンカレ応力の特性を開発しました。彼は、ローレンツ群と呼ばれる変換のグループ特性をより詳細に示し、その組み合わせを示しました。x ^ 2 + y ^ 2 + z ^ 2-c ^ 2*t ^ 2は不変です。(注:ローレンツ変換での不変量についてはポアンカレが最初に指摘した模様)』:ういき「特殊相対論の歴史」: https://archive.ph/xhfqD :から引用

『このように,かなり一般的な幾何学的仮定と変換群の要請のみで, ローレンツ変換則と同形の疑似ローレンツ変換則が導かれる.その際の鍵は変換が群をつくるということである.このことをいち早く指摘したのはポアンカレであった.』(注3)

1907年 ミンコフスキー 11月5日にゲッチンゲンの数学会で行った講演「相対性原理」。この中でローレンツ変換での不変量について語る。(注4)


1921年 L.A.Pars, Philos.Mag. 43,249(1921) : https://www-tandfonline-com.translate.goog/doi/abs/10.1080/14786442108633759?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc

・・・

1964年 『1964年の論文で、[2] Erik Christopher Zeemanは、光速の不変量よりも数学的な意味で弱い条件である因果関係保存特性が、座標変換がローレンツ変換であることを保証するのに十分であることを示しました。』(注2)

1975年 Lee, A. R. ; Kalotas, T. M. 「Lorentz transformations from the first postulate:最初の仮説からのローレンツ変換」: https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/1975AmJPh..43..434L/abstract

『この論文では、普遍的な制限速度の存在の先験的な仮定に頼ることなく、相対性原理のみを呼び出すことによるローレンツ変換の導出を提示します。
そのような速度は最初の仮定の必要な結果であることが示され、それが無限ではないという事実は実験によって裏付けられています。』

https://www.deepdyve.com/lp/aapt/lorentz-transformations-from-the-first-postulate-njZkMjKvfd?key=aip

1976年 JM Lévy-Leblond 著 · 1976年 :概要 https://ui-adsabs-harvard-edu.translate.goog/abs/1976AmJPh..44..271L/abstract :ローレンツ変換導出のもう一つの方法

論文pdf: https://web.physics.utah.edu/~lebohec/P3740/levy-leblond_ajp_44_271_76.pdf

この中で1921年 L.A.Pars, Philos.Mag. 43,249(1921) についての言及有。

1979年 1979-01-01 クック、RJ :13 ローレンツ 変換の自己逆形式についてのコメント

https://worldwidescience-org.translate.goog/topicpages/g/generalized+lorentz+transformations.html?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc

『・・・したがって、制限速度の仮定がすべての慣性系で因果関係が満たされるという要件に置き換えられた場合、特殊相対性理論の出現よりずっと前に知られ広く受け入れられていた概念に完全に基づいたローレンツ 変換の導出に到達します。
すべての慣性系における空間の均一性と等方性、相対性原理、および因果関係の原理。』

1983年 1. 菅野礼司, 物理学の論理と方法(上), 大月出版, 1983

https://sken20k.hatenablog.com/entry/2018/02/03/121741 の参考文献1

2004年 V.Yakovenko, Derivation of the Lorentz Transformation, Lecture Note of Univ. Maryland, 2004 

http://www2.physics.umd.edu/~yakovenk/teaching/Lorentz.pdf

2005年 2005/1/4 Yaakov Friedman Physical Applications of Homogeneous Balls
with the assistance of Tzvi Scarr Progress in Mathematical Physics 40
2005/1/4

『この章では、光速が一定であると仮定せずに、ローレンツ変換を導出します。 特殊相対性理論とそれに関連する対称性の原理のみを使用します。
この原理は、2つの慣性システム間のガリレオまたはローレンツ時空間変換のみを許可することがわかります。
ローレンツ変換の場合、間隔と特定の速度の保存が得られます。
既知の実験から、この速度はC、真空中の光の速度です。・・・』

https://www.jct.ac.il/media/5619/bookmain.pdf

でDL可です。

2005年 井上猛, ローレンツ変換に付いて, 天界 2005 年 10月

http://perihelie.main.jp/contents/0510_tenkai.pdf

2007年 『Norman Goldsteinの論文は、因果関係ではなく慣性(時間のような線の保存)を使用した同様の結果を示しています。[3](同様の結果=座標変換がローレンツ変換であることを保証するのに十分であること)』(注2)

2007年 David Morin (2007) Introduction to Classical Mechanics, Cambridge University Press, Cambridge, chapter 11, Appendix I

https://www.academia.edu/43410742/David_Morin_Introduction_to_Classical_Mechanics_With_Problems_and_Solutions

で見る事が出来ます。(DLも出来るが、少々面倒である。)

注目すべきは

「11.10 Relativity without c」の章と

Appendix I Lorentz transformations P708~710

です。

上記「11.10 Relativity without c」を含む一部本文は

https://scholar.harvard.edu/files/david-morin/files/cmchap11.pdf

でDL可です。

ちなみにこの論文の中でDavid Morin さんは「1975年 Lee, A. R. ; Kalotas, T. M.」を引用されています。

2011年 「時空線形変換の一般系からローレンツ変換へ_rev02」 T_NAKAの(新)阿房ブログ

https://tnakabou.seesaa.net/article/201110article_23.html

2018年 「ローレンツ変換の形式は光速度一定とは無関係」 はてなブログ sken20k

https://sken20k.hatenablog.com/entry/2018/02/03/121741

2022年 「MMの楕円の3Dプロット・相対論」 サイエンスフォーラム entangle1

https://archive.md/77c5C

http://fsci.4rm.jp/modules/d3forum/index.php?post_id=28794 : https://archive.ph/77c5C

entangle1はこの変換がマクスウェル方程式を不変な形で変換することを、2022年に図形的に証明(それはまた「光速不変の原理」が成立しているメカニズムの図形的な説明でもある。)



注1:ういき「マイケルソン・モーリーの実験」 : https://archive.ph/ENUqB :

『静止したエーテル中の電磁気理論(1864年[3])を作り、光は電磁波であるという説(1871年[4])を立てたジェームズ・クラーク・マクスウェルは、ある時、自身の方程式の数式中に、直接的ではないものの、静止エーテル中の地球の運動が適当な光学上の実験で探知できることが示されていることに気づいた[注釈 4]。

ただし、その方法とは、マクスウェルがワシントンの航海年鑑局に勤務していたデイヴィッド・ペック・トッドに宛てた手紙の中で

「光速度を測定する地球上のあらゆる方法では、光は同じ道筋を通って帰ってくる。エーテルに対する地球の運動は、往復で、光速に対する地球の速度の比の二乗だけ変化するが、これは小さすぎて観測できない」

と述べている[5][注釈 5]ように、光の速さ c に対する地球の軌道運動の速さ v の比 (β = v/c) の二乗、すなわち β2 で表される極めて小さい有限の量を測定するという非常に高い測定精度が必要なものであった[注釈 6]。

一方、上記マクスウェルからの手紙を読む機会を得た、トッドの同僚でアメリカ海軍士官であったアルバート・マイケルソンは、そのマクスウェルの考えた測定実験に興味を抱いた。』

↑この話の発端がマクスウエルにあった、と言う事実は興味深いものがあります。

そうして「今はできないかもしれないが、こういう実験が可能である」と公表しておく事は意味がある、という例でもあります。

注2:ういき英語版 「ローレンツ変換の導出」 : https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Derivations_of_the_Lorentz_transformations?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc

注3:「微分形式による特殊柑対論」
菅野礼司著
丸善(1996 年9 月)の29ページに上記記述あり。

そうなりますと「光速不変を使わないローレンツ変換を最初に言い出したのはポアンカレ」という事になります。ちなみにこの資料は下記アドレスから入手できます。: https://ps.jp1lib.org/book/16289277/69acde :<--ここからDL可

注4:fnorio氏がまとめられた資料から引用: https://archive.md/rhjsW :

 

PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.ph/ot4fM