特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

「閑話休題」動いている者同士の時刻合わせの件

2022-04-30 05:07:11 | 日記

タキオン反電話の場合でも「動いている者同士の時刻合わせ」がそれぞれの船に固定された座標系の原点が重なった位置で行われる必要がありました。

とはいえ、「すれ違う時のお互いの船の間の間隔がゼロ」では正面衝突してしまい、「まずい事になる」。

衝突したのではそれ以降の未来は存在しないので「過去に情報を送る実験が出来なくなるから」である。


まあそれはさておき、光速に近いスピードでお互いにすれ違う、全長100mの宇宙船の間の「すれ違い安全距離」はどれほど必要なのか?

我々が設定した距離間隔は500mであったが、さて、それほどの「狭い間隔」が本当に実現可能なのか?、、、と言う問題がある。

二つ目の問題はすれ違う時の時刻合わせは「相手の船が窓の外、90度の位置に見えた時に時計をリスタートさせればいいだろう」とまあ普通はそう考える。

だが実際は「90度の位置に相手の船が来たとき、そのように見えた時」ではタイミングが遅いのである。


国立科学博物館の説明
https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/travel/travel03.html
あるいは
https://archive.fo/MT8Ww


準光速世界で見える風景の擬似撮影(葭矢 景淑)
http://www.oit.ac.jp/is/shinkai/seminar/thesis/2012yoshiya/2012_Bthesis_yoshiya.pdf


P49あたりにその事が書いてあります。

そういうわけで「細かい事をいえば、そのように見えるのだ」という事を分かっていないと「時刻合わせすら簡単にはできない」というのが「準光速の世界」なのである。

そうして「そのような難しさはあるが、2台の準光速ですれ違う宇宙船の時刻合わせは可能である」というのが「この種の議論の大前提となっている」様です。(注1


ちなみに「それならば2台とも静止した状態で時計を合わせとけばいい」ということになるのだが、そうすると「準光速に至るまでに加速する事」になり「一般相対論が入り込み」経過時刻計算、相対距離計算が複雑になってしまうのである。

そうであればそれは「光速を超える通信を検証する」という目的の為には「上記の様なやり方は妥当な手順ではない」という事になる。


追伸
前述した「加速度運動なしの双子のパラドックス」で使った方法も基本的には「基準慣性系に対して相対運動をしている船の時刻は合わせられる」と言うものでした。

それで、そこで述べられている方法と「タキオン反電話の方法」の大きな差は「タキオン反電話では時刻合わせのタイミングでは基準慣性系を決めていない」という所にあります。

その方法は単に「お互いの船の時計を合わせる」と言うものであって、「どこかの基準時計に時刻を合わせる」というものではないからです。

したがって2台の船は「本当にお互いの立場が時刻合わせの段階では同等である」、「相対的である」という事になります。

違うコトバで言うならば「対称性が高い」と言う事になりますか。


他方で「加速度運動なしの双子のパラドックスで使った方法」は「O君が基準慣性系」であり、コトバを変えるならば「地球の代用」なのです。

そうして、それぞれR君、Lさんの船はO君に対して時計を合わせたのでした。

この点が大きく違ってきています。


ちなみに「基準慣性系を決めてそれに対して時計を合わせる方法の必要性」は「お互いに近づいてくる複数台の宇宙船」という条件設定を使う為でありました。


それから「基準慣性系」というのは「観測者がいる慣性系」であり、時空図でいうならばct軸、あるいはY軸にあたり、要するに「設定された時空の中では動かない慣性系=静止している慣性系=時間経過が一番早い慣性系」となります。


注1:「この種の議論」とは「双子のパラドックス」と「超光速通信」あるいは「タキオン反電話」。

加えて「複数の宇宙船を使った、時刻合わせが必要となる種類の相対論での計算」です。

PS:相対論の事など 記事一覧


https://archive.fo/p3Tkj

 

 


その3・ タキオン通信・参考資料

2022-04-29 06:15:41 | 日記

以下、参考資料となります。

前の記事に張り付けても良かったのですが、少し分量が多いので、こちらにします。

タキオンについての英語版ういきのページ

https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Tachyon?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,op,elem,sc

翻訳前はこちら

https://en.wikipedia.org/wiki/Tachyon#:~:text=optic%20timing%20system.-,Tachyons%20in%20relativity,time%2Dlike%20four%2Dmomentum.

そこに登場する最初の参考文献がこれ

『・・・ほとんどの物理学者は、超光速粒子は既知の物理法則と一致していないため、存在できないと考えています。[1] [a]・・・』

参考文献[1]

ティプラー、ポールA。; Llewellyn、ラルフA.(2008)。現代物理学(第5版)。ニューヨーク州ニューヨーク:WH Freeman&Co。p。54. ISBN 978-0-7167-7550-8。...したがって、粒子の存在v > c ...タキオンと呼ばれる...相対性理論と深刻な...無限の創造エネルギーと因果関係のパラドックスの問題を提示します。

現代物理学(第5版)のpdfアドレスはこちら

http://web.pdx.edu/~pmoeck/books/Tipler_Llewellyn.pdf

P54を見ろ、と言ってますのでそこを見ます。
『Tachyons and Reversing History
Use tachyons and an appropriate spacetime diagram to show how the existence of such particles might be used to change history and, hence, alter the future, leading to a paradox.・・・』

タキオンと逆転の歴史
タキオンと適切な時空図を使用して、そのような粒子の存在が歴史を変え、したがって未来を変え、パラドックスにつながる可能性があることを示します。・・・

・・・という出だしに続いて

Figure 1-42
『A tachyon emitted at O in S, the laboratory frame, catches up with a spaceship moving at high speed at P. Its detection triggers the emission of a second tachyon at P back toward the laboratory at x = 0. The second tachyon arrives at the laboratory at ct < 0, i.e., before the emission of the first tachyon.』

実験室の座標系であるSの(原点)Oで放出されたタキオンは、点Pまで高速に移動し、そこで宇宙船に追いつきます。宇宙船はその検出により、点Pで2番目のタキオンをx=0(原点位置にある)実験室に向かって放出します。2番目のタキオンは実験室に到着します。 ct <0で、つまり最初のタキオンが放出される前に。

と説明している図1-42が出てきます。

この図をこの本(初版)が出た後での世の中の諸氏方が参照しているものではないのか、と思われます。(ネット上で確認できる図はたいていがこの図のコピー、あるいはそれを多少、修飾したものになっている模様。)

なお本文内容につきましては該当ページをコピーされグーグル翻訳にてどうぞ。

追伸
上記ういきのTachyonページの

項目 Causalityの最後の文章が
This is known as the tachyonic antitelephone.
となっています。

それで、その文章にある「Tachyonic antitelephone」をおもむろにクリックすると
Tachyonic antitelephone というページに飛びます。

https://en.wikipedia.org/wiki/Tachyonic_antitelephone
https://archive.fo/u7rl1 :もしくは:https://archive.fo/X1eA5

「タキオン反電話」というグーグル君の「名訳(?)」はさておき、日本語に訳されたものを見ると
「双方向通信の数値例」
という章が見つかります。

そこに具体的な例としてアリスさんとボブ君の物語が出てきます。従来の我々の物語ではO君とR君にあたるのですが、まあそれはさておき、そこにういきの人たちが合意したと思われる計算手順が示されています。

それでういきではアリスとボブは互いに離れる方向に移動します。その場合の計算手順となっています。

そうして「ここまで示す」というのは「さすがは英語圏のういきである」という事になりますね。

さてそれで、そこで展開されている興味深い内容詳細については、ページを改めてまた、という事にしたいと思います。

ちなみにそれを見ると「今まで展開してきた計算手順は大筋で間違ってはいない」という事が確認できます。

ーーーーーーーーーーー
同上ういきの中に引用文献の4としてトルーマンの論文が示されています。

R. C. Tolman (1917). "Velocities greater than that of light". The theory of the Relativity of Motion. University of California Press. p. 54. OCLC 13129939.

1917年にはすでにこのパラドックス(?)は認識され議論されていた、という事になります。

トルーマンの論文のテキストファイル

https://archive.org/stream/theoryrelativmot00tolmrich/theoryrelativmot00tolmrich_djvu.txt

グーグル君に訳してもらいましょう。P54から話が始まります。

ーーーーーーーーーーーーー
タキオン反電話の話はこちら(1969年)
The Tachyonic Antitelephone*
G. A. BENFORD, D. L. BOOK, AND W. A. NEWCOXB
Lawrence Radiation Laboratory, University of California, Lioermore, California 94770
(Received 23 June 1969)

テキストファイル
https://archive.org/stream/20210624_20210624_2321/The%20Tachyonic%20Antitelephone_djvu.txt

論文pdf

https://ia803106.us.archive.org/11/items/20210624_20210624_2321/The%20Tachyonic%20Antitelephone.pdf

ダウンロードすればグーグル君が訳してくれそうです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから以下は英語版ういきでの超光速通信のアドレスです。

https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Faster-than-light_communication?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,elem,sc


このテーマと関連がある「双子のパラドックス@英語版」のアドレスはこちら

双子のパラドックス
https://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&u=https://en.wikipedia.org/wiki/Twin_paradox&prev=search&p

以上、ご参考までに。

 

PS:相対論の事など 記事一覧


https://archive.fo/5eqzx


その2・ タキオン通信

2022-04-28 09:50:27 | 日記

さてタキオンレーダーとタキオン通信機を登場させましょう。

タキオンのスピード設定ダイヤルはとりあえず光速の100倍でいいでしょう。

まずはO君の立場で状況を確認します。

時計リスタート15日経過した所でタキオンレーダーとタキオン通信機でR君に「元気かい?」と呼びかけます。15日経過ですから光速の50%で進行中のR号機はO君から7.5光日の距離にいます。(時計リスタート時点ではR号機とO君との距離は15光日でした。)

それでO君発のタキオンレーダー波とタキオン音声波は送信から0.075日経過した所でR号機に届きます。(本当はもう少し前に届くのですが、ここはネグっときます。)0.075日経過でR号機は0.035光日分、さらにO君に近づきます。このときO君とR君の距離は残り7.465光日になっています。O君から出たタキオン波は0.075日経過で7.5光日分、R君に近づきますので、実は0.075日経過するより前にタキオン波はR君に届いていますが、そこはR君に時間調整、少し待ってもらいます。

R号機に届いたタキオンレーダー波はR号機の内部時間には関係なく機体の外壁で反射されO君に戻り始めます。 7.465光日分先で反射したタキオンレーダー波は0.07465日後にO君に届きます。従ってO君はタキオンレーダー波の戻りを15日+0.075日+0.07465日=15.14965日に確認する事になります。(タキオンレーダー波は行きと返りは同等時間のはずですが、タキオンレーダーにも少し時間調整してもらいました。)

15日に発信した情報は15.14965日に受信されました。この場合「情報は過去には戻らず」、「因果律は安泰」であります。



さてつぎは「タキオン通信を使えば過去に情報を送れる(場合がある)」と主張する方々の計算手順に従います。

O君の立場では上記で示した様に15日に発信したタキオン波が15.075日にR号機に届く事になります。(ここまでは上記といっしょです)

それでこの時、O君から見れば「R号機の時計は13.05232日経過」となります。R号機は光速の50%で近づいてきていますから、R号機の内部時間は遅れるのです。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228694 :物体の時間 T0 に13.05232をセット。相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは15.07500。

つまりO君経過時間15.075日はR君経過時間では13.05232日となるのです。

ここで観察主体をO君からR君に変更します。これがこの計算手順のポイントです。

そうするとR君は「近づいてくるO君が当初距離の半分に到達した所で情報を発信した」と見るでしょう。そうしてその情報が自分に届いたのは13.052322日だ、と確認します。

さて、即座に反射されるタキオンレーダー波と少し遅れて返信されるのは「元気だよ!」のタキオン音声波です。

それでこの時R君はO号機との距離を最初の計算で示した「残り7.465光日」と見るのではなく、ローレンツ短縮がかかりその分短く「6.46339光日」と見ます。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228696 : 静止時の長さ L0に7.465をセットし相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは6.46339。

6.46339光日を光速の100倍でタキオン波が走りますから、返信のタキオン波は0.06434日でO号機に届きます。

従ってR君の時計では13.052322日+0.06434日=13.11666日にO号機に情報が戻った事になります。

さてここで「動いているのはO号機だ」とR君は見ますから、当然O号機の内部時間はR君時間よりも遅れます。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228694 :物体の時間 T0 に11.35675をセット。相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは13.11667。

こうしてR君は「O君から送られてきた情報がO号機に戻ったのは、O号機の内部時間で11.35675日である」と確認するのでした。

これが「特殊相対論を使いながら、かつ計算途中で観察主体を切り替えて計算する手順を使った結果」です。



さて、一貫してO君の立場で見た場合は15日に発信した情報は15.14965日にO君に戻るのでした。

しかしながら信号がR君に届いた時点で観察主体をR君に変更しますと、O号機にもどる信号はO号機の時計で11.35675日になります。

そうしてこれが「タキオン通信では情報を過去に送る事ができる(場合がある)」と主張する立場の人たちが行う「特殊相対論を使った計算手順の結果」であり、こうして無事(?)に「因果律の破れ」が確認できました。



しかしながらこのように恣意的なやり方、「双子のパラドックスで示した片方の計算方法のみに基づいて」「タキオンによる通信は因果律を破壊する」と決めてしまうのは「あまり公平な結論とはいえない」のであります。

くわえて「そのように恣意的な計算手順による」にもかかわらず多くの方がそのような結果を受け入れ、「それゆえにタキオンは存在しない」と言います。

あるいは「超光速通信は因果律を破壊するゆえに存在しない」と言います。

これは相対論が「情報=エネルギーの伝達速度の上限は光速である」という様に主張している様に見える事によるものと思われます。

しかし相対論は「光の速度はどの慣性系で測定しても毎秒30万キロメートルである」と言っているにすぎないのです。



さてそういう訳で「個人的な感想」を言わせていただくならば「2番目の計算手順は相当に恣意的」であり「それによる計算結果は現実的でなく、宇宙はつねに最初の計算結果を支持するであろう」という事になります。

そうであれば「超光速通信が存在しても因果律は壊れない」と思われます。

従って「タキオンが存在」し「タキオン通信機が出来ても因果律は破られず」それゆえに「安心してタキオン通信機は使える」あるいは「エンタングル通信は使える」という事になります。

そうしてそのような状況になっても「誰も困らない」、「ただ単に光通信より早い通信手段を手に入れた」という事にすぎない様に思われます。


・・・しかしながらそのような当方のコメントは鳳凰院凶真クンには受け入れがたく「残念な見方である」と言われてしまいそうではあります。



追記:上記の設定条件ではタキオン速度を光速の100倍から1000倍に持ち上げても「あまり過去への戻り分は増えず」「15日に出した信号を11日すぎに戻す」あたりがこの場合の限界かと思われます。



追伸:いろいろな方がいろいろな前提で同じような「超光速通信についての計算結果」をネット上で公表されています。

それで、ほぼ当方の前提条件と同じ状況での計算結果を見つけました。但しロケットの進行方向は当方の前提とは逆向きですが、「これがこの問題に対する従来から行われている設定の仕方」となります。

過去の自分にメールを送ろう : https://archive.fo/mucNq

ご参考までに。

PS:相対論の事など 記事一覧


https://archive.fo/X654X

 

 


その1・タキオン通信

2022-04-27 11:22:09 | 日記

まずは光通信での計算です。二人の宇宙船には通常の通信機とレーダーは標準装備していますからこれは今更の話でもあります。

まずはO君の立場で状況を確認します。

時計リスタート15日経過した所でレーダーと音声でR君に「元気かい?」と呼びかけます。15日経過ですから光速の50%で進行中のR号機はO君から7.5光日の距離にいます。(時計リスタート時点ではR号機とO君との距離は15光日でした。)

それでO君発のレーダー波と音声電波は送信から5日経過した所でR号機に届きます。5日経過でR号機は2.5光日分、さらにO君に近づきます。このときO君とR君の距離は残り5光日になっています。O君から出た電波は5日経過で5光日分、R君に近づきますのでここで電波はR君に届く事になります。

R号機に届いたレーダー波はR号機の内部時間には関係なく機体の外壁で反射されO君に戻り始めます。(注1) 5光日分先で反射したレーダー波は5日後にO君に届きます。従ってO君はレーダー波の戻りを25日に確認する事になります。(レーダー波は行きに5日、帰りに5日かかる。従って全部で10日間必要。)

15日に発信した情報は25日に受信されました。この場合「情報は過去には戻らず」、「因果律は安泰」であります。



さて、しかしながら「タキオン通信を使えば過去に情報を送れる(場合がある)」と主張する方々の計算手順は以下のようになります。

O君の立場では上記で示した様に15日に発信した電波が20日にR号機に届く事になります。(ここまではいっしょです)

それでこの時、O君から見れば「R号機の時計は17.32日経過」となります。R号機は光速の50%で近づいてきていますから、R号機の内部時間は遅れるのです。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228694 :物体の時間 T0 に17.32をセット。相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは20.00。

つまりO君経過時間20日はR君経過時間では17.32日となるのです。

ここで観察主体をO君からR君に変更します。これがこの計算手順のポイントです。

そうするとR君は「近づいてくるO君が当初距離の半分に到達した所で情報を発信した」と見るでしょう。そうしてその情報が自分に届いたのは17.32日だ、と確認します。

さて、即座に反射されるレーダー波と少し遅れて返信されるのは「元気だよ!」の音声電波です。

それでこの時R君はO号機との距離を最初の計算で示した「残り5光日」と見るのではなく、ローレンツ短縮がかかりその分短く「4.33光日」と見ます。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228696 : 静止時の長さ L0に5をセットし相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは4.33。

4.33光日を光速で電波が走りますから(どの慣性系でみても光の速度は毎秒30万キロメートルと相対論は言います)、返信の電波は4.33日でO号機に届きます。

従ってR君の時計では17.32日+4.33日=21.65日にO号機に情報が戻った事になります。

さてここで「動いているのはO号機だ」とR君は見ますから、当然O号機の内部時間はR君時間よりも遅れます。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228694 :物体の時間 T0 に18.75をセット。相対速度は毎秒15万キロで計算ボタンをポチる。答えは21.65。

こうしてR君は「O君から送られてきた情報がO号機に戻ったのは、O号機の内部時間で18.75日である」と確認するのでした。

これが「特殊相対論を使いながら、かつ計算途中で観察主体を切り替えて計算する手順」です。



さて、一貫してO君の立場で見た場合は15日に発信した情報は25日にO君に戻るのでした。

しかしながら信号がR君に届いた時点で観察主体をR君に変更しますと、O号機にもどる信号はO号機の時計で18.75日になります。

そうしてこれが「タキオン通信では情報を過去に送る事ができる(場合がある)」と主張する立場の人たちが行う「特殊相対論を使った計算手順」です。



上記の計算では、通信速度は光速でした。
そうしてこの場合にはまだ「因果律の破れ」は認められません。

しかし光速通信でも25日に受信したと主張するO君に対しては、R君は18.75日と主張し、ここで6.25日の「過去への戻り(?)分」が確認できます。

それで2つ目に示した計算手順によれば「通信速度を上げるに従ってこの過去への戻り分はどんどんと大きくなり、ついには情報を発信した15日以前に返信がO号機に戻る様になる」と言われています。

さて、本当にそうなるのかどうか、その計算については次回に行う事と致しましょう。


注1:レーダー波が金属表面で反射される仕組みは金属の自由電子にレーダー波が一旦は吸収され、その後再放出される、とするのが妥当の様です。

g. 金属の光沢
https://archive.fo/O33TD

そのプロセスにどれほどの時間が必要であるのかは現状不明ですが(単に調べるのをさぼっているだけです)この現象はゼロタイムでは起こりえません。
さて、船体外周部の金属表面の自由電子群とはいえR号機に属していますのでその入射レーダー波に対する反応時間については「(O君に対して)時間の遅れが生じている」と相対論は言います。

そうであれば、静止している金属に対するレーダー波の反射時間と、高速で近づいてくる金属に対するレーダー波の反射時間との間には「微小な差が生じている」という事になります。
勿論、「高速移動中の金属に対するレーダー波の反射時間の方が長くなる」という事になります。

・・・ちょっと調べました。
(a)金属板に浸透するマイクロ波の表皮の深さ[12]
https://archive.fo/6q24S

『・・・アルミニウムは、周波数が2.45GHzのとき、表皮深さδが約1.67μmになります(表3もご参照ください)。この表皮の深さδは、金属表面の電磁界強度を100%としたときに36.8%になる深さを意味します。
そして、アルミニウムの板厚の20 μm = 約12×δは、減衰率が104(dB)に相当します。減衰率の100dBは、金属の表面で1000kWのマイクロ波が裏面では0.1mWになることを意味します。・・・』


アルミニウム・・・では船体としては柔らかすぎますからせめてジュラルミンで。
それでもせいぜい20ミクロンまでしか電磁波は入り込まない。
そこで反射するとして、反射経路全長は40ミクロン。
・・・光がどれほどの時間で反射されるのか、後の計算はお任せします。

訂正
>勿論、「高速移動中の金属に対するレーダー波の反射時間の方が長くなる」という事になります。

上記の件、R号機がローレンツ短縮する事を忘れていました。

静止状態ではマイクロ波の浸透深さは20ミクロンですが、高速移動ではその距離はローレンツ短縮を起こして短くなります。
そうであれば反射経路全長は40ミクロンよりも短くなり、これがR号機で発生している「時間の遅れ」と打ち消しあい、マイクロ波は「静止している時に必要な反射反応時間」と同じ時間で「移動物体から反射される」という事になります。

それで、「相対論と言うのはこういう風に、ぼろを出さない様に出来ている」という事が言えそうです。


追伸
この議論、通信機のほかにレーダーが必要でした。

そうであればO君とR君は宇宙ベースから「タキオンレーダー」もこっそりと持ち出したのです。

もちろん「タキオン反射板」も(それがどんな物質で出来ているのか不明でしたが)各自、自分の船の先頭に装着しました。


参考資料
超光速通信(ういき)
https://archive.fo/gpJui

『・・・超光速通信がもしあれば過去への通信が可能となり、結果的に因果律が崩壊する・・・』と言う記述がここにもありました。


PS:相対論の事など 記事一覧



https://archive.fo/5nPFA

 

 


「閑話休題」シュタインズ・ゲートの電話レンジ(仮)の件

2022-04-26 00:07:48 | 日記

電話レンジ(仮)については以下にその詳細が明らかに(?)されていますので、そちらをご覧ください。

https://singulary.exblog.jp/15777393/

前回、我々は7.5日分だけ過去に戻れた(?)様な錯覚を覚えました。

さてこれが「錯覚で済む話かどうか」が問題であります。

ちなみに特殊相対論には抵触しないタキオンの存在、しかしタキオンによる通信は「過去に情報を送れる」為、「因果律をこわしてしまうので禁止されている」と言うのが大方の見方の様であります。(注1)

それで、ここで言う所の因果律の破壊とは「情報を発信する(原因)前にその情報を受信してしまう(結果)事」と定義できます。

つまりは「結果が原因に先行することは無い」と言うのが因果律のしばりであります。

さてこれによれば「電話レンジ(仮)」は存在を許されない、という事になります。

まあしかしながら、「本当にタキオンが存在したならば、加えて、タキオン通信機があったならば、過去に情報を送れるのか」、鳳凰院凶真クンの為にも調べてみる必要がありそうですね。

追伸
さてそういう訳でO君とR君は宇宙ベースステーションからこっそりと2台のタキオン通信機を持ち出していました。

このタキオン通信機は通信速度が可変でき、ダイアルミニマムではほぼ光速まで速度が落とせます。

そうしてダイアルマックスではどれだけ距離が離れていようとも「瞬時に情報を伝えることが出来る」という「エンタングル通信機にも負けない」優れものでした。

それで二人は「本当に過去に情報が送れるのか」確かめる事にしました。


注1:たとえば以下の記事参照

タキオンがあれば過去に情報を送れる : https://archive.fo/oHkcI

さらに ういき(https://archive.fo/BlJ8F)の記述にある『もしタキオンが光速より速い信号を送るために使われてきた従来の局所化可能な粒子であるなら、これは特殊相対論の因果律の破れを導く。』という部分は、どうやら「過去に情報を送れる事を指している模様」である。

PS:相対論の事など 記事一覧


https://archive.fo/ruOHl