特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

その3・ MMの楕円の3Dプロット

2023-01-02 01:47:14 | 日記
ウルフラムのつかい方が少し上達しました。

そのおかげでライトコーンがウルフラムで3D表示できるようになりました。

ここではそれを使ってローレンツ変換とライトコーンの関係を再確認しておきます。

1、K系で見たライトコーン

ウルフラム入力文

v=-1から1, u=0から2πで, (v*cos u,v*sin u,v) 3次元パラメトリックプロット

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=v%3D-1%E3%81%8B%E3%82%891%2C++u%3D0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80%E3%81%A7%EF%BC%8C+%28v*cos+u%2Cv*sin+u%2Cv%29%E3%80%80%EF%BC%93%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88

K系の原点を中心として上方向にt=1秒、下方向にt=-1秒の3Dプロットです。

それでこの絵の上半分のライトコーンは「K'系の原点がK系の原点と重なった時にk’系の原点から出された光が作ったライトコーンである」と解釈する事ができます。



2、β=0.58のローレンツ変換が作るt’=1秒(=K'系時間)のK'系の同時刻平面によるライトコーンの切断

ウルフラム入力文

v=-1から1, u=0から2πで,(1.22757*v*cos u + 0.47248*v,v*sin u ,1.22757*v + 0.47248*v*cos u) 3次元パラメトリックプロット

https://ja.wolframalpha.com/input?i=v%3D-1%E3%81%8B%E3%82%891%2C++u%3D0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80%E3%81%A7%EF%BC%8C%281.22757%EF%BC%8Av*cos+u+%2B+0.47248%EF%BC%8Av%2Cv*sin+u+%2C1.22757%EF%BC%8Av+%2B+0.47248%EF%BC%8Av*cos+u%29%E3%80%80%EF%BC%93%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88

1、で作ったライトコーンを切断平面が切断しました。

その状況をK系の立場で表示してします。

そうしてその切断面に現れているのがローレンツの楕円(=MMの楕円の3D表示)になります。

このローレンツの楕円をK'系の立場でみますと「K'系の原点を中心として半径1(=1C)の円である」と認識される事になります。


ちなみにこの時にライトコーンを切断する切断平面の3D表示は以下の様になります。

入力文

-0.58x+0.00000000000000001y+z-0.8=0  プロット

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=-0.58x%2B0.00000000000000001y%2Bz-0.8%3D0+%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88

本来の切断平面の式は

-0.58x+z-0.8=0  

しかしながらこれだとウルフラムは3Dプロットをしてくれないので、しかたなくyに微少量を掛けた項を加えた近似式(=+0.00000000000000001yをゼロとみなす)を使っています。



追伸
上記2、で使っているウルフラム入力文

(1.22757*v*cos u + 0.47248*v,v*sin u ,1.22757*v + 0.47248*v*cos u)

は従来と同じローレンツ逆変換になっています。

但し係数項はβ=0.58を代入して実数化しています。

展開するとK系の時空座標として

X=1.22757*v*cos u + 0.47248*v

Y=v*sin u =Y'

t=1.22757*v + 0.47248*v*cos u

ここで

v=-1から1, u=0から2π  の

vは t' で X'がcos u です。

それでv=t'=1 と固定しますと t'=1秒でのMMの楕円が現れますが、それは3Dプロットしても「線画」にしかなりません。

それでvを v=-1から1 としてやることで、それぞれの時刻のローレンツの楕円(=MMの楕円の3D表現)を連続表示する=斜め切りのライトコーンの表示が可能となっています。



上記入力文でのローレンツの楕円の表示方法

入力文

v=1から1.000001, u=0から2πで,(1.22757*v*cos u + 0.47248*v,v*sin u ,1.22757*v + 0.47248*v*cos u) 3次元パラメトリックプロット

実行アドレス

https://ja.wolframalpha.com/input?i=v%3D1%E3%81%8B%E3%82%891.000001%2C++u%3D0%E3%81%8B%E3%82%892%CF%80%E3%81%A7%EF%BC%8C%281.22757%EF%BC%8Av*cos+u+%2B+0.47248%EF%BC%8Av%2Cv*sin+u+%2C1.22757%EF%BC%8Av+%2B+0.47248%EF%BC%8Av*cos+u%29%E3%80%80%EF%BC%93%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88

はい、これでローレンツの楕円の出来上がりです。


追伸の2
以上述べてきた事によれば「基準時空=基準慣性系=K系」にライトコーンは一つ出来上がるだけであります。

そうして光は基準時空の中の空間を光速Cで伝わるだけです。

つまり「基準時空の空間を媒質として一定の速度Cで光は伝わる」のです。

さてそうであれば光の波としての伝わり方は空気の中を伝わる音と同じです。

両者共に「決められた媒質の中を決められた一定の速度で伝わる波」なのであって「波の伝わり方としてはそこには何の違いもない」のです。

但し音の場合はガリレイ変換に従い、光はローレンツ変換に従って慣性系K'に写像される。

従って「違いはだだK'系への変換の仕方にあるだけ」なのであります。(注1)


注1:そのあたりの事をもっと端的に言いますれば「光はK系の中をライトコーンを作りながら光速Cで進んで行くだけ」なのですが、それをK系に対して相対速度Vで移動する慣性系K'が勝手にK系のライトコーンを切断し、そうしてその切り口に現れたローレンツの楕円をみて「光は自分を中心として光速Cで円形に広がっている」と自分に都合よく(?)「認識しているだけである=納得しているだけである」と言えます。

そうして又「そのようにK'系の観測者が認識する事=誤解する事」はK系にとっては「どーでも良い事」なのでした。

なぜならば「実際の物理現象=光が波として空間を伝達している」のは「K系であってK'系ではないから」であります。