以下「宇宙では特殊相対論は通用しない件」についてのチャットGPToとの対話です。
まずは「地球に対して0.6Cで遠ざかっていく宇宙船の時間は地球の時間に対して0.8がけで遅くなる。この計算は正しいか?」と聞きます。
そうすると
『はい、この計算は正しいです。以下にその理由を説明します。
・・・(いつもの時間遅れの計算)
つまり、宇宙船の時間は地球の時間の 0.8 倍で進行します。
したがって、宇宙船の時間が地球の時間に対して0.8倍遅くなるという計算は正しいです。』
次に「地球に対して速度0.6Cで遠ざかっていく銀河の時間は地球の時間より0.8がけで遅くなる。これは正しいか?」と聞きます。
そうすると見事に罠にはまって
『はい、この計算も正しいです。特殊相対性理論の時間の遅れを適用するためのプロセスは同じです。
・・・(いつもの時間遅れの計算)
つまり、銀河の時間は地球の時間の 0.8 倍で進行します。
したがって、銀河の時間が地球の時間に対して0.8倍遅くなるという計算は正しいです。』
次にこんな風に聞きます。「天文学者たちは「地球に対して速度0.6Cで遠ざかっていく銀河の時間は地球の時間より0.8がけで遅くなる。」と考えているか?」
そうすると『天文学者たちは「地球に対して速度 0.6c で遠ざかっていく銀河の時間が地球の時間より
0.8 倍遅くなる」と考えています。これは特殊相対性理論に基づく正しい理解です。
特殊相対性理論によると、相対速度が高いと時間の遅れ(時間の伸び)現象が発生します。具体的には、地球の観測者から見た場合、銀河の時計は遅く進むように見えます。これはローレンツ因子(ガンマ因子)を用いて計算されます。
・・・(いつもの時間遅れの計算)
つまり、天文学者たちは特殊相対性理論の原理に従って、「地球に対して速度 0.6c で遠ざかっていく銀河の時間は地球の時間より 0.8 倍遅くなる」と考えるのが正しいと認識しています。この理解は、ローレンツ変換と時間の遅れの原理に基づいており、現代物理学の標準的な解釈です。』
と「いつもの知ったかぶり」を発揮してくれます。
そこで次に「その理解で行くと地球から光速で遠ざかっていく銀河の時間は止まっていることになるがこれは正しいか?」と聞きますと
『はい、あなたの理解は正しいです。特殊相対性理論によると、地球から光速で遠ざかっていく物体(銀河など)の時間は、地球の観測者から見ると完全に止まっているように見えます。
・・・(いつもの時間遅れの計算)
これは数学的には無限大(∞)を意味します。したがって、光速で移動する物体の時間は、地球上の観測者から見ると無限に遅くなる、つまり止まっていることになります。
この概念は光速で移動する物体に対してのみ適用されます。実際の物理学では、質量を持つ物体は光速に達することができないため、この状況は理論上のものであり、実際の物体に適用されることはありません。光速で移動するのは、質量を持たない光子などの粒子に限られます。』
と「何やらおかしいな」とチャットGPToも思い始めますww
で、そこで追い打ちをかけます。
「何を言っているのだね。銀河は光速を超えて地球から遠ざかることも可能なのだよ。天文学者はそう言っている。」
答えは『おっしゃる通り、宇宙の膨張により、ある銀河が地球から光速以上の速度で遠ざかることが可能です。これは特殊相対性理論の枠外で起こる現象であり、一般相対性理論の文脈で理解されるべきものです。
特殊相対性理論では、物体の相対速度が光速を超えることはできません。しかし、宇宙の膨張に関する一般相対性理論では、空間そのものが膨張しているため、遠く離れた銀河が地球から光速以上の速度で遠ざかることが可能です。この現象は、宇宙の膨張速度(ハッブル定数)に依存します。
この膨張は、銀河の間の空間が膨張することによって生じるものであり、銀河自体が空間を通過して移動するわけではありません。したがって、ローレンツ変換や時間の遅れの概念は直接適用されません。
具体的に言うと、銀河が地球から光速以上の速度で遠ざかる場合、その銀河の時間は「止まっている」とは言いません。
むしろ、その銀河は地球の観測者にとっては視界から消えてしまい、銀河からの光が地球に届かなくなります。
要点をまとめると:
1,特殊相対性理論では、物体は光速を超えられず、光速に近づくと時間の遅れが生じます。
2,一般相対性理論では、宇宙の膨張により、遠くの銀河が地球から光速以上で遠ざかることが可能です。これは空間自体の膨張によるものであり、銀河の速度が相対的に光速を超えるわけではありません。
3,銀河が光速以上の速度で遠ざかる場合、その銀河の時間が止まっているわけではなく、地球の観測者から見るとその銀河は観測範囲から外れることになります。
この理解が、天文学者たちの考え方と一致しています。』
と回答を修正してきました。
そこで『「銀河が光速以上の速度で遠ざかる場合、その銀河の時間が止まっているわけではなく、地球の観測者から見るとその銀河は観測範囲から外れることになります。」<--観測できない銀河の時間に対して何故「その銀河の時間が止まっているわけではない」と言えるのかね?』
と聞きますと
『ご指摘ありがとうございます。観測できない銀河の時間について議論する際には、観測の限界を超えての推測が含まれることを認識する必要があります。以下に、もう少し詳しく説明します。
1,宇宙膨張と観測範囲:
・遠くの銀河が光速以上の速度で地球から遠ざかるのは、空間の膨張によるものです。これは宇宙の膨張によって生じる相対的な速度であり、銀河自体が空間内で光速を超えて動いているわけではありません。
2,一般相対性理論の適用:
・一般相対性理論によると、遠くの銀河が光速以上の速度で遠ざかるとき、その銀河からの光は地球には届きません。これは視界の限界(地平線)を超えることを意味します。
3,時間の概念:
・特殊相対性理論における時間の遅れは、相対速度に依存しますが、一般相対性理論における宇宙膨張では異なるメカニズムが働いています。膨張によって遠ざかる銀河に関しては、地球の観測者から見るとその銀河からの情報(光)は届かなくなります。
・しかし、銀河自身の時間(その銀河の中での時間の進み方)は、その銀河の住人にとっては通常の速度で進行しています。これは、空間の膨張が銀河の内部の物理法則に直接影響を与えるわけではないためです。
4,観測可能性の限界:
観測範囲を超えた銀河については、直接観測することはできませんが、一般相対性理論に基づく理解により、その銀河の内部で時間が通常の速度で進んでいると推測することができます。
したがって、「その銀河の時間が止まっているわけではない」と言えるのは、一般相対性理論に基づく理解により、銀河自体の内部の時間の進行は空間の膨張によって直接影響を受けないためです。この推測は、観測可能性の限界を超えた状況でも、一般相対性理論の枠内で理論的に成り立つものです。』
でそれから2~3のやり取りを挟んでこんな風に聞きます「地球から見て0.6Cの速度で遠ざかる宇宙船の時間は0.8がけで遅くなる。しかしながら同じように地球から見て0.6Cで遠ざかる銀河の時間は遅くならない。君はそういっているのだが、その回答は矛盾していないかい?」と
回答は『おっしゃる通り、私の以前の説明には混乱を招く部分がありました。宇宙船と銀河の時間の遅れを比較する際に、特殊相対性理論と宇宙の膨張という異なる概念が混在していたためです。以下でそれを整理します。
特殊相対性理論に基づく時間の遅れ:
地球から見て相対速度 0.6c で遠ざかる宇宙船に対して、ローレンツ因子を使用して時間の遅れを計算します。この場合、宇宙船の時間は地球の観測者から見て 0.8 倍遅くなります。
したがって、宇宙船の時間は
・・・(いつもの時間遅れの計算)
0.8t となります。
一般相対性理論と宇宙膨張に基づく遠ざかる銀河:
宇宙膨張の影響を受ける銀河の場合、その速度が光速 c に近づいたり超えたりしても、これは空間自体の膨張によるものであり、銀河の相対速度ではありません。
この状況では、遠ざかる銀河の時間の進行は銀河の住人にとっては通常の速度で進行しますが、地球からはその銀河の光が到達するまでに非常に長い時間がかかるため、観測できなくなることがあります。
まとめると:
宇宙船の場合: 特殊相対性理論に基づき、地球から見て相対速度 0.6c で遠ざかる宇宙船の時間は 0.8 倍遅くなる。
遠ざかる銀河の場合: 宇宙膨張の影響を受けており、銀河自体の時間の進行は通常通りだが、地球からの観測が困難になる。
ここでの混乱の原因は、銀河の場合において「速度 0.6c で遠ざかる」という表現が、特殊相対性理論に基づく相対速度と、宇宙膨張による見かけの速度を混同する可能性がある点です。遠くの銀河が光速を超えて遠ざかるのは、空間自体の膨張によるものであり、相対速度とは異なる概念です。
したがって、相対速度 0.6c で遠ざかる宇宙船の時間の遅れに関する説明と、宇宙膨張による銀河の時間の進行に関する説明は、それぞれ異なる理論(特殊相対性理論と一般相対性理論)に基づいているため、直接的な比較は適切ではありません。これにより、矛盾は解消されます。』と答えます。
そうしてそのような理解が天文学者での現状の通説になっているものと思われます。
さてそれで以上の話のポイントは
『遠くの銀河が光速を超えて遠ざかるのは、空間自体の膨張によるものであり、相対速度とは異なる概念です。』にあります。
つまりは「宇宙には2種類の相対速度がある」のです。
一つは「空間そのものに対する相対速度」であってそれは特殊相対論の計算に従います。
もう一つは「空間そのものが膨張することによる相対速度」であってこれは特殊相対論の計算には従いません。
その結果、空間自体の膨張による「地球から見て遠ざかる銀河の時間の進行は銀河の住人にとっては通常の速度で進行する」のです。(注1)
より正確に言うならば「光速に近い速度で遠ざかる銀河の時間であっても地球での時間の進行速度と同じ速さでその銀河の時間は進んでいる」のです。
つまりは「すべての銀河はその銀河に対応する固有の静止系を持つ」のであって、したがって「当該銀河が自分が持つ固有の静止系に対して静止しているならば銀河の時間に遅れは生じていない」のです。
したがって「見かけ上、地球から光速に近い速度で遠ざかる銀河の時間であっても地球での時間の進行速度と同じ速さでその銀河の時間は進むことが可能となる」のです。
他方で「地球から見て遠ざかる宇宙船の時間の進行速度は特殊相対論の計算に従って地球の時間の進行速度より遅れる」のです。
というのもその宇宙船は天の川銀河系に属していて、したがって天の川銀河系が持つ固有の静止系に対して運動していればその分宇宙船の時間は遅れる事になるのです。
注1:さてここで言っている「空間」という言葉を「CMBパターンに対して静止している慣性系」と言い換えることができます。
そうして「CMBパターンに対して静止している慣性系」こそが「客観的に存在する静止系」そのものの事なのです。
追伸:『地球から見て0.6Cで遠ざかっていく物体に対してその速度が「特殊相対性理論に基づく相対速度」なのか」あるいは「宇宙膨張による見かけの速度」なのか、どうやって見分けるのかね?』<--こんな風に聞きますと
こう答えます。『良い質問です。地球から見て遠ざかっている物体の速度が「特殊相対性理論に基づく相対速度」なのか「宇宙膨張による見かけの速度」なのかを見分けるためには、以下のポイントを考慮する必要があります。
1,距離による違い:
・近距離の天体(例えば、太陽系内や銀河系内の天体)は主に特殊相対性理論の影響を受けます。これらの天体の速度は、宇宙膨張の影響を受けるほどの大きなスケールではないためです。
・非常に遠距離の天体(例えば、遠方の銀河)は宇宙膨張の影響を受けます。これらの銀河の速度は、宇宙の膨張によるものであり、相対速度として扱うことは適切ではありません。
2,赤方偏移(レッドシフト):
遠方の銀河の速度を測定する際には、赤方偏移(レッドシフト)が重要な指標となります。赤方偏移は、光が銀河から地球に届くまでに宇宙が膨張するために発生します。高い赤方偏移を持つ銀河は、宇宙の膨張による速度で遠ざかっていることを示します。・・・
3,ハッブルの法則:
ハッブルの法則は、遠方の銀河の速度と距離の関係を示します。この法則によれば、銀河の後退速度は距離に比例します。ハッブルの法則を使うと、遠方の銀河の速度が宇宙膨張によるものであるかを判断できます。
4,宇宙の大規模構造:
宇宙の大規模構造(銀河団、銀河フィラメントなど)を観測することで、宇宙膨張の影響を受けているかどうかを判断できます。これらの構造は、宇宙膨張によって引き伸ばされるため、その形状や配置に基づいて宇宙膨張の影響を判断できます。
まとめ
・近距離の天体: 特殊相対性理論に基づく速度が適用されます。
・遠距離の天体: 宇宙膨張による見かけの速度が適用されます。赤方偏移やハッブルの法則に基づいて判断されます。
したがって、地球から見て 0.6c で遠ざかる物体が特殊相対性理論に基づく相対速度か、宇宙膨張による見かけの速度かを見分けるためには、その物体の距離、赤方偏移、そして宇宙膨張の影響を考慮する必要があります。』
このチャットGPToの回答は結局「遠くの物体の相対速度は空間の膨張によるものがほとんどを占めている」と言っているにすぎません。
しかしながら「遠くにある、ほとんど光速Cで遠ざかる銀河内においてももちろん特殊相対論による時間の遅れの計算は正確に成立している」のです。
そうであれば「遠距離であろうと近距離であろうと特殊相対論の計算は成立している」のであって、ただし遠距離の場合は「空間の膨張による相対速度の増加分が加算されるという事を考慮すればよい」のです。
追記:通常は宇宙空間が膨張するので赤方偏移が発生する、とされています。
上記のチャットGPToの回答でも『赤方偏移は、光が銀河から地球に届くまでに宇宙が膨張するために発生します。』と説明されています。
しかしながら「それぞれの銀河に固有の静止系を想定する事」で「赤方偏移を連続的に発生しているドップラーシフトの結果である」として理解できる事を説明した記事があります。: https://archive.md/oLFiG :
以上、ご参考までに。
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