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「奈」という漢字の由来について

2008年08月16日 08時34分43秒 | 漢字質問箱ログ

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「奈」という漢字の由来について 投稿者:イタリアン  投稿日:2008-05-30 11:48:56

 (奈) と言う漢字の由来が知りたいのです。会社の後輩から聞かれて気になりました。
私の子供の名前は(奈央)と言うのです。できましたら(央)もお願いします。
 ちなみに後輩の名前は(奈緒)です。(緒)もできましたらおねがいします。



 「奈」については、学研漢和大字典によると「からなし」とよませています。野生のりんごのことだそうです。
  [花梨(かりん)の実のことを「からなし」と呼ぶ場合もある]

 この字は、「木+示(祭礼)」会意文字で、祭りの供物として供える「からなし」の木のことを表現したもの。



字形:央 の字は、いずれ漢字家族(本編)で整理しなければいけない字ですね。

 (押さえられて)くぼんだ中心部のことを表します。

 上の字形は、大の字にたった人間の真ん中である、首の部分をかせで押さえこみ、人間の頭の真ん中を、押し下げた姿。真ん中、真ん中を押さえつけるなどの意味を表現。

 「たんぽぽ」のことを「蒲公」と書きますが、最後の「英」にもこの字形が含まれます。
たんぽぽの花は、中央がおさえられたようにくぼんだ形になっているので「英」という文字を使います。



 「緒」の字は、「糸+音符者(シャ)(集まる、つめこむ)」の会意兼形声文字で、「糸巻きにたくわえた糸のはみ出たはし」のこと。

 日本では、「お」と訓じて、「鼻緒」(はなお)のように「細長いひも」の意味を表します。

 以上、要点だけですが、詳しいことはご自分でも調べてみると楽しいですよ。



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